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2012年11月10日 (土)

下町×アートの地域プロジェクト「墨東まち見世2012」が開催中!

下町×アートの地域プロジェクト「墨東まち見世2012」が開催中!

現在、墨東エリア(東京都の東部にある隅田川、荒川、北十間川によって囲まれた墨田区の北半分)を舞台にした地域密着型のアートプロジェクト、「墨東まち見世2012」が開催中。これは東京都、東京文化発信プロジェクト室(公益財団法人東京都歴史文化財団)、特定非営利活動法人向島学会の三者共催で毎年行われるイベントである。

もともと墨東エリアは、江戸時代に文人墨客の遊ぶ風光明媚な郊外として、また近代になってからは幸田露伴、永井荷風といった文士らのゆかりの地として知られている。一方で東京大空襲や関東大震災を免れた経緯があり、古い木造住宅や史跡が多く独特の景観が残る。

こうした風土に惹かれるように国内外から多くの芸術家が集まるようになり、この地域では10年ほど前からアート活動が盛んに行われるようになった。そんななかで育まれたアートへの取り組みが結集したのが、このイベントである。

プロジェクトの概要を「墨東まち見世2012」事務局の広報担当者はこう語ってくれた。

「4回目を迎える今年の墨東まち見世2012では、日ごろから企画や運営に関わっているアーティスト、アート拠点、団体などが選んだ4つの特別企画を開催します。また、まち見世の目的を共有する企画団体による参加企画も見どころですよ」

そんな「墨東まち見世」に参加するためには、何か基準はあるのだろうか?

「2009年のスタート以来、墨東まち見世は毎年スタイルを変えて展開してきました。地域の魅力を発信し、ネットワークを育て、まちの課題をアートで共有する、という3つのビジョンに基づく企画であれば、アーティストだけでなく、雑貨店や喫茶店、またサラリーマンやOLとして普段仕事をしている人も企画を発表できる場となっています」

いわゆる普通の人がアート活動をできる場というのはあまりないだろう。こうした人々が生活のなかで見つけたアート的な視点を育む場としても「墨東まち見世」は役立っているのだ。

開催期間中は、アートプロジェクトや講座などが街の至る所で開催される。まさに芸術の秋を満喫するのにもってこいのイベントだ。この機会に墨東エリアに足を運び、多彩な顔を持つ地域の魅力を感じてみてはいかがだろうか。

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