会見を行う河本準一さん(撮影:野原誠治)
高額の年収を得ていたにもかかわらず、実母が生活保護を受けていると報じられていた、お笑いコンビ「次長課長」の河本準一さん(37)が25日、都内で会見を開いた。

これまで吉本興業は「詳細な事情についての説明は、ご容赦いただきたい」との見解を発表していたが、23日にはホンダ「ステップワゴン」のPRサイトから河本さんが削除されるなど、波紋が広がっていたことから、自ら釈明を行った格好だ。

会見には本人のほか、株式会社よしもとクリエイティブ・エージェンシー専務取締役の竹中功氏、吉本興業株式会社法務本部長・渡邊宙志氏が出席して行われた。会場となった東京・新宿区歌舞伎町にある吉本の会見場には、朝から大勢の報道陣が詰めかけた。

グレーのスーツ姿で登場した河本さんは、会見の冒頭「今回のいろいろな騒動の件、大変ご迷惑をおかけいたしました、申し訳ありませんでした」と、神妙な面持ちでファンに対し謝罪の言葉を述べた。【BLOGOS編集部:大谷広太】

■河本さんの会見の模様(アーカイブ)


■河本さんの会見要旨
母は、元々鮮魚(コーナー)で働いていましたが、病気を患い、ドクター・ストップがかかり、自分で生活保護の手続きをしてきました。福祉の方から、面倒を見ることはできないかと言われましたが、当時の自分の年収は100万円を切っていて、今の段階では、母親の面倒を見ることはできませんと、一筆書き、書類をお返しさせていただきました。

自分が努力をし、早く母を生活保護から抜けださせてあげたかったが、うまくいかず、そこから受給が始まりました。自分が東京に出てきて、テレビに出るまでにかなりの時間がかかり、さらに結婚し、家族もできました。

東京に出てからも、バイトをし、奥さんにもバイトをしてもらって生計を立てるようになりました。そこから数年が経った頃、ようやく全国のテレビ番組に出させていただくことができるようになりまして、福祉事務所から母親の援助はできませんでしょうか?という話をいただきました。家族に持ち帰り、しっかり話しあった上で、援助できますと、ただし、自分が今できる精一杯の援助しかできませんが、それでもいいですかと、書類をお返ししました。

それから数年が立ちまして、福祉事務所の方から、援助の増額をしていただけませんでしょうかという話をいただきまして、もう一度家族と話をしまして、毎月送れる金額を決めまして、書類をお返しさせていただきました。

これまで、全て福祉の方と相談して決めたことでして、このことについて、問題があるかどうかは想像もつきませんでしたが、今になってみれば、むちゃくちゃ甘い考えではなかったのかと思います。

(深々と頭を下げる)


自分のやっている仕事は、収入が安定しない中、やらせていただいております。そんな中、今もずっと病気を患っている母のこととか、家族のこととか、周りにいる親戚の方とか、自分がダメになってしまうと、みんなもダメになってしまうのではないかという勝手な不安が出てきまして、援助の額を決めさせていただきました。

ただ母親は一人で僕と姉を育ててきまして大変お世話になった方なのに、今度は自分がおかんの面倒を見なければならないということについて、自分の考えが甘かったというような認識があります。

本来なら、自分がしなければならないことを、岡山の福祉の方に助けていただき、お世話になりましたので、自分のおかんがお世話になった分のお金をきちんとお返ししたいと思っております。

岡山に対しても、貢献できないかと、考えております。岡山の行政の方とも相談をして、役立っていけないかと思っております。

今回の件は本当に深く考えさせられました。

もっと自分がしっかりしていれば、母親に嫌な思いをさせることもなかったでしょうしょうし、税金を負担して下さっている皆様に申し訳なく思っております。

また、少ない収入で、なおかつ不安定な収入の仕事をされている方は、日本全国に沢山いらっしゃいます。自営業の方でも、ごくあたり前のように、親の面倒を見る、そんなことも、全国の皆さんされているにもかかわらず、自分の収入が不安定だということだけで、甘くなってしまったことを、申し訳なく思います。

改めてお詫び申し上げます。(深々と頭を下げる)


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続いて、記者からの質疑応答が始まった。