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“ビール五輪”で金賞受賞した地ビール 独特の燻製香が特徴

『ワールド・ビアカップ』で金賞受賞した地ビール「ラオホ」

 少し前まで旅先で買うお土産でしかなかった地ビールだが、今、こだわりの製法で造られる日本の地ビールが世界的な評価を受けている。2年に1度アメリカで開催される“ビールの五輪”『ワールド・ビアカップ』でも入賞が相次ぎ、今年は4つの銘柄が見事メダルを受賞した。

 スモークビール部門で見事金賞を受賞したのが、山梨県の富士桜高原麦酒の「ラオホ」。富士山の天然水と、ドイツ研修経験をもつ醸造士・宮下天通さんの技術が生み出した地ビールだ。

「『ワールド・ビアカップ』での金賞は初。じわじわと体が熱くなるのを感じました」と宮下さんは受賞の喜びを語る。

「ラオホ」はドイツ、バンベルク地方特産のビールで、原料のひとつにブナのチップで燻したモルトを使うため、独特の燻製香がする日本では珍しいビールだ。

「富士山や河口湖が近い自然豊かな場所なので、木の香りがするビールを造りたかったんです。香りに癖のあるビールなので初めは馴染みのない味に驚く人もいますが、何度も飲むうち、その旨さにハマるんです」

 宮下さんの思惑通り、ファンは増えている。

※週刊ポスト2012年9月21・28日号

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