皆さん、こんばんは。大津秀一です。
いよいよ今週も後半戦ですね。

僕は明日・・今日ですね、金曜日に
東海大学の学生さんに講演をしてきます。
若い方が終末期に興味を持ってくれるとは
素晴らしいことだと思います。準備にも
細やかな気遣いをしてくださって、俄然
気合いも入ります。

さて、今日の題名はゴースト。
何のこっちゃ? と思う方もいるでしょう。

ゴースト・・
といっても、デミ・ムーアが主演した
あの映画のことではありません。
(なお、ゴーストのもう一人の主演の
パトリック・スウェイジは2008年、
すい臓がんに侵されている事が判明し、
それでも化学療法を受けながらTVシリーズで
主演を務めるなどしていたようですが
病状悪化で降板、番組も打ち切りとなり、
20ヶ月にわたる闘病生活の末、
2009年帰らぬ人となったそうです。
享年は57歳とまだ若かったとのこと・・、
深い哀悼の意を表します)

最近、色々な取材等を受けると、時折
「先生は自ら書かれているんですか?」
と質問されます。

最初は何のことかわからず、
「いや、もちろん自分で書きますけど・・」
と答えていましたが、すると、
「へー、ご自分で書かれているんですね」
との返答。

そう、”ゴースト(ライター)”
に書かせているんですかと聞かれて
いるんです。ネットにも前出ていましたが、
今やビジネス書の8割はゴーストライター
なのだそうです。もちろん本業が作家以外の
あらゆる職業にゴーストは存在し、芸能人は
元々ゴーストに書かせているとの噂が尽きない
ですが、最近は学者や医者でさえその例外では
ない、のだそうです。

確かに、明らかに不自然な短いスパンで本を
出しまくっている方もおられます。しかし、
人の時間は24時間で変わりありませんから、
あんなに書けるはずはない・・ですよね。
いくら効率よく仕事をしても、限界という
ものがあります。またそもそも書くのが
あまり好きではない方もいらっしゃるでしょう。

そこで登場するのがゴースト、なのでしょうね。
だからちょっと目端が利く人はまず
「ゴーストに書かせているんじゃないの?」
と疑ってみるのでしょう。

なので、どこぞやのネット書店のレビューにも
時折「ゴーストに書かせているのでしょう」等々
書かれてしまいます。仕事が終わった夜中に、
あるいは休日に、うんうんと唸りながら書いている
身としては心外ですが、ゴーストが書いているように
プロっぽく見えるのならば、それもまた喜んで
プラスに考えることも必要なのかもしれませんね。

そもそも皆さんもおわかりだと思いますが、僕の
文章は玄人はだしではありません。こなれていない、
そう感じることも稀ではありません。素人っぽく
書くゴーストもいるのかもしれませんが、まあ
普通に考えてプロの物書きが書いたようには見えない
と思います。過大評価(?)です。

ひと言。「ゴーストなぞ使ったことは一度も
ありません。勘弁してください」
(一生懸命頑張っているゴーストさんの
ことを言っているのではありませんよ。
勘違いする方々に向けて言っています)

さて、参院選も近いところで、僕もマニフェストを出します。
「僕はゴーストを使いません」
「今後もゴーストは使いません」

当たり前のことだと思います。誰もがいつか死を
迎えるのに、虚飾で本を出して何になるでしょう。
僕は自らの思いは、例えこなれていなくとも、
自らの言葉で書かなくては伝わらないと思います。
そこに自分を乗せるのならば、やはり自力で
カタカタとキーボードを打ち(これもまたあまり
速くないのです)、情念を注入しなくてはいけない
と思うのです。

そういう決意ですので、僕の本はぽんぽんとは
出ません。皆さんをお待たせしてしまいますが、
皆さんの人生に真にお役に立てるものを書きたいと
思っておりますので、どうかお待ち頂けたら幸いです。
・・と言いつつ、ようやく新しい原稿が脱稿しそう
です。『死ぬときに後悔すること25』は著者の
予想をはるかに上回る、どころか全く予期して
いなかった反響を得て、ただただ驚くばかりでした。
日本20万部、韓国30万部と聞いても、まったく
実感はありません。ただ『死ぬときに後悔すること25』は
重すぎず軽すぎず、暗すぎず明るすぎず、わかりやすい
言葉で、皆さんに終末期について考えてもらいたいという
本でしたから、中には物足りない方も多かったかもしれません。
そういう方が、肩すかし感を覚えておられるのでしょう。
次の拙作は、一歩踏み込みました。また色合いは異なります。
けして難しい本ではありませんが、違いをお楽しみ下さい。

それでは皆さん、また。
7月に入りました。蒸し暑さが増してきているので
皆さんもどうかお身体にはお気をつけくださいね。
失礼します。


追伸 最近はブログのゴーストまでいるんだそうです。
みんな、自力で書きましょうよ! 書くのは、慣れると
楽しくなりますよ。