【10月22日 AFP】米マイクロブログサービス「ツイッター(Twitter)」でユーザーたちが書き込む「つぶやき(ツイート)」を分析すると、数日後のダウ工業株30種平均(Dow Jones Industrial Average)の値動きを約90%の的中率で予測できるという研究結果が、このほど明らかになった。

 分析の元となったデータ は、米インディアナ大学ブルーミントン校(Indiana University Bloomington)情報コンピューティング学部の研究チームが2008年に10か月かけて集めたユーザー270万人による延べ980万回のツイートだ。

 チームは、ツイートを通じて「集団的な世論の気分」を評価し、それをダウの終値と比較したところ、終値と世論に相関性があることを発見した。

 英マンチェスター大学(University of Mancheste)の博士号候補生2人と共同で研究を行ったヨハン・ボーレン(Johan Bollen)インディアナ大准教授は、「ダウ工業株価の毎日の値動きの予測的中率は87.6%という高さだった」と述べた。

 ツイートの分析には、気分追跡ツールの「OpinionFinder」とグーグル(Google)の「気分プロフィール検査」(POMS)を使用したという。「OpinionFinder」では、ツイートを肯定的なものと否定的なものに振り分けた。またPOMSでは、気分を「落ち着いている」「警戒している」「確信をもっている」「生き生きしている」「優しい」「幸せ」の6種類に分類。これらの結果とダウの終値を比較した。

 同様の研究としては過去に、ツイッターと映画興行成績の関係を明らかにしたものがあったが、ツイッターとウォールストリート(Wall Street)の関係についての研究は今回が初めてとみられる。(c)AFP