米Gartnerは米国時間2010年9月10日、携帯電話OSの世界市場に関する調査結果を発表した。それによると、2014年には、フィンランドNokiaの「Symbian」と米Googleの「Android」が2大勢力となり、合わせて59.8%のシェアを占めるようになるという。

 Symbianは、Nokiaが大規模な台数シェアを抱えていることに加え、大衆価格帯への拡大を強化していることから、首位の座を維持する。しかし、2014年末にはAndroidがSymbianに肉迫するシェアを獲得するようになり、首位争いが生じるとGartnerは予測する。

 またGartnerは、Androidが2位に躍り出るタイミングの予測を従来より2年早めた。2009年末時点の2位はカナダResearch In Motion(RIM)の「BlackBerry」、3位は米Appleの「iOS」、4位は米Microsoftの「Windows Phone」だが、2010年末にはAndroidがこれらを抜いて2位の座に付くと見る。

 韓国Samsungなどのメーカーは、2010年後半に大衆市場へのAndroid搭載端末投入に多くの予算を組んでおり、韓国LG、米Motorola、 日スウェーデン合弁のSony Ericsson Mobile Communicationsも同様の戦略を進める見通しだ。こうした動きに後押しされ、Androidは2010年末には北米で首位に立つことが見込まれる。

■表1:モバイル端末のOS別エンドユーザー向け販売台数(単位:1000台)

OS                 2009年      2010年      2011年      2014年
Symbian          80,876.3   107,662.4   141,278.6   264,351.8
  市場シェア(%)   46.9        40.1        34.2        30.2
Android           6,798.4    47,462.1    91,937.7   259,306.4
  市場シェア(%)    3.9        17.7        22.2        29.6
BlackBerry       34,346.8    46,922.9    62,198.2   102,579.5
  市場シェア(%)   19.9        17.5        15.0        11.7
iOS              24,889.8    41,461.8    70,740.0   130,393.0
  市場シェア(%)   14.4        15.4        17.1        14.9
Windows Phone    15,031.1    12,686.5    21,308.8    34,490.2
  市場シェア(%)    8.7         4.7         5.2         3.9
その他           10,431.9    12,588.1    26,017.3    84,452.9
  市場シェア(%)    6.1         4.7         6.3         9.6
合計            172,374.3   268,783.7   413,480.5   875,573.8

出典:Gartner

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