米iSuppliが現地時間2010年7月27日にまとめたEMS(電子機器受託製造サービス)市場に関する調査結果によると、「Foxconn」のブランド名で知られる台湾Hon Hai Precision Industryが、2011年に市場全体の売上高の50%以上を占める見通しだ。2009年の同割合は44.2%だった。

 EMS市場で首位にあるFoxconnは、現在最も注目されるエレクトロニクス関連企業を顧客の一部に抱えている。なかでも米Appleが最も急激な伸びを見せる。Appleのスマートフォン「iPhone」とタブレット型コンピュータ「iPad」の2011年の出荷台数は、それぞれ5350万台、3650万台に達する見込みだ。

 Foxconnの2010年第1四半期の売上高は171億ドルで、2位のシンガポールFlextronicsの59億ドルに大きく水をあけている。Foxconnの前年同期比成長率は54.1%と、トップ10ベンダーの平均成長率27.5%をはるかに上回っている。

 iSuppliは、「業界全体にわたってデジタル家電事業が強く、コンピューティング関連製品が好調に回復していることなども要因だが、Foxconnの売上急増は顧客ベースの強みを反映している」と分析している。

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