柔道女子48キロ級の五輪2大会連続金メダリストで、参院議員の谷亮子(35=オフィスリョウコ)が、11月の講道館杯の出場エントリーを提出する意向であることが13日、分かった。エントリー締め切りが15日に迫る中、谷に近い関係者が「近日中に申請する。試合に向けての練習をしている」と明言した。

 今夏に民主党から出馬して当選。現役続行も表明していたが、公務優先の姿勢を示し、柔道については「できる限り続けていきたい」と慎重だった。今回のエントリーの意向は、08年北京五輪以来となる実戦復帰に向けての最初のステップと言える。全日本柔道連盟は12年ロンドン五輪出場への前提条件として、谷に講道館杯出場を厳命している。欠場すれば、五輪出場の道が絶望的になる。先月には強化指定ランクの最上位「ナショナル」から「シニア」に降格。2年間、選手活動を行っていないことへの最後通告でもあった。

 谷は8月から練習を再開。公務と子育ての合間を縫ってけいこを続けている。同関係者は「今は毎日1時間ぐらい練習をしている。まだ基礎の段階だから、これから調子を上げられれば」と話す。エントリーを済ませても最終的な出場決断はまだ先になる見通し。9月の世界選手権金メダリストの浅見八瑠奈も出場予定で、ギリギリの状況下で、谷が戦いの準備を進める。