images今年もいよいよ夏本番。海や山で日に焼ける機会も多くなるかと思いますが、この日焼けの正体、一体何だと思いますかぁ?Wikipediaによると、日焼けとは「紫外線UVBが 表皮を透過し、真皮乳頭体まで達した結果、乳頭体内の毛細血管が炎症反応として充血を起こし、皮膚の色が赤くなった状態」とあります。そう、日焼けとは紫 外線によってもたらされる一種の炎症反応というわけです。では、紫外線はどのようなメカニズムで炎症反応を起こすのでしょうか?

 

米・カリフォルニア大学サンディエゴ校医学部の研究チームが、78日付けで『Nature Medicine』誌速報版に発表した論文によると、皮膚の細胞が紫外線を浴びると、紫外線によって断片化した低分子RNAが細胞内から漏れ出し、それが炎症反応の引き金となるのだそうです。細胞から漏れ出した低分子RNAは、周囲の細胞表面に存在するToll様受容体3TLR3を介して、これらの細胞に、炎症メディエーターであるTNF-αやIL-6の産生を促すのだといいます。

 

これまでTLR3には、ウイルス由来の2本鎖RNAを認識し、炎症を誘導することで、ウイルスに感染した細胞を排除する働きは知られていましたが、今回、紫外線によってダメージを受けた表皮細胞を検知し、その細胞がガン化する前に排除するという新しい機能が見つかったというわけです。日焼けは、紫外線による細胞のガン化から身を守る、身体の防御機能のひとつだったんですね。さあこれからは、日焼けするたびに、頑張ってくれている身体の防御機能を実感しましょー。