韓国サッカー協会の趙重衍(チョ・ジュンヨン)会長は1日、ソウル市内で記者会見を開き、同協会の次期会長選に出馬しないことを正式に発表した。その際、ロンドン五輪の男子サッカー銅メダル決勝戦で、竹島(韓国名・独島)の領有を主張するプラカードを掲げた朴鍾佑(パク・ジョンウ)の問題について、「良い結果が出ることを期待している」と述べ、肯定的な見方を示した。複数の韓国メディアが報じた。

 朴鍾佑の問題をめぐり韓国国会は10月19日、文化体育観光放送通信委員会の国政監査の証人として趙会長の出席を求めた。しかし、趙会長は17日に行われた韓国−イラン戦の直後に、国際サッカー連盟(FIFA)があるスイスに向け出国。海外出張を理由に出席を拒否していた。

 趙会長は、記者会見で、「朴鍾佑の問題は不出馬の直接的な原因ではない」としながらも、「最近さまざまな問題があり、このタイミングで退くことが良いと判断した」と説明。朴鍾佑の問題は「11月中に決着するだろう」とし、「良い結果を期待している」と話した。

 趙会長は1998年に韓国サッカー協会の専務理事に就くと、15年に渡り実務副会長や会長などを歴任した。

 韓国メディアによると、協会側は朴鍾佑の問題について、11月中に懲戒なく事態が終了するとの見方を示しているという。(編集担当:新川悠)