Kosumblr

関堂幸輔 (Kousuke Sekidou) Blog | Twitter
Ask me anything

その後、平成8年9月に、WIPO国際事務局から新条約の草案が公表され、新条約の方向性がある程度定まったことから、マルチメディア小委員会は審議を再開し、平成9年2月24日に、「早急に対応すべき当面の課題」のみを対象とした「審議経過報告」(いわゆる「ホワイトペーパーⅠ」)をとりまとめるに至った。なお、WIPOの新条約は、平成8年12月に「WIPO著作権条約」「WIPO実演・レコード条約」として採択されている。

今回の改正〔引用者注:平成9年法律86号〕は、上記の「審議経過報告」(ホワイトペーパーⅠ)の提言にそったものであるが、既に述べたように早急に対応すべき事項に絞って行ったものである。したがって、情報化の進展に対応して改善を行うべき事項、WIPO新条約の批准のために法改正を行うべき事項等については、今後も著作権審議会において審議を進め、検討が熟したものから順次法改正に着手していく予定である。

なお、インターネット等を用いた「インタラクティブ送信」について、WIPO新条約の義務を満たす国内法改正を行ったのは、先進諸国中で日本が最初であり、今回の迅速な法改正は、世界各国を驚かせるとともに、大きな関心を集めている。 〔強調は引用者〕

文化庁文化部著作権課法規係長(当時)濱口太久未 「解説: 「著作権法の一部を改正する法律」について ――「インタラクティブ送信」について世界最先端を維持した日本の著作権法――」 コピライト436号(1997年7月号)・2~3頁

「最先端の維持」がネットラジオ等の妨げになったと言えなくもない。

More Information