善し悪しは別の話として、20年ぐらい前は街のあちこちにラクガキがあったし、うろ覚えだけど自分もやっていたような。それで近所のオヤジに怒鳴られて、半ベソで逃げたりして。
しかし最近では、子どもたちの遊びからラクガキが消えかかっている。確かに街は奇麗になったけど、子どもたちがのびのびと遊べているかというと、それはちょっと微妙かも。
そんな状況を少しだけ変えてみようと京都市に設立されたのが「全世界子どものラクガキ保存会」。子どもたちがすくすく成長できる環境を目指し、自由にラクガキできる場所やキャンバスを提供。すでにさまざまなスペースで活動を行っている。
「この活動を通して、大人にもラクガキのよさを伝えたいんです。例えば家の中でラクガキを見つけると、やっぱり子どもを叱りつけますよね。でも“絶対に悪いこと”と決めつける前に、可愛いな、面白いなって、心のどこかで感じてほしい。子育てにはそういうゆとりが大切だと思うんです」
そう話してくれたのはラクガキ保存会の名物キャラクター、ラクガキマン。この心のゆとりが、やがて街全体、社会全体のゆとりに繋がっていくのだという。
また今後、ケシゴムマンという新キャラクターと子どもたちで、京都を中心に街美化運動を行う予定もアリ。不適切な場所にある“落書き”を消していくのだそう。さらに将来的にはラクガキミュージアムを設立したいと、夢は膨らんでいる。
子どものラクガキを楽しむには少々精神修行が必要だと思うけど、そんな余裕のある大人になれると素敵かも。ラクガキマンやケシゴムマンに支えられながら、子どもたちと一緒に成長できる暮らしも、うむ、なかなかよさそうだ。
「全世界子どものラクガキ保存会」
URL:http://www.rakugakiman.com/index.html