インターネット上で「『創』が柳美里の稿料を7年間未払いしている」という誤報が流れていますが、
それは事実ではありません。
わたしは、10月15日と16日のブログ内で、「実は、もう何年も稿料が支払われていないのです」と書きました。
そして、『創』の篠田博之編集長に「7年間の連載で私は原稿用紙何枚の原稿を書きましたか?」と問いかけ、掲載された正確な原稿枚数を算出して欲しい、と要求しました。
『創』編集部は、最初のうちは毎月振り込んでいたのです。
しかし、途中で掲載枚数が倍増したあたりから、振込額の算出方法がいい加減になりました。(昨夜、篠田さんから頂いたメールによると、「それぞれ勘案して支払額を調整しています」と――。)
年間入金総額は2009年が38万7千円、2010年が10万8千円、2011年が15万3千円、2012年が21万6千円で、
2013年はゼロ、2014年は4万円しか支払われていません。
(『創』編集部が私に既に支払った稿料の総額は159万円です)
また、上記の金額には、5人の方との対談料と、対談集『沈黙より軽い言葉を発するなかれ』の印税も含まれているはずなので、「400字詰め原稿用紙1枚がいくらなのか?」「掲載原稿の枚数は何枚なのか?」を、1週間前から篠田編集長に問い合わせているのです。
400字詰め原稿用紙1枚の稿料と、掲載枚数がわからない限り、未払金の正確な金額を算出できないのです。
篠田さんはそれをはっきりさせたくないようなので、連載初回の入金額から算出した400字詰め原稿用紙1枚2万円の稿料で、『創』編集部に未払金を請求するしかありません。
ネットの中には、「柳美里は、もっと早く催促すべきだった」「何年も黙って我慢している方が悪い」という声も多いですが、
わたしは、著者のなかでは、きちんと稿料の催促をする方だと思います。
篠田さんにも再三再四催促しています。
ですから、篠田さんの「『創』の状況を理解した上で応援してくれていると都合よく考えてしまっていた」という言葉は「嘘だ」と思うのです。