携帯電話大手3社、全商品を「携帯電話付きCD」にすることを発表…a社の社長「CDの売上枚数は今の10倍になる」

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GIVE ME FIVE!【多売特典生写真付き】(数量限定生産盤)(Type-A)4月1日、日本の携帯電話大手3社が東京都内で共同記者会見を開き、4月以降販売する全ての機種を「携帯電話付きCDシングル」として発売することを正式発表した。
会見では、音楽市場の活性化を狙うレコード会社の思惑と、各社が提供する音楽サービスの活性化を狙う携帯電話会社の思惑が一致したため、今回の販売を決めたという。これにより、CDシングル市場は急激な回復を遂げることが確実となり、オリコンランキングで発表される売上枚数もこれまでの10倍近くに膨れ上がる見込みとなった。



■ 携帯電話購入時にCDシングルを1枚選ぶ
   4月2日から適用される各社の携帯電話の機種販売料金には、従来の費用に対して一律+1260円が上乗せされる。これに対しては、各社揃って「現在は殆どが割賦販売であり、例えば1260円を24ヶ月で割ると月52.5円。ユーザが負担を感じることがない金額だ。」と主張し、「普段CDを買わない層に対して、CDを手に取らせることができる画期的な施策だ。」とした。

   ユーザは店頭で携帯電話を購入する際に、店側が提示するリストからCDシングルを1枚選択して受け取る。この手続きだけで、CDが1枚売れることになる。

■ 希望者にはその場で着うたフル化も
   また、昨今はCDを買っても自宅ですぐにPCへ取り込む層や、元々着うたフルでしか音楽を聴かない層が増えていることを考慮し、希望者には+420円を払えばその場で「着うたフル化」すると発表している。この+420円分から経費を引いた分が、レコード会社の売上となる。

■ 携帯電話ショップで売れたCDはオリコンデイリーランキングには未反映
   この発表について、a社の社長は「CDの売上枚数は確実に今の10倍になる。我々のみならず、音楽市場、家電市場の活性化にも寄与できる。音楽を耳にする層が増えることで、コンサートの動員数増加が期待され、それにより交通インフラの利用者数も増える。」と、あらゆる方面へのメリットを主張した。

   ちなみに、MM総研の予測では、国内の携帯電話販売台数全体は、2011年度が3636万台、2012年度が3745万台、2013年度が3730万台、2014年度が3712万台、2015年度が3719万台と予想されている。つまり、2012年なら年間3745万枚の上乗せが期待できるというわけだ。a社の社長の「10倍」発言はかなり誇張した発言だと言えるが、3745万枚でも相当な上乗せである。

   ちなみに、携帯電話ショップで売れたCDはオリコンデイリーランキングには反映されない。週間ランキングの発表時にドカンと上乗せされる見込みであり、デイリーランキングだけで週間ランキングの売上枚数を予想することは不可能になった。さらに、AKB48の年間1位獲得も確実とは言えなくなっただろう。打倒AKB48を目指し、「携帯を買う時は●●のCDを選ぼう」といった運動が、今後勃発することも予想される。

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2012年4月1日 共同記者会見要旨 (From au公式 ※pdf)

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