【2月22日 AFP】中国中部・河南省(Henan)で、農地拡大政策のために撤去された墓石をひそかに再建した住民たちが、当局に墓石の再撤去を命じられたと、中国紙が21日、報じた。

 中国紙・南方都市報(Southern Metropolis Daily)によると、この地域では昨年、当局の農地拡大政策によって200万基の墓石が撤去されたが、これに怒った住民たちは、前週に終わった春節(旧正月、Lunar New Year)休暇を利用して、数十万の墓石を再建した。

 中国文化には祖先を敬う風潮が深く根付いており、墓をきれいに保つための大々的な祭事を年に1度行う習慣もある。村民からの激しい反発を受けた当局は昨年11月、墓石の撤去作業を一時中断していた。

 一方、共産党系の地元紙、河南日報(Henan Daily)は、住民たちは当局の埋葬に関する新規定を「誤解」し、墓石を再建しても撤去されることはないと誤って思い込んでいたと伝えている。

 南方都市報が伝えた地元当局者の話によると、墓石の再撤去作業は14日に再開し、ほぼ完了に近づいている。また同紙は、当局が住民らに対し、再建した墓石を撤去しないと罰金を科すと脅迫したとするオンラインフォーラムのユーザーの主張を伝えている。(c)AFP