■重要な試合は次の試合…!?
 昨日の清水エスパルス戦は1-2と敗れました。今やJ1残留が現実的な目標となった鹿島アントラーズにとって、降格圏がまた近づく痛い敗戦となりました。降格圏のガンバ大阪が引き分け、アルビレックス新潟が敗戦と、致命的な敗戦にはならなかったですが、勝っていればほぼ残留を確定する事が出来ただけに、悔しい結果になりました。

 確かに試合内容は良く、ナビスコカップ決勝には出場してくるのではないかと予想するレナトが不在であった事を考えれば、ナビスコカップ決勝に向けてはそこまで悲観的になる事はないのかもしれません。しかし、以前は『内容が悪くても勝ちきる』力を持った鹿島ですが、現在は『内容が良くても勝ちきれない』チームであるのが、現状です。この試合でも相手より圧倒的に多くのチャンスを作りながらも、DF陣のちょっとした集中力の欠如で2失点を喫しました。後半ロスタイムの失点も多いですし、『鹿島る』という造語まで生み出された程の勝負強さは失われています。また常勝チームを作るために、その伝統的な勝負強さを取り戻さないといけません。
 その勝負強さはタイトルを積み上げた事より、形成されたのは間違いありません。ナビスコカップを勝ち取って再び強いチームを作り上げましょう。


■ナビスコカップ決勝に向けて
 ナビスコカップ決勝に向けて、何個か収穫もありました。

 一点目は、本山、本田拓也、興梠のコンディションです。3選手とも、コンディションは問題ない事が伺え、本山はその創造性で、本田はボールダッシュ能力で、興梠はゴールに迫るプレーで、ナビスコカップ決勝でもチームに貢献してくれるでしょう。スタメン組と遜色の無い能力を持つ、この3選手がベンチに控えていれば、あるいはスタメン組に入る様なアピールが1週間の練習で出来れば、チーム力は確実に上がるでしょう。実力者3選手の決勝での活躍に期待したいです。

 二点目は、負けてしまいましたが、そこまで悪いイメージを持って試合に臨む事はないと思われる事です。前項で勝負強さの欠如に苦言を呈しましたが、ナビスコカップ決勝は、34試合のうちの1試合であるリーグ戦とは違い、勝者と敗者がくっきりと分かれ、意味合いも全然異なる大会になります。大敗した訳ではないですし、多くのチャンスも作れていたので、大舞台での経験値を考えれば、ナビスコカップ決勝では、互角以上の戦いが出来るのではないでしょうか。
 岩政が言う通り、金のプレーの特徴も掴む事が出来ました(もう右サイドでピンチを作られた時にスライディングで飛び込む事もないでしょう。金は左利きですし…)。途中加入のレナトのプレーを隠す事も出来ましたので、レナトがプレー出来れば、情報戦という意味では鹿島の方が有利でしょう。

 三点目としては、選手にレッドカードは提示されず、出場停止者が生まれなかった事です。そして、怪我人も出なかったので、いい状態で決勝に臨めると思います。レナトの状態がやや気掛かりですが、ナビスコカップ決勝に向けて無理をさせたくなくて、欠場させたと思うので、ナビスコカップ決勝では活躍してくれるでしょう。

 1得点を決められた大前については、その実力を再確認出来ましたし、やはり大前と高木の両ウイングは要注意です。しっかりと1週間で対策を取って素晴らしい試合をみせて欲しいと思います。ナビスコカップ決勝では、『内容』も『結果』も追求して、16個目のタイトルを掴んで欲しいと思います!

 
 最後まで読んでいただいてありがとうございます。なかなか勝利を掴めず、ストレスの溜まる状況が続きますが、タイトルはそれを一変させる魔法の力を持っています。タイトルを獲得して、シーズン最終盤の勢いを加速させて、タイトルの数を積み上げ、ACL出場権も獲得しましょう!