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LTEも大事だけれど、バッテリーはもっと大事

2012年気になった・気に入ったスマートフォン(スマホ)を振り返る「年末企画」ですが、私はこの1年バッテリーに悩まされた1年だったと思います。

私は昨年末、当時まだ数少ないdocomo LTEサービス「Xi(クロッシィ)」対応スマートフォンとして注目されていたNTTドコモの富士通製スマートフォン「ARROWS X LTE F-05D」を購入しました。高速通信ができて、テザリングも別途料金がかからない形で対応ということで、この1年間楽しく使わせていただきました。

しかし、初期のXi端末には共通の問題がありました。バッテリーの持ちが悪いという問題でした。3GとLTEのエリアを行き来すると電波の切り替えが生じ、特にLTEエリアではバッテリー消費が非常に大きくなります。

というわけで、この1年はバッテリー問題に常に悩まされ、出した結論としてはメイン端末の交換でした。

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ARROWS X LTE F-05Dをはじめ初期Xi端末はバッテリー消費の多さが問題に


ARROWS X LTE F-05Dを購入した当初は、私の住む仙台市内のXiエリアがまだ狭く、ほとんど3Gエリアで利用していたということもあり、3GとLTEの切り替えがそれほど多くはなく、バッテリーが持たない事態は、余程使用頻度が高い日でない限り起こりませんでした。

しかし、仙台市内でのXiエリアが広がりを見せ、自宅周辺もXiエリアになった辺りから、バッテリー問題は顕在化してきました。丸1日外出すると、バッテリーが持たない事態になりました。だんだんとその傾向は酷くなり、今年の秋頃からは半日持つか持たないかという状況でした。

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モバイルバッテリーは必須の状況に


というわけで、今年出番が増えたのはモバイルバッテリーでした。ARROWS X LTE F-05D購入時にキャンペーンで無料でいただいたモバイルチャージャー01を頻繁に使用しなければいけない状況でした。たまにモバイルチャージャー01の充電を忘れた日などは、極力F-05Dを使用しないように心掛けねばなりませんでした。

バッテリー問題でダメを押したのは、11月に行われたAndroid 4.0へのバージョンアップでした。当初の予定からかなり遅れてのバージョンアップ提供開始となったことも残念でしたが、バッテリーの消費がさらに多くなってしまったのが一番残念でした。また、Android 4.0バージョンアップに伴い、「NX!エコ」という省エネアプリがプリインストールされ、バッテリー残量が40%を切ると自動的に省エネモードになるのですが、満充電から数時間経つと「NX!エコ」が起動している状態となり、やるせなさを覚えました。

また、ARROWS X LTE F-05D自体、Android 4.0を動かすにはやや非力だったのか、画面遷移がスムーズではなくなってしまいました。まだアップデートされていない方は、Android 2.3のまま使った方がストレスが溜まらないと思います。

こうしてARROWS X LTE F-05Dを日常使用する上でのストレスがあまりに多くなってしまったため、この年末auの空き回線を使ってMNPでシャープ製「AQUOS PHONE ZETA SH-02E」を購入し、ドコモminiUIMカードをARROWS X LTE F-05Dと入れ替えて使い始めました。購入からもうすぐ1ヶ月経ちますが、バッテリー問題は大きく改善されました。

特にスリープ状態でのバッテリー消費が極めて少ないIGZO液晶と2320mAhの大容量バッテリーは確かに効果があり、まる一日持ち歩いてバッテリー残量が少なくなって困ることはほぼ無くなりました。あれだけ使用頻度の高かったモバイルチャージャー01も今ではカバンの片隅でずっと眠ってます。クアッドコアCPUを搭載し、操作感も極めてスムーズで、使っていてとても快適です。

また、私の住む仙台市では、12月14日から仙台駅での受信最大100Mbpsサービスが始まり、実測でも70Mbps程度の高速通信が体感でき、仙台駅では速度的にも非常に快適です。従って私が今年最も気に入ったスマートフォンはAQUOS PHONE ZETA SH-02Eということになりました。

AQUOS PHONE ZETA SH-02Eを使いながら思うことは、この冬のハイエンドAndroid端末登場により、ようやく操作感においてiOS端末と大きな遜色が無くなったということです。iOS端末は元々バッテリー消費が激しくなく、バッテリー問題でAndroidは後塵を拝してきた感がありました。

しかし、その点も2000mAh超バッテリー搭載や、IGZOをはじめとする各社ディスプレイの消費電力を抑える努力、そしてドコモやauなどで進められている端末側・基地局側双方での3G・LTEのスムーズな切り替えの実現により、ようやく1日持ち歩いてもバッテリーで困らない端末が増えたように思えます。

そして、クアッドコアCPUや大容量RAMの搭載により、今までAndroid端末を使っている中で感じられた、やや引っかかる操作感が非常に少なくなりました。ようやくAndroid端末も使っていて「気持ち良い」と思える感覚が出てきたことは、とても嬉しいことだと思います。


■スマホのバッテリー持ちもようやく「これなら大丈夫」に
今年は各キャリアLTEサービスが本格スタートした過渡期ということもあり、バッテリー問題に翻弄された1年でしたが、この冬登場した端末辺りからようやく、その問題も解決に向かい始めたのはとても良かったと思います。震災があり長期の停電を経験した仙台市ではまだまだ「スマートフォンはバッテリー持ちが不安」という声が聞かれますが、ようやく「これなら大丈夫」と勧められるスマートフォンが増えて良かったです。

現状、バッテリーの持ちが良いAndroid端末は、大容量バッテリー搭載の関係上、大型の端末が多いのですが、今後はさらに省エネを進めて、コンパクトな端末でもバッテリーが持つようになって欲しいな、と願っています。



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