映画『ホビット 思いがけない冒険』 (C)2012 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC. AND METRO-GOLDWYN-MAYER PICTURES INC.
 「この旅が終わる頃には、全員が固く結束している」。『ロード・オブ・ザ・リング』シリーズを手掛けた巨匠ピーター・ジャクソン監督が、J.R.R.トルーキン原作の「ホビットの冒険」を二部作で映画化する。本作は、「指輪」ファンはもちろんのこと、ファンタジー映画ファンから大きな期待が寄せられている。そして今回、『ホビット』の前編となる『ホビット 思いがけない冒険』(12月14日より公開)の最新イメージ画像が公開された。

 本作の舞台となるのは、『ロード・オブ・ザ・リング』三部作で描かれたフロド・バギンズの指輪を巡る旅からさらに60年を遡った世界。主人公は、前シリーズで指輪の所有者となったフロドの前の所有者であるビルボ・バギンズ。彼は、ドラゴンに支配され、失われてしまったエレボールのドワーフ王国の再建をかけ、壮大な冒険の旅へ出る。ある時、魔法使いのガンダルフに声を掛けられ、13人のドワーフから成る一団に参加することになる。旅の途中、ビルボは、自身の運命を永遠に変えてしまうクリーチャーと出会う。それがゴラムだった。有用な性質を持つゴラムの“いとしいしと”と呼ばれるリングを手に入れる。これは、ビルボが到底知り得ない中つ国(ミドル・アース)全ての運命と深く結びついていたのだった。

 今回、公開されたイメージ画像は、本作の主人公ビルボ・バギンズとともに、壮大な冒険の始まりを想起させる仕上がりとなっている。また、ワーナー・ブラザース・オフィシャルFacebookには、監督の解説による撮影現場レポート映像が公開されており、全世界待望の一大プロジェクトが着々と進行していることが分かる。

 公開されている映像には、ホビット族の村の屋敷や、エルロンドの館を完全に再現したセット、魔法使いガンダルフ役のイアン・マッケラン、『猿の惑星:創世記(ジェネシス)』のシーザー、そして前シリーズでゴラム役を演じたアンディ・サーキス、ビルボ・バキンズ役に抜擢されたマーティン・フリーマンらも登場。その中でマーティンは、「この日を迎えるまでに、想像以上の長い時間がかかりました。この旅が終わる頃には、全員が固く結束していると信じています」とコメント。監督は「ロード・オブ・ザ・リングの世界に戻ることに、実はずっと消極的でした。でも今ではすっかり考えが変わった。映画製作は大変ですが、仲間に恵まれれば楽しくなる。本作品では懐かしいメンバーが再会し、新たな友人たちも加わりました。全員の力を組み合わせるのが楽しみです」と本作への意気込みを語った。

 本作の原作は、『ロード・オブ・ザ・リング』のプロローグにあたり、原点。原作ファンから映画化を熱望されていた。250日間に渡る撮影期間が設けられ、『ロード・オブ・ザ・リング』シリーズと同じニュージーランドのスタジオで、最先端のカメラと音響技術を駆使して製作されている。

 監督は、映像化不可能といわれていた、J.R.R.トルーキンのファンタジー小説の金字塔「指輪物語」を『ロード・オブ・ザ・リング』『ロード・オブ・ザ・リング/二つの塔』『ロード・オブ・ザ・リング/王の帰還』という3部作で映像化。第3作目では、アカデミー賞11部門にノミネートされ、全て受賞するという快挙を成し遂げている。

 『ロード・オブ・ザ・リング/王の帰還』から約8年。『ハリー・ポッター』シリーズに続くファンタジー映画がいよいよ登場する。

 前編の『ホビット 思いがけない冒険』は、12月14日(金)より、後編の『ホビット ゆきて帰りし物語』は、2013年12月13日(金)より、ともに丸の内ピカデリーほか全国ロードショー。

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