【書籍紹介】『異貌の人びと 日常に隠された被差別を巡る』(上原善広/河出書房新社/1680円)
スペインのバスク地方に「カゴ」と呼ばれる被差別民がいるという。〈その存在はまるで日本における路地のようだと思った。路地をルーツにもつ私にとって、カゴは非常に興味ある存在だ〉。彼らははたしてどのような人々なのか――。
『日本の路地を旅する』で大宅賞を受賞した作家が、スペインのほかネパールの売春をする少女、パレスチナの戦場で遊ぶ子供たちなど、過去に世界各地、計6か所をめぐって記してきた重厚なルポを一冊に。
※週刊ポスト2012年6月1日号