■声優は言霊(ことだま)を操る仕事 | たかみゆきひさオフィシャルブログ「shadowcube」Powered by Ameba

■声優は言霊(ことだま)を操る仕事

日本には言霊信仰というものがあります。

言葉には霊的な力が宿っていて、森羅万象に対して様々な作用を及ぼすというもの。

そんなことから、言葉を発する事でそれが実現に向かうとされる。


言葉っていうのはそんな不思議な力を持っている。

そんなの迷信だよ!
科学で立証できないだろ。

なんて意見もあるでしょう。


そんな人は次のようなちょっとした実験をやってみてください。

AさんBさん二人一組になります。
Bさんは足を肩幅にくらいに開いてAさんとお互いに向かい合います。
Bさんは
「私は芯が通っている!」
と言いましょう。
で、AさんはBさんを倒すつもりで両肩をドンと前から後ろに押してあげてください。
どのくらいよろけたか、あるいはよろけなかったか。
Bさんはその具合を覚えておきましょう。

次にBさんは
「私は芯が通ってない!」
と言い、同じようにAさんにドンと同じ力で押してもらいましょう。

どうなりましたか?


同じ力のかかり具合だったにも関わらず、Bさんは最初はよろけなかったのに「芯が通っていない」と言った後はよろけたりしませんでしたか?
よろけなかったとしても、
え???
ってびっくりするくらい違ったはずです。

お互いに押す役を変えてみたり、他のお友達同士とかでもやってみてください。


この実験をする時は、後ろに倒れてケガなどをしないように気をつけてくださいね。




それでも「え~、信じられない」という人は次の実験をしてみましょう


AさんをBさんが持ち上げます。
この時Aさんは
「重い重い重い…」
と言い続けてください。
でBさんはそんなAさんを持ち上げます。

持ち上がりましたか?
持ち上がったらその具合を覚えておいてください。

それでは次に同じくAさんをBさんが持ち上げますが、
今度はAさんは
「軽い軽い軽い…」
と言い続けてください。
でBさんが再び持ち上げます。

どうでしたか?

軽く持ち上がったでしょ?


なんで!?
って思うかも知れませんが、そういうものなんです。
それが言葉の持つ力です。

つきつめればいくらでも科学で証明できるのでしょうが、今は理由なんて必要はありません。
そういうものだと覚えておきましょう。

日本には古来からこういった森羅万象に関する現象に対して「言霊」のような言い方をして受け継がれている事がたくさんあります。
迷信と思われる事でも実は自然の摂理の深い部分に根ざし、直接的にも間接的にも作用する事があります。

宗教的とかオカルトチックに感じる人もいるかもしれません。
でもこれらは古来から自然と共存してきた日本人が編み出し、受け継いできた森羅万象に対する接し方のひとつでもあり、宗教とかオカルト的なものではありません。
ここ大事なところ。


昨日のブログ で言えば、やる気が無くて仕事ができない時
「やる気が無いんだよ…」とこぼしていると、その言葉によって余計に「やる気が出ないモード」に陥る。
やる気が出ていなくても「やる気を出すぞ!」って同僚に毎日言っていれば少しずつでも改善していくはず。
この時、効果が出ずにくじけそうになっても言い続ける事が大事。
「やっぱりダメだ」って思った瞬間、リセットされてしまう。
だから、言葉を発する事ってとても大事なんです。
これを繰り返して慣れてくると言葉を発しなくてもそのモードに入れるようになれますよ。


さて、そんな不思議な力を持つ「言葉」を操るのが声優の仕事なんですよ。
自分が発する言葉がとてつもない力を持っているという事です。
素晴らしい仕事ですよね。