ニンテンドーネットワーク


ニンテンドー3DSは、すれちがい通信などゲームを楽しむための本質的な機能が強化されたが、普及台数が増えたことで、特に日本ではこれが本格的に回り始めている。すれちがい通信機能やゲームコインなど、本体を持ち運びたくなる機能に加え、これらの機能と連携するインターネット関連機能が楽しさを何倍にも増やすカギとなっている。
■いつの間に通信
すれちがい通信は、物理的に近くにある3DS同士でデータ通信する機能だが、いつの間に通信はインターネット経由でデータを通信する機能だ。3D動画コンテンツなどが自動的に配信されるが、それ以外にも、アイテムなどが送られてくるゲームソフトもある。

■フレンドリスト
3DSのユーザーの友達を登録する機能で、ここに友達を登録しておけば、誰がオンラインの状態になったか、何のゲームで遊んでいるのかがわかる。インターネット対戦などの連絡も、本体だけでコミニュケーション出来る。
また、このフレンドリストにオープンなメッセージを一言書くことも出来るので、簡易ツイッターのようにも使える。

■インターネット対戦
3DSのネットワーク対戦機能が通常のネット対戦と異なるのが、有人や不特定多数だけではなく、すれちがい通信などですれ違った相手とも対戦することが出来る点だろう。例えばマリオカート7で、すれちがい通信で相手のゴーストを受信し、そのゴーストと対戦し、自分の実力に近いなど面白い相手だと思ったら、その相手とネット対戦することも出来る仕組みになっている。

■携帯ゲーム機用のソーシャルネットワーク
TwitterやFacebookなどのSNSが一般的なSNSだとすると、これらの3DSで用意された仕組みは、携帯ゲーム機用に特化したSNSのようになっている。一般のSNSはユーザーが増え、友人が増えれば楽しさが増すように、3DSの普及台数が増えることで、すれちがいの頻度やゲームを楽しむ友人とのやりとりが多くなると、これらの機能がより楽しめるようになっている。これらのインターネットに関連した機能を、任天堂はニンテンドーネットワークと名付けて、年末に発売する据置機のWii Uでもこの機能を強化していくようだ。

こんなイベントに行けばアメリカでもすれ違えるが・・・ 。Anime Los Angeles 8にて


■問題は海外展開
日本では、任天堂のマリオシリーズに加え、カプコンのモンハンなどの影響で、本体の普及台数もそれなりに増えている。実際にすれちがえる確率は毎月のように高まっており、遊んでいるゲームも人それぞれで、それなりに楽しんでいることがわかる。しかし、海外での普及はまだまだだ。例えば2011年のホリデーシーズンが終わった2012年1月に、アメリカのロサンゼルスで調べた際は、土日や夕方にショッピングモールに行っても日本のようにすれ違うことは無いし、車で一日数十キロ以上移動してもすれ違うことはほぼ無い。販売数自体は旧DSより好調のようだが、日本のように首都圏などで電車移動すれば簡単にすれちがえ、ユーザーが実際に楽しさを体感できる程のユーザー数となっていない。一方、アメリカでもアニメ関連イベントに行けば、多くの現地のユーザーとすれ違うことが出来たし、ヨーロッパでも事情は異なるだろう。

海外では、秋から冬の販売数が非常に大きいため、2012年後半にどれだけ魅力的なソフトを持ってきて、販売数を増やしユーザーの楽しみがどれだけ増やせるかが、ニンテンドー3DSとっての課題だろう。


上倉賢 @kamikura [digi2(デジ通)]

digi2は「デジタル通」の略です。現在のデジタル機器は使いこなしが難しくなっています。
皆さんがデジタル機器の「通」に近づくための情報を、皆さんよりすこし通な執筆陣が提供します。


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