見やすさ・読みやすさを大幅に改善した『VAIO Pシリーズ』製品レビュー

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VAIO Pシリーズ

ソニーの『VAIO』夏モデル『Pシリーズ』をお借りしました。前モデルの『type P』同様、8型のワイド液晶を搭載したポケットサイズのミニノート。前モデルでは「文字が見にくい」という評判でしたが、本製品では画面の見やすさと手に持ったときの操作性、ブラウザでウェブを見る際の“読みやすさ”を大幅に改善している点に注目。実際に触って確かめてみました。

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・鮮やかなカラーリングに一新

前モデルよりやわらかい印象

『Pシリーズ』は、鮮やかなカラーリングが特徴。お借りしたのはホワイトのモデルでしたが、ほかにもオレンジ、ピンク、グリーン、ブラックや、ワニ革のような型押し加工を施したブラッククロコダイルもラインアップしています。天板から底面、バッテリー、キーボードまでを1色で包み込んだデザインも特徴的。前モデルより柔らかい印象になり、女性層を含む幅広いユーザーに受け入れられそうなデザインです。

・解像度の切り替えと拡大キーで見やすい画面

解像度ボタン

液晶モニタは1600×768ドット。96dpiから120dpiに向上し、文字やアイコンを大きく表示させることで見やすさを向上しています。粗いドットと細かいドットを表示した、解像度の切り替えボタンを装備しており、ボタンを押して1600×768と1280×600の解像度を切り替えが可能。低解像度にすることで文字を大きく表示します。

1600×768 1280×600 拡大・縮小ボタン

さらに、ファンクションキーとして画面の拡大ボタンと縮小ボタンを追加しています。これにより、もっと拡大して見たい場合にボタン操作で画面を拡大して表示できます。この機能はうれしいユーザーが多いのでは。

さらに拡大

・両手持ちの“モバイルグリップ・スタイル”を提案

モバイルグリップ・スタイル

『Pシリーズ』では、両手で本体を持ったままでスクロール、クリック、ダブルクリックの操作ができる“モバイルグリップ・スタイル”を提案しています。その秘密はモニタ両脇に配置したタッチパッドとクリックボタン。

タッチパッド

タッチパッドは画面右側に配置され、両手持ちした際、右手の親指で操作できます。マウス操作のほかに、軽くタップすることでクリック、ダブルクリックの操作も可能。

クリックボタン

画面左側には2コのクリックボタンを配置。マウスの左クリック、右クリックに対応しています。画面をスクロール操作する場合は、2コのボタンを左手の親指でどちらも押したまま、タッチパッドを操作します。2コのボタンを同時に押し込むことになるので、手の小さい女性にはちょっと難しいかも。

スティックパッド

机などに置いて利用する場合は、キーボードに配置されたスティックパッドとクリックボタンを利用できます。

・加速度センサを利用したユニークな操作あれこれ
『Pシリーズ』には、加速度センサを搭載しているのが隠れたポイント。これを使って、両手持ちで便利に使えるユニークな操作を実現しており、『Pシリーズ』を使う楽しさをうまく演出しています。

縦持ち

手に持った状態で、画面を90°回転させると、画面が縦の表示に切り替わります。『iPhone』などではおなじみの操作ですが、ノートパソコンでこの機能が使えるのは、ちょっと新鮮ですね。ガジェット通信などニュースサイトを見る場合、縦長に表示する方がより多く文字を画面に表示できるため、読みやすくなります。

ちょっと気が利いているのが、縦持ちにすると矢印キーの操作方向が変わること。通常の横持ちでは左右の矢印キーが、縦持ちにすると画面の上下に利用できるようになります。画面をスクロールして読み進めるときに、直感的な操作ができるのがうれしいですね。

左に傾けてページを戻す

ウェブブラウザのページの戻しや送りにも、加速度センサを利用できます。本体を持って左に傾けると、ページの戻し。前のページに戻りたいときに「エイっ」と傾ければページが戻ります。次のページへ戻す(送る)には、右へ傾ければページ送りが可能。ポインティングデバイスまで手を置くのが面倒なときに、ちょっと便利な機能です。

縦持ちでもページ送りと戻しが可能

縦に持ったときは、ディスプレーとキーボードの折り目を軸にして左右に回転させると、ページの戻しや送りができます。手帳を読むような感覚に近い操作を実現しているのがユニーク。

発売されたばかりの『iPad』が注目されていますが、タブレットPCでタッチ操作により“読む”感覚を演出している『iPad』とは異なるアプローチで、“読む”操作を追及している『Pシリーズ』。上記でも触れましたが、ポケットに入れて“手帳”のように使える、ステーショナリー感覚が大きな特徴といえるでしょう。両手持ち操作の快適さも、今のところ一番ではないでしょうか。欲を言えば、ディスプレーがタッチパネルだともっと使うのが楽しくなりそうです。ひょっとして次期モデルで採用されたりして……。

『VAIO Pシリーズ』主な仕様
CPU:Atom Z530(1.6GHz)
液晶モニタ:8型ウルトラワイド(1600×768ドット)
メモリー:2GB
外部記憶装置:SSD 64GB
OS:Windows 7 Home Premium

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shnsk

宮原俊介(エグゼクティブマネージャー) 酒と音楽とプロレスを愛する、未来検索ブラジルのコンテンツプロデューサー。2010年3月~2019年11月まで2代目編集長、2019年12月~2024年3月に編集主幹を務め現職。ゲームコミュニティ『モゲラ』も担当してます

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