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2010年07月09日

【3秒!?】『「仕事が速い」と言われる人の3秒ルール』山見博康


「仕事が速い」と言われる人の3秒ルール
「仕事が速い」と言われる人の3秒ルール


【本の概要】

◆今日ご紹介するのは、一連の広報関係の本で知られる、山見博康さんの仕事術の本。

単純なスキルアップだけでなく、習慣考え方等にまで範囲を広げているのが特徴です。

アマゾンの内容紹介から。

たった3秒で差がつく! ビジネスシーンで必要な見る、聴く、尋ねる、触る、考える、感じる、言う、行うなどの瞬間力が本書のテーマ。電話の取り方から、名刺交換の方法、メールチェック、そして、クレーム対応、初対面の人との話のつかみまで、ライバルに差がつく極意を紹介します。

確かに、いちいち考えるまでもないレベルまで「鍛錬したい項目」が満載です!


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【目次】

はじめに

PART1  まず簡単な仕事を「3秒」で変えてみる

 3秒で間髪いれず電話を取れ!
 3秒で機先を制す!名刺から
 3秒で3つの質問すぐ浮かぶ! ほか 

PART2  交渉ごとは「3秒」で決める

 3秒の間で相手と呼吸を合わせよ!
 3秒で歯切れ良くすますホウレンソウ!
 3秒の確認ポーズがミス防ぐ! ほか

PART3  マナーの極意は「3秒」にある

 3秒の第一印象でインパクト!
 3秒で心和ます「ユーモア」を!
 3秒でどのメンターに教えを請うか? ほか

PART4  「3秒」で差がつく日々の習慣づけ

 3秒の小さな「関所」ここにあり!
 3秒で「はい!やります」と断固受け!
 3秒で問うクセつけよ「なんのために?」 ほか

PART5  段取り「3秒」が成功に結びつく

 3秒で3歩先んじる弾力を!
 3秒で聞くクセつけよ"いつまでに?"
 3秒で「3つの直」が危機対応 ほか

あとがき


【ポイント】

■必要なメールは直ちに返信する

 メールを出す立場で考えると、急ぐメールの場合は、「受け取った」だけでもいいので返事をもらいたいものです。その返電は時節の挨拶よりも、ただ「貴電拝受」がもっとも短い良い言葉です。
 もう少しつけ加えるとすれば、「貴電拝受感謝」です。これを最短にして、相手との関係で少していねい語、尊敬語を追加すればいいのです。たとえば、「貴電拝受、感謝します」「貴メール受領、検討の上後日返信します」などです。


■クレームは3つのレベルに応じて対応する

「クレーム」をレべルに応じて不満・不平・苦情の3段階に分け、それぞれ「願望」「要望」「要求」ととらえましょう。
 お客様を見たら3秒で、この3つのいずれかを思っていないか? を読むのです。

 (1)第1段階「不満」=まだ言うほどもない  
  ⇒「願望」と気づき、芽を摘む

 (2)第2段階「不平」=ぶつぶつ言う     
  ⇒「要望」と認め、すぐ手を打つ

 (3)第3段階「苦情」=面と向かって文句言う 
  ⇒「要求」と謝り、即刻改善する


■さとられずにおべっかを使う10の方法(抜粋)

 ●具体的にせよ

「あなたは最高です」など誰にでも仕えるおべっかはダメ

 ●称賛しながらなにかを頼むことはしない

称賛が有料では相手を用心深くさせる

 ●本人のいないところでほめよ

第三者を通して伝わり、相手は突然あなたを高く評価するようになる

 ●秘密を打ち明ける

好意を表し、深い関係を望んでいることを示す。信頼は相手への称賛

 ●ちょっとした頼みごとをする

人はなにかしてくれる相手よりも、して欲しいことを頼んでくる相手を好意的に思う


■相手の話を聴いてあげながら「3つの配慮」を行う

 (1)相手の表情やしぐさによく「目配り」する
  なにか不満はないか、仕事などに漏れがないか、不足はないかを「目配せ」する

 (2)なにをしたら相手の望みが叶えられるか細やかに「気配り」する
  満足しているか、傷ついてないか、より喜ぶことはないかを「気配り」する

 (3)どこへでも軽やかな「足配り」で、相手の手間を引き受ける


■どんな仕事にも「大義」を見出す

 どんな小さな仕事にもその最終目的を考えてみるように心がけましよう。すると、いろいろな工夫の余地が見つかります。つまり、どんな仕事にも「大義」を見出すのです。
 そのためには、「なんのために?」と3秒で聞くクセをつけることです。
「大義」を考えるクセをつけると、こんな仕事を? と思えても必ず意義や真の目的が見つかるはずです。
 「仕事に雑用という仕事はない」のです。もし、意義や意味を見出せなかったら、それは「雑用」ではなく「不要」あるいは「無用」の仕事といえます。


■「有能」でなくとも、「有用」として取り柄を持つ

なにをやるにしても考えるにしても、3秒で「どうしたら役に立つか?」「なにを加えたら取り柄になるか?」という目で見るのです。すると、余計なことを考えずに、本質が見えてきます。
 凡人は、「取り柄」方式を狙うのです。とにかく役に立つこと、つまり手間が省けることだけを必死で考えるのです。そして出てきた解決法は、シンプルで使いやすいものになるでしょう。「実用のカ」を出すのです。それが「真の実力」というもの!


■物事は多彩な目で見る

 (1)トリのように、上空から物事を俯瞰して、将来を構想し、ビジョンを描く
 
 (2)アリのように、現実を直視し、困難な問題に直面しては1つひとつ解決していく

 (3)サカナのように、魚眼で物事を下から多角的に見て、抜けがないようにする


■危機対応には「3つの直」で

なにか問題が起きた場合に、どんなアクションが必要なのでしょうか? 問題が発生したら、まず3秒で、誰に真っ先に連絡するかを直感的に考えることです。
 そして直ちに連絡することです。この「直報」からすべての対応がはじまります。その後現場に「直行」し、事態を「直視」し、お互いに「直言」し合う。この「3つの直」がキーワードです。


【感想】

◆タイトルには「3秒」とあり、実際に小見出しほか、本書の中でも「3秒」が連発されているものの、本書のキモはその秒数にあるのではなく、「適切な対応の習慣づけ」にあると思います。

何かが起こった際に、その対応を、いちいち考えながらやるのと、体に染み付いた習慣で行うのとでは、相手の受ける印象もかなり違うはず。

そして、その「何か」をあらゆる角度から想定しているためか、本書の中身もてんこ盛りになっています。

結果、引用まで済ませてから、いくつか割愛するはめに…。


◆また、「3秒」「秒数」ではなく、「3」の方にこだわっているのも、本書の特徴。

上記ポイントでもお分かりのように、多くの項目で「3つの〜」という風に「3点列挙」がなされています。

本書でも

「3」は、物事を考えるキーワード。3つに分けることで効果的に判断できます。

と書かれており、意図的に集約されている感じ。

まぁ、先日の大前先生の記事にもあったように、コンサルタントさんは、「何でも3つ挙げる習性」(?)がありますし、瞬間的に何かを把握・分類・対応する際には、この「3」という数字は便利なのかも。


◆また本書は、小見出しの多くが「5・7・5調」というか、「交通標語」みたいになっているのも、ちょっと変わっていて面白かったな、と。

この作りだと、講演等で話をしたら、聴衆の頭に残るんじゃないでしょうか?

それに加え、「目配り」「気配り」「足配り」とか、「直報」「直行」「直視」と言う風に、覚え易い3つのフレーズが多様されていますし、講演のみならず、朝礼レベルでも使えそうw

実際、そこまで考えて書き上げられているとしたら、それはそれでスゴイと思いますが。


◆日頃、「気づき」というか、「自己啓発テイスト」の本には、あまり手が出ない私なのですが、本書は「仕事」という状況に特化している分、すんなり受け入れられました。

自分自身、取り入れたい項目が多々あったのですが、それと同じくらい「部下がいたら諭してやりたいw」内容と言うか。

もちろん、若手の方は、自ら読めば「ビジネス基礎体力」が向上すること請け合い。

気になる「3つのフレーズ」を手帳に書いて、常に持ち歩くと良いと思われ。


短時間の積み重ねが、きっと大きな結果につながります!

「仕事が速い」と言われる人の3秒ルール
「仕事が速い」と言われる人の3秒ルール


【関連記事】

【時短】「結果を出して定時に帰る時短仕事術」永田豊志(2010年06月30日)

【働き方】「残念な人の思考法」山崎将志(2010年04月28日)

【出世する仕事術】「仕事ができる人に変わる41の習慣 朝イチでメールは読むな! 」酒巻 久(2010年03月19日)

【仕事観】「いい仕事ができる人の考え方」村山 昇(2009年04月06日)

「ビジネス力の磨き方」大前研一(2007年04月26日)


【編集後記】

◆いよいよ、成毛 眞さんの読書本が発売されます!

実践! 多読術 本は「組み合わせ」で読みこなせ
実践! 多読術 本は「組み合わせ」で読みこなせ

これまた、期待大ですね!


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