■三澤紗千香のひみつ | たかみゆきひさオフィシャルブログ「shadowcube」Powered by Ameba

■三澤紗千香のひみつ

現在弊社ではオーディションをやっているので、ちょっとしたオーディションこぼれ話。
(ちなみにオーディション情報はこちら


三澤紗千香は「KADOKAWA×UP-FRONT STYLE アイドル☆声優オーディション 2008」でグランプリに輝き、TVアニメ「シャングリ・ラ」にて声優デビューを果たした子だ。

この
「KADOKAWA×UP-FRONT STYLE アイドル☆声優オーディション 2008」

というオーディションは角川とアップフロントがタッグを組んで声優事業に臨みましょうということだったこともあり、UP-FRONT STYLEを冠したオーディションになっている。
「アイドル声優」という言葉に抵抗があったので、「アイドル」と「声優」という言葉を分けて間に☆を入れてもらった。
あんまり意味は無いかも知れないけど、まぁ、ちょっとした抵抗です(^^;


オーディションには1500人もの応募があり、グランプリ選考時には2人まで絞られ、とてもアイドル性の高い子と三澤紗千香が残った。

どちらをグランプリとするかはかなり悩んだ。
アップフロントをとりまく環境では普通はアイドル性の高い子なのであろうが、声優のオーディションなので、最終的には三澤をグランプリとした。
この選考に関しては関係各社で色々議論となったが、意見がまとまらず、最終的に僕が全責任を持ってジャッジすることになった。

「三澤で行きます」
と言った時、偉い人たちから「本当にそれで大丈夫か」と詰め寄られ、思い切りカイジな心境(伝わるかなぁ)だったけど、三澤に決めて正解だったと思っている。

三澤は声優としてもタレントとしても未経験でまったくの素人だったが、声を含めて「いいもの」を持っていた。
それに比して残念ながら最終で落ちた子は経験もあり、アイドル性も高かったため、タレントとしても恐らく使い勝手がよく、即効性もあったのだが、声優として将来に光るものが三澤よりは見えづらかった。

もしこれが公開オーディションだったら、なんで三澤がグランプリなんだよ~って意見は多かったかもしれない。

オーディションでタレントを見る時に大事なことはその素材と可能性。
そこの見極めがとても大事。
「素材と可能性」って言葉で書くと簡単だけど、そこには膨大で複雑な情報が混在する。


こういうオーディションは常にそうなのだが、異様にアドレナリンが溢れる。
自分のジャッジでその子の人生を決めてしまうことになる訳だから、その責任は重大なのである。


まぁ、とにもかくにも三澤紗千香はグランプリを獲得。
声優としての道を歩むこととなった。