いよいよ日曜日は参議院議員選挙である。残念ながら今週のJBpressでは選挙に関する記事はなかったが、今週のページビュー順位を見ると、選挙がらみの過去記事が読まれているのが分かり、選挙への関心の高さがうかがえる。

選挙に行かない若者は生涯に4000万円も損をする

 今週の第4位に入ったのが、「4000万円も損している日本の若者たち」だった。

 この記事は、昨年、衆議院議員選挙を前にして、「恋愛の政治・経済学」の執筆者としてもお馴染みの早稲田大学国際教養学部の森川友義教授へのインタビューである。

 若者たちが選挙に行かないことで、人生を通じていかに損をしているのか。具体的な数字を挙げることで、選挙の意味を考えてもらいたいと森川教授は語っている。

 若者の間には、どうせ選挙に行っても何も変わらないと思っている人が少なくないようだが、決してそんなことはない。逆に選挙にそっぽを向けば、ますます自分たちの未来にとって悪い事態に発展していく。

 そのことは英エコノミスト誌も指摘している「欧州の憂慮すべき老人支配」。

 老後の保障に敏感なお年寄りがせっせと投票所に通い、若者が投票しないことで、政策がどんどんお年寄り向きになり、活力のある国家建設ができないと警鐘を鳴らしているのだ。

 高齢化のスピードが極めて速い日本にとっても大変参考になる点ではないだろうか。一方、選挙に行っても何も変わらないと考えている若い人たちにとって、大変参考になると思う記事がこれである「与党を惨敗に追い込んだ韓国の若者パワー」。

韓国ではツイッターで選挙に激震走る

 与党の圧勝が伝えられていた韓国で、午後から人気スターを中心に若い人たちにツイッターを使って投票を呼びかけたところ、ツイッターがツイッターを呼ぶ形で若い人たちの間で評判になり、午後になって若者たちが大挙して投票所に訪れた。その結果、選挙前の予測は全く外れ、与党の惨敗となった。

 若者が動けば、国は変わるのである。そのことは、今からちょうど50年前の日米安全保障条約の改定を巡り、当時の学生たちの運動が国民に火をつけたことでも明らかである「安保闘争から50年、あの時若者は燃えていた」。今回の参院選には、日本の若者が大挙して投票所に押しかけてもらいたい。あなたたちの将来を豊かにするために。

 さて、今週はこのほかに、世界で存在感を増す中国が大きな懸念材料になり始めたという記事、日本の誇るエコカーに関する記事と中国人観光客にビザの発給条件が緩和されたこと、先進各国で連鎖反応を起こしている緊縮財政が世界経済にもたらす影響などを見ていきたい。