Googleのアンドロイド携帯の最新OSに興味はあるけれども、携帯を買うつもりははっきり申し上げて...ない。という方のために、Android SDK Emulatorを使って、無料でAndroidをPC上で起動させる方法をご紹介!

Androidは最近かなり話題にはなっていますが、最新のAndroid携帯電話を持っている人、というとかなり限られた人のみとなってしまします。しかし、Windows、Mac、LinuxのパソコンからAndroidを走らせてみる簡単な方法があるのです。SDKを含むアンドロイドエミュレータはGoogle側から提供されており、これはAndroid用のアプリを開発している人たちがパソコン上から、アプリをテスト出来るようにデザインされています。今回はこれを使ってAndroidをパソコン上でテストドライブしてみたいと思います。

 

まずはじめに

AndroidエミュレータにはJavaの実行が必須となっています。もしコンピュータにJavaがインストールされていない場合、ダウンロードしノーマルインストールを行なって下さい。(注意:Javaのインストールの際に、Yahoo!ツールバーなどの不要なツールを間違ってインストールしてしまわないように注意して下さい!)

次にGoogleからAndroid SDKをダウンロードします。自分のパソコン用のバージョンであることを確認してからダウンロード。ダウンロードが終了したらファイルを解凍。WindowsではSDK Setup.exeプログラムを実行し、PCでAndroidを起動させます。

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SDKはGoogleサーバを確認し、ダウンロード可能なパッケージをチェック。

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SSLエラーメッセージが表示されたら、背景で開くSDK and AVD Managerウィンドウの左側にあるSettingタブをクリック。ここではForce httpsボックスからチェックを外し、OKをクリックし、設定を再び開きます。

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パッケージインストーラが開きます。ここではインストールしたいものを選択し、Installをクリックし、Androidエミュレータをパソコンにインストール開始します。

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デフォルトでは全てのSDKプラットフォーム、サンプル、APIがインストールされるようになっています。Androidのバージョンもいくつか用意されているので、このままだとダウンロードに時間がかかってしまいます。Androidをちょっと使ってみたい、というだけであれば、使ってみたいバージョンを選択します。「SDK Platform Android バージョン番号」の形式になっているものを選択し、その他全てのエントリーをRejectし、Installをクリック。今回は最新版2.2と少し古めの1.5をダウンロードしてみました。

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インストールが開始されるとダウンロード/インストールの進捗状況を示すウィンドウが表示されます。ネット回線速度にもよりますが、恐らく数分はかかるはず。タスクバーに小型Androidが表示されますが、ダウンロードの進捗は残念ながらここからは確認できません。

Androidエミュレータの設定

ダウンロードが終わると、パソコンからAndroidをテストドライブするための設定を行ないます。左のメニューからVirtual Devicesを選択し、右にあるNewボタンをクリック。

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バーチャルAndroidの名前を入力し、ドロップダウンメニューから使いたいAndroidのバージョンを選択。ここにはインストールされているバージョンのみが表示されるようになっているので、一つしか表示されない場合もあります。

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次にSDカードのサイズを入力します。これはAndroidが設定やファイルなどを保存するのに使う仮想SDカードで、実際はIMGファイルとなっています。続けて画面サイズをスキンオプションから選択。デフォルトでは標準サイズNexux Oneタイプ画面となっています。BlackBerryスタイルの異なるサイズの画面を選択することも可能です。

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選択が終わったらCreate AVDをクリック。

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AVD作成中はプログラムがフリーズしているように見えますが、下の確認ウィンドウが表示されるまで待機していて下さい。

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これでPC上でAndroidを実行する準備は完了です!新しいバーチャルAndroidを選択し、右にあるStartをクリックして下さい。

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モニターよりも大きな画面サイズを選択してしまった場合、表示サイズを調整することが出来ます。

Launchを押すと、エミュレータからAndroidが起動します。コマンドプロンプトウィンドウがいくつか開き、その後エミュレータが表示されます。デフォルトの大画面表示ではキーパッド、バーチャルボタンはエミュレートでバイスの右側に表示されます。

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Androidの最初の読み込みは数分かかります。しばらくすると、ブート画面がAndroidブートアニメーションに切り替わり、ついにAndroidホーム画面が表示されます!マウスを使って操作しますが、アプリを開くのにダブルクリックは不要です。

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ランチャーメニューからプリインストールされたアプリを開くことが出来ますが、これらのエミュレータ画像にはAndroid Marketplaceが含まれていません。

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ブラウザからウェブサイトを開くと、Androidデバイスで表示した時と同じように処理されます。テキストの入力は画面のキーボード、またはパソコンのキーボードから可能です。エミュレータなのでテキスト入力の速度が若干ズレてしまうことが多いです。また、ネット経由で入手できるアプリをインストールすることも可能。

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Emailなどのデフォルトアプリはばっちり機能し、Androidのデバイス設定のほとんどを見ることも出来ます。

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ホームボタンを長押しし背景を変更、またはウィジェットを起動。

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数分間操作なしの状態が続くとAndroid Lock画面も表示されます。矢印を画面の反対側へドラッグすると画面ロックが解除されます。

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この手順をもう一度やることによって、また別のAndroidバーチャルマシンを作成することも可能です。調子に乗って、QVGA画面サイズのAndroid 1.5のバーチャルマシンも作成してみました。

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テスト中に何度かクラッシュが起こり、エミュレータがスムーズに動かない場面もありましたが、携帯を買わずにとりあえず試してみる、という目的は十分に果たせますよ。

後日またAndroidバーチャルマシンを起動したい場合

Androidバーチャルマシンをエミュレータから起動させたい場合、前回と同様にSDK Setup.exeを実行し、Virtual Devicesリストから選択。またはコマンドラインからエミュレータを直接起動することも可能です。これを実行するにはAndroid SDKフォルダをブラウズし、Toolsフォルダを開き、Shiftキーを押しながら右クリックをし、コマンドウィンドウを開く、を選択。

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次にコマンドプロンプトに下記を入力します。your_deviceのところを自分のAndroidバーチャルマシンの名前に置き換えて下さい。:

emulator @your_device

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Android用のショートカットを作成

SDKツールフォルダにあるEmulator.exeを右クリックし、ショートカットを作成することも可能。

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このショートカットはコマンドプロンプトのエミュレータのみを起動し、実際のバーチャルでバイスの読み込みは行なわれません。読み込みを行なうようにするにはプロパティを変更する必要があるので、エミュレータを右クリックし、プロパティを選択。

プロパティのショートカットタブを選択し、Targetボックスの末尾までスクロールし、バーチャルAndroidの名称(@your_Androidの形式で)をemulator.exeの後ろに入力し、OKをクリック。

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これでデスクトップまたはスタートメニューから直接Androidを立ち上げることが可能になります。

Androidアプリを作成している開発者にとっても、Androidをちょっと使ってみたいエンドユーザにとっても、Android携帯を買わずに無料でAndroid OSを体験してみることが出来るAndroid Emulatorはそうとう便利な存在ではないでしょうか?ライフハッカー編集部的にはAndroid Marketplaceが含まれていなかったのは残念でしたが。

また、旧型のWindows Mobile携帯を使っている方はAndroid携帯に変身させることが出来るかも知れない、というのをお忘れなく! 興味のある方はWindows携帯でAndroidを使う方法(英語)の記事をご覧下さい。

How to Test Drive Google Android on Your PC Without Buying a Phone [How-To Geek]

How-To Geek (原文/まいるす・ゑびす)