来るか!? “宙(そら)ガール” ブーム

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来るか!? “宙(そら)ガール” ブーム

“宙ガール”がネットで話題、らしい。“宙ガール”と書いて“そらがーる”と読むこの語感から察するに、少し前に一世を風靡(ふうび)し世間に“○○ガール”ブーム旋風を巻き起こしたまさに火付け役“森ガール”のお仲間であることは間違いない。どうやらはやぶさ、金環日食と天体に関するニュースが多かったここ数年で、宇宙に夢中になってしまう女性が急増したのを受け、一部メディアがそんな彼女らを“宙ガール”と呼びだしたようだ。
ここで念のため、“森ガール”“山ガール”をおさらいしておこう。

※すべての画像がごらんいただけない場合はガジェット通信(http://getnews.jp/archives/226216)からどうぞ。

【森ガール】

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『mixi』のとあるコミュニティが発端。“森にいそうな格好”という名目だが別にそんなことはないし、森で森ガールに準ずる格好をした女性に出会うことはない。もはや何が“森”なのかわからない。そこは女の子フィルターを通して“森に迷い込んでしまった、自然と動物とおいしいカフェラテを愛するゆるふわ女子”と変換してほしいところ。実際、森ガールと名乗る女子の多くは、路地裏のカフェであま~いココアとミルクレープなどを楽しむのを趣味にしているし、その現場をトイデジ(風に加工できるアプリ)を使って激写してはブログにアップすることを生きがいにしている。愛用するウェブサービスは、主に『mix』iか『JUGEM』、『ZOZO PEOPLE』。
ファッションは、ボディラインをすっぽりつつむAラインのアイテムを愛用。マキシ丈のワンピースなどが一例。ニットやファー、レース、生成や麻などを多用する。動物モチーフやリボン等、女子の特権をこれでもかと詰め込み、好きな言葉は「ゆるゆる」「ふわふわ」「ほっこり」のような”イマイチ的を射ていないけどかわいい感じがする”もの。目指すは『はちみつとクローバー』のはぐちゃんこと花本はぐみ。好きな芸能人は蒼井優さん、宮崎あおいさん。最近“森ガール”自体は街で見かけなくなったが、おそらく森ガールから派生したと思われるスタイルが増えたように感じる……。

【山ガール】

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“森にいそうでいない”森ガールに対して、山ガールは“山にいそうだし実際いる”。彼女たちが身につけるアイテムは機能的。背負ったまま水分補給ができるリュックをはじめ、雨にも風にも負けないタフなナイロンパーカ、ひざ掛けにもシートにもなる万能巻きスカート。アクセサリーは、高地に住む海外の少数民族の手作りヘアバンドやピアスなどをエスニック雑貨屋で購入。アウトドアブランドの正規品のため、山ガールファッションには金がかかる。“○○ガール”のくくりのためか森ガールと一緒にされがちだが、山ガールはちゃんと山に登ったりキャンプをしたり、山奥で開催されるフェスなどに参加する。SNSの山ガールコミュニティには「一緒に高尾山に登ろう★」なんてお誘いが飛び交うほど。実用的なアイテムがカラーバリエーションを増やしたようなものなので、“ガール”と名乗るのを憚られるような年齢になっても比較的挑戦しやすいのが魅力。実際年齢層は森ガールより幅広い。しかし、ファッション雑誌に載っているような山ガールは、主に登山より野外フェスに多いのが現状。
タウンユースにはヘヴィーなアイテムが多く、街中では“これとこれはアウトドアブランド”と山ガール要素を絞って着用する。ごつめのリュックやいかついトレッキングシューズは、意外と普段のスタイリングにも取り入れやすい。

【では宙ガールは?】

さて、話題を“宙ガール”に戻そう。宙ガールは“宇宙に興味がある女子”という点では、森ガールより山ガール派。しかし宇宙なんてそうそう気楽に行けるものではない、よって“山にいそうだし実際いる”山ガールとも異なる。

私が気になっているのは、ここ数年ファッションの世界で“宇宙プリント”が増えたこと。きらめく銀河の写真をそのまま服へ転写したようなもの、そんな今まで競泳水着にしか許されなかったド派手な銀河のプリントが、パーカやレギンスなどに用いられている。なんとも新しく、それでいて90年代のうさんくさい派手さとちょっと似ているような気もして、これは流行るんじゃないか? とそわそわしているのだ。そこで、2012年下半期流行するかもしれない“宙ガール”ルックを考えてみた。

わたしがかんがえたさいきょうの宙ガールルック

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競泳水着に用いられるくらいだから、おそらく宇宙プリントはスポーティーなアイテムと相性が良いはず。五輪もあることだし、天体観測グッズをしまいこむための大きなリュック、昼夜の寒暖差に負けないようなパーカ、ショートパンツにレギンスでちょっとスポーツMIXでいこう。そして宙ガールルックに外せないのは“トライアングル”モチーフ。つまり▲。星座にも“○○の大三角”がいくつも見られるし、三角形の安定しておきながら不安な気持ちを誘う絶妙な形状は宇宙と相性グンバツ。

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足元はスニーカーでもいいけど、そうなるといよいよ運動場しか行く場がなくなってしまうのでウェッジソールのサンダル。宙ガールの服は“宇宙にいそうだけどいない”でも“宇宙にいそうだし実際いる”でもなく、“むしろ私が宇宙”!!

もうひとつの“宙ガール”ブーム

1966年、アメリカでの宇宙船打上げ当時に、ピエール・カルダンというデザイナーが“コスモコール・ルック”というスタイルを発表した。“コスモコール(cosmocorps)”とはフランス語で“宇宙服”のこと。宇宙服にインスパイアされたそのスタイルは、幾何学模様を用いたり、アルミ素材を使ったりと“SF”“近未来”的な要素を詰め込んであった。60年代は、ミニマムでキュートな宇宙服が生まれたのも納得の“宇宙ブーム”、皆が宇宙に夢中だった時代だった。

2012年、日本列島をなぜだかわからないが妙に壮大な宇宙ブームが包み込んだ。ファッションの分野に宇宙ブームが進出しても、何ら不思議はない。ひょっとしてこれからやってくるかもしれない“宙ガール”旋風。宇宙に思いをはせるだけでなく、いっそ21世紀のコスモコール・ルックに挑戦してみては?

宙ガール公式(?)サイト

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天体望遠鏡などで有名なVixenの『宙ガール(http://www.vixen.co.jp/soragirl/index.htm)』というサイトでは、実際に宇宙が好きな女性たちが天体観測をする模様やイベント告知などを行っている。万が一本格的な宙ガールブームがやってきたとき、おそらく中心となるサイトだろう。今から要チェックである。

※この記事はガジェ通ウェブライターの「Julie」が執筆しました。あなたもウェブライターになって一緒に執筆しませんか?

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