文部科学省が平成22年5月1日に調査したところによると、国公私立学校全体で学校給食を実施している学校数は全国で32,051校。実施率はなんと94.2%にのぼっている。
そんななか、毎年行われている“全国学校給食週間”が1月24日~30日まで実施されている。その詳しい内容を知りたく、食の街として知られる北海道、小樽市の給食センターに話を聞いてみた。
「全国学校給食週間は、太平洋戦争下に中断していた学校給食が1946年12月24日より再開されたことを記念してつくられました。学校の冬季休業と重ならないよう、1月24日~1月30日までの1週間を期間と定めています。目的としては、学校給食の意義や役割について理解を深め、学校給食のより一層の充実を図ること。全国でさまざまな行事が行われますが、小樽市ではお便りや給食のデザートのパッケージなどで学校給食週間のなりたちを紹介しています」
なるほど。デザートのパッケージを読み物としてアレンジするのは面白いアイデアだ。
ところで、給食のなかにはその土地で収穫されたものを、メニューに取り入れているところもあると聞く。食の宝庫・小樽市ならではの“地産地消”のご当地メニューはあるのだろうか?
「地元の食材を使った石狩鍋、焼肉丼、秋鮭のクリーム煮などを出すことがあります。また、北海道の郷土料理である“いも餅”をシチューに入れたり、地元で採れた新鮮なかぼちゃをポタージュにすることも。小樽市の給食の量は200~300キロに相当するので、すべてを地元の食材でまかなうことはできませんが、地産地消の取組みを心がけており可能な限り北海道産の食材を使用しております」
では、給食をつくるうえで心がけていることは?
「食卓事情が変わったことで、切干大根や煮物などが珍しいと思う児童が増えました。食育の推進のためにもメニューを続々と増やしていますが、残さず食べてもらえるような工夫が必要。私たちにとって新メニューはチャレンジですね」
食文化が変容すると共に給食のメニューも進化している。自分の世代・地域の給食を家族で話し合ってみるのも面白いかも?