JR東日本がユニークな取り組みを実施しようとしている。長野県佐久市と連携して、佐久市への移住をサポートするサービスを計画しているのだ。
本来は鉄道会社であるJR東日本が、なぜこのようなサービスを計画しているのか。そしてなぜ佐久市を選んだのか。その辺の詳しいお話を、JR東日本 鉄道事業本部の村上氏に伺った。
長野県佐久市に注目したのは、新幹線で都市部にアクセスしやすい(東京から1時間20分程度)という理由があるようだ。しかし、それだけではない。
JR東日本では、具体的にどういった形で移住のサポートをしていくのだろうか?
そもそもJR東日本は、グループ経営構想の中で「地域に生きる」という目標を掲げていた。一方自治体側は、それぞれ移住支援の仕組みを構築していたものの、移動コストが悩みの種だった。そこで、JR東日本が運賃の割引やツアーを計画することにより移住先との橋渡しをすることを考えたのだという。
同社は、シニア層を対象とした「大人の休日倶楽部」を運営しており、この会員向けに、情報提供やツアーの募集をしていく予定。また、佐久市以外の地域についても、今後連携を検討するという。
最後に村上氏は「地方への移住が活性化することで少しでも地域振興のお役に立てればと願っている」と、意気込みを語ってくれた。この取り組みが広がれば、自分たちのセカンドライフをどう充実させるか、選択肢がぐっと広がりそうだ。