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北朝鮮に新しいウラン濃縮施設~米専門家

2010年11月21日 15:36

 今月上旬に北朝鮮を訪問したアメリカ人専門家に対し、北朝鮮側が新しいウラン濃縮施設を公開していたことが明らかになった。北朝鮮側は「すでに2000基の遠心分離機が稼働している」と説明したという。

 これは、今月上旬に北朝鮮を訪問したロスアラモス国立研究所・ヘッカー元所長が、アメリカの新聞「ニューヨーク・タイムズ」の取材に対して明らかにしたもの。同紙の電子版によると、ヘッカー元所長は新しいウラン濃縮施設を視察した際、「何百もの遠心分離機」と「近代的な制御室」が設置されていることを確認。北朝鮮側は「2000基の遠心分離機がすでに稼働している」と説明したという。ただ、実際に稼働しているのか確かめようとしたところ、拒否されたということで、ヘッカー元所長は、北朝鮮側の説明について「疑いの余地はある」と述べている。

 北朝鮮のこうした態度は、核開発を進める姿勢を誇示するとともに、6か国協議再開に向けて揺さぶりをかける狙いもあるとみられる。