国内

タクシーから「道のわからない運転手」なくす3つの方法

 不況のご時世、どこの業界も顧客のことを考えて必死でサービスや付加価値の競争を繰り広げている。工夫を重ねて値段を下げることも、立派な経営努力のはずだ。しかし、「そんなことはまかりならん!」と規制される業界が存在する。タクシー業界である。政策工房社長の原英史氏が指摘する。

 * * *
 どうせ「再規制強化」するなら、何とかしてほしいのは、「道のわからない運転手」だ。

 東京や大阪では、「タクシー業務適正化特別措置法」(1970年制定)に基づき、運転手は「地理試験」を受けている。なのに道を知らない運転手は多い。

 実はこの法律の施行規則(第39条)では、「地理試験」の内容を、道路名や著名な建造物名などについての「筆記試験のみ」と定めている。これでは、東京の道路を一度も走ったことがなくても、地図を見ながら過去問を頭に叩きこめば、合格できてしまう。
 問題解決のため、今回は提案をしてみたい。

●タクシーに「運転手評価装置」をつけ、乗客が5段階評価で入力できるようにする。

●評価結果を集めて「優良運転手」を認定。地理に明るくない人は当然評価が低くなる。

●「優良運転手」の乗る「優良タクシー」は全社共通で車体を黒色、「一般タクシー」は車体を黄色にするなど、識別可能にし、料金に差をつける。

 こんなふうにすれば、タクシー運転手たちはサービスの質を競うようになるのではないか。そんな「競争」なら、大いにあっていいはずだ。

※SAPIO2010年12月15日号

関連記事

トピックス

伊藤沙莉は商店街でも顔を知られた人物だったという(写真/AFP=時事)
【芸歴20年で掴んだ朝ドラ主演】伊藤沙莉、不遇のバイト時代に都内商店街で見せていた“苦悩の表情”と、そこで覚えた“大人の味”
週刊ポスト
総理といえど有力な対立候補が立てば大きく票を減らしそうな状況(時事通信フォト)
【闇パーティー疑惑に説明ゼロ】岸田文雄・首相、選挙地盤は強固でも“有力対立候補が立てば大きく票を減らしそう”な状況
週刊ポスト
新アルバム発売の倖田來未 “進化した歌声”と“脱がないセクシー”で魅せる新しい自分
新アルバム発売の倖田來未 “進化した歌声”と“脱がないセクシー”で魅せる新しい自分
女性セブン
大谷の妻・真美子さん(写真:西村尚己/アフロスポーツ)と水原一平容疑者(時事通信)
《水原一平ショックの影響》大谷翔平 真美子さんのポニーテール観戦で見えた「私も一緒に戦うという覚悟」と夫婦の結束
NEWSポストセブン
大ヒット中の映画『4月になれば彼女は』
『四月になれば彼女は』主演の佐藤健が見せた「座長」としての覚悟 スタッフを感動させた「極寒の海でのサプライズ」
NEWSポストセブン
中国「抗日作品」多数出演の井上朋子さん
中国「抗日作品」多数出演の日本人女優・井上朋子さん告白 現地の芸能界は「強烈な縁故社会」女優が事務所社長に露骨な誘いも
NEWSポストセブン
国が認めた初めての“女ヤクザ”西村まこさん
犬の糞を焼きそばパンに…悪魔の子と呼ばれた少女時代 裏社会史上初の女暴力団員が350万円で売りつけた女性の末路【ヤクザ博士インタビュー】
NEWSポストセブン
(左から)中畑清氏、江本孟紀氏、達川光男氏による名物座談会
【江本孟紀×中畑清×達川光男 順位予想やり直し座談会】「サトテル、変わってないぞ!」「筒香は巨人に欲しかった」言いたい放題の120分
週刊ポスト
大谷翔平
大谷翔平、ハワイの25億円別荘購入に心配の声多数 “お金がらみ”で繰り返される「水原容疑者の悪しき影響」
NEWSポストセブン
【全文公開】中森明菜が活動再開 実兄が告白「病床の父の状況を伝えたい」「独立した今なら話ができるかも」、再会を願う家族の切実な思い
【全文公開】中森明菜が活動再開 実兄が告白「病床の父の状況を伝えたい」「独立した今なら話ができるかも」、再会を願う家族の切実な思い
女性セブン
伊藤
【『虎に翼』が好発進】伊藤沙莉“父が蒸発して一家離散”からの逆転 演技レッスン未経験での“初めての現場”で遺憾なく才能を発揮
女性セブン
大谷翔平と妻の真美子さん(時事通信フォト、ドジャースのインスタグラムより)
《真美子さんの献身》大谷翔平が進めていた「水原離れ」 描いていた“新生活”と変化したファッションセンス
NEWSポストセブン