【8月11日 AFP】カナダ・ケベック(Quebec)州政府と同性愛者の権利擁護団体「Fondation Emergence」が9日、高齢の同性愛者や性転換者を介護する際のガイドラインを公表した。

 ガイドラインを作成した理由について、「Fondation Emergence」のローラン・マカッチョン(Laurent McCutcheon)代表は、「同性愛者を公言した最初の世代はいま、高齢期に差し掛かっているが、再び同性愛者であることを隠した生活に戻りたくないと願っている」と説明した。

 ガイドラインの発行は、同性愛者の幸福な老後生活を促進する目的で州政府が40万カナダドル(約3100万円)を投じて展開しているキャンペーンの一環で、パンフレットやポスターも製作された。

 ガイドラインでは、介護担当者に対し、性的指向や性同一性障害などに関わらず、介護室内の全介護者の人権を尊重するよう求めている。

 ケベック州政府で高齢者問題を担当する閣僚のマルグリット・ブレ(Marguerite Blais)氏は、キャンペーンが「ホモフォビア(同性愛嫌悪)や高齢者虐待との戦い」の助けになると語った。(c)AFP