韓国、安保理招集を要求へ 哨戒艦沈没
【ソウル=尾島島雄】韓国政府は哨戒艦沈没の原因が北朝鮮の魚雷によるものとの調査結果を受け、国連安全保障理事会の招集を求める方針を固めた。李明博(イ・ミョンバク)大統領は24日にも国民向けに談話を発表。事件を「軍事的挑発行為であり国連憲章違反」とする立場を明確にし、制裁強化を訴える。
政府は22日、談話に盛り込む文言について詰めの作業を急いだ。46人が犠牲となった事件を「国家安全保障上の重要な事態」(大統領府秘書官)と受け止めており、日米のほか常任理事国の一角で慎重姿勢を崩さない中国への働きかけを強めて安保理招集を促す。国連憲章は35条で加盟国が安保理に「注意を促すことができる」と規定しており、自ら提起することも可能だ。
安保理に対し制裁を含む決議が必要との立場を明確にする案のほか、中国の動きもにらみ、非難決議などにとどまる可能性もある。