ソニー、レンズ交換式のAPS-Cビデオカメラを開発

-Eマウント採用。AVCHDで2010年秋に商品化


「NEX-5」、「NEX-3」の発表会で紹介された試作機

2010年秋発売予定

レンズ装着時(コンセプトモックアップ)
  ソニーは11日、APS-Cサイズの「Exmor APS HD CMOS」センサーを搭載した、AVCHDビデオカメラを開発している事を明らかにした。2010年秋の商品化を目指している。

 開発中のビデオカメラは、同日発表のレンズ交換式デジタルカメラ「NEX-5」、「NEX-3」と同じAPS-Cサイズの「Exmor APS HD CMOS」を搭載予定。さらに、「NEX-5」、「NEX-3」で採用している新マウント「Eマウント」に対応し、Eマウント用の交換レンズがビデオカメラで使用できるのが特徴。マウントアダプタを介して、Aマウントの交換レンズとも組み合わせられるという。

 11日に行なわれたNEX-5/3の発表会場では、ビデオカメラのコンセプトモックアップも展示された。ただし、デザインや大きさなどは最終決定ではなく、「ガラッと変わる可能性もある」(ソニー)という。


「NEX-5」、「NEX-3」と同じAPS-Cサイズの「Exmor APS HD CMOS」を搭載予定Eマウントの「18-200mm F3.5-6.3 OSS」と組み合わせたところビューファインダーも備えている

 製品のターゲット層や価格設定なども未定だが、「NEX-5/3のユーザーが、作品としてさらに凝った動画作品を撮影したいというニーズや、一眼レフのαユーザーが、所有しているAマウントのレンズを使って動画撮影を楽しみたいといったニーズに応える製品にしていきたい」とのことで、あくまで民生用ビデオカメラとしての商品化を予定。カテゴリとして「ハンディカム」と「α」のどちらに属する事になるかも決定していない。今回の開発発表に対して寄せられた声を製品にフィードバックさせる予定だという。

 AFに関する詳細も未定。なお、NEX-5/3も動画撮影は可能で、NEX-5ではフルHDのAVCHDが撮影可能。Eマウントのレンズを使えば動画撮影中のAFも可能で、撮影前にMFモードにしておけば、マニュアルフォーカスによる動画撮影も楽しめる。そのため、開発中のビデオカメラでは「より動画撮影で便利な機能、凝った作品撮影に対応できる機能を盛り込んでいきたい」という。

 また、NEX-5/3にマウントアダプタ(LA-EA1)を介してAマウントのレンズを装着すると、AFが効かず、AEのみの利用になる事について、発表会の中でコンスーマー・プロフェッショナル&デバイスグループ(CPDG) パーソナル イメージング&サウンド事業本部の手代木英彦統括部長は、「何とかして、αのレンズでAFを動かせるようにやっていきたいが、αのレンズは多数あり、その全てでAFを動かすのは技術的な課題も多い。そのため、現時点では(AFは)非対応とした」と、今後の対応の可能性に含みを持たせた回答をしている。

天面にはマイクと思われる穴会場内の紹介ビデオでは、ツァイスの大口径レンズと組み合わせたシルエットもビデオカメラと共にAマウント用のマウントアダプタも展示された

(2010年 5月 11日)

[AV Watch編集部 山崎健太郎]

[an error occurred while processing this directive]