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2014年3月10日 (月)

ペットにも防災対策は必要! 準備するもの・しつけのポイントは?

ペットのための防災対策、できていますか?(写真: iStock / thinkstock)
写真: iStock / thinkstock

いつ起こるか分からない自然災害。いざというときのために非常用持ち出し袋を用意していたり、非常食・水を常備しているご家庭も少なくないはず。

ところで、ペットのための防災対策はできているだろうか? 何を準備しておけばいいか、普段のしつけで気を付けることは何なのか、詳しいアドバイスを環境省の方に伺った。

「環境省では平成25年に『災害時におけるペットの救護対策ガイドライン』を策定しました。そのきっかけになったのは、平成23年3月の東日本大震災です。震災発生後、飼い主とはぐれたペットが放浪状態になったり、一緒に避難できても避難所でのペットの扱いに困ったり、といった事例が多く発生しました。このガイドラインを、災害時の動物救護活動などの参考にしてほしいと願っています」

さて、ペットのための防災対策とは具体的にどういったものだろうか? 以下、項目ごとに話を聞いてみた。

■普段のしつけと健康管理

「避難時には、ペットをキャリーバッグに入れて移動したり、大勢の人と避難所で生活することになります。普段からキャリーバッグへ入ることに慣れさせたり、犬の場合は『待て』『おいで』などの基本的なしつけを行っておく必要があるでしょう。また、人や動物を怖がったり、むやみに吠えたりしないよう、普段から飼い主以外の人・動物にも慣れさせておくべきです。さらに、予防接種はきちんと受け、不妊・去勢手術を実施しておくことも大切ですね」

■迷子対策

「災害発生時にもしペットが迷子になっても、保護された後飼い主の元に戻れるように、迷子札などを分かりやすいところに付けておきましょう。最近では、マイクロチップを装着し、データベースに登録することもできますので、是非ご活用ください」

■ペット用の避難用品

ペット用に避難用品を備えておくことも大切だ。ガイドラインに掲載されている避難用品リストは以下の通り。
・首輪とリード(犬の場合)、キャリーバッグ(小型犬や猫の場合)
・療法食、薬
・ペットフード、水(1週間分)  
・食器
・ガムテープ(ケージの補修など多用途に使用可能)
・飼い主の連絡先などの情報が分かるもの
・ペットの写真(携帯電話に画像を保存するなど)
・ワクチン接種状況、既往症、健康状態、かかりつけの動物病院などの情報

次に優先順位が高いものとして
・ペットシーツ
・排泄物の処理用具
・トイレ用品(猫の場合は使い慣れたトイレ砂)
・タオル、ブラシ
・おもちゃ
など。

■避難所や避難ルートの確認

「普段から、住んでいる地域の防災計画や自治体の広報誌などで、災害時の避難所の所在地・避難ルートを確認しておいてください。実際に家族でペットを連れて避難所へ行く訓練を行うと尚いいですね。また、避難所でのペットの飼育環境(屋内飼育ができるか、ペット専用係留場があるか、など)も確認しておくことをおすすめします」

最後に、避難所生活をする上での注意点について伺った。

「実際の避難所生活では、さまざまな人が集まり共同生活をします。動物が好きな人だけでなく、苦手な人・アレルギーがある人などもいることを忘れてはいけません。周りの人を噛んだり吠えたり、衛生面でトラブルになることも多々あります。飼い主が責任をもって、周囲への配慮やルールづくりをするように努めてください」

いざというとき、ペットのことを気遣うのは勿論大切なことだが、周囲で生活を共にする人たちにも十分配慮するように心がけたい。

■参考:環境省「災害時におけるペットの救護対策ガイドライン」
http://www.env.go.jp/nature/dobutsu/aigo/2_data/pamph/h2506.html
https://suumo.jp/journal/wp/wp-content/uploads/2022/11/cats.jpg
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