尖閣諸島沖で中国漁船が日本の巡視船に体当たりをしてから7日後の9月14日。騒ぎが現在ほど大きくなかった時点でしたが私はTwitterに以下のつぶやきをしていました。




●尖閣諸島事件。中国の漁船から体当たりしてきたのなら、その証拠ビデオ等を公表する事は出来ないのだろうか。根底の問題解決には至らないが、少なくとも危険行為を明確にした方が良い。明らかに漁船が体当たりしてきたのなら、船長の拘留も仕方がない。日本の漁船だったとしても間違いなく逮捕でしょ。(10:51PM Sep 14th)




●変に気を使うと腹の中にたまる。喧嘩でも最初になぐった理由などを明白にして話し合った方が良い結果が。 @eihyou領土主権の主張は歴史の観点含めて、お互いに言い分があるのは仕方がないけど、いまぐらいの情報化社会では、いまの出来事をなるべく明確化にした方が双方にとってはいい。(11:45PM Sep 14th  eihyou宛)(ちなみに@eihyouさんは中国出身の日本で活躍する起業家で、私の友人です)




いま現在も証拠となるビデオを保存していると言いながら、政府はその公表を控えています。私は、もし本当に保有しているのならば早急に公表し、国際的にも訴えるべきだったと思います。そして、「日本領海でこの中国漁船が日本の巡視船に体当たりをしてきた。パトカーに車が体当たりをしてきたら、どんな車でもまずは逮捕します。それと同じ事です。」と主張するべきだったのです。そして、間髪いれずに水面下での交渉を繰り広げる。




私は喧嘩が始まったら、早い段階で治める事が大切だと思っています。友達同士の喧嘩だって、初めは小さく始まったことも、どんどん大きくなり、最後はこじれて関係が修復出来なくなるという事は良くあります。




しかし、温家宝首相までもが「船長の無条件釈放が無い場合、さらに日本に対し厳しい行動を取る」(New York Times 9/22)と発言してしまったので、今回の事件はお互い簡単には引き下がれない状況にエスカレートしてしまったと言わざるを得ないでしょう。




そして、今となっては中国側に、様々な意図が見え隠れするようになってきました。日本が早い段階でビデオを公表し、水面下での交渉に至っていれば、これ程までに今回の事件を「活用」することは出来なかったはずです。




忘れていけないのは、相対的なエコノミックパワーの変化により、中国側が日本の経済力を当てにして「全面衝突」を避けてきた時代は終わったと言う事です。その事実を直視し、外交の戦術と戦略を日本はIMPROVEさせる必要があります。




中国のインターネット普及率は3割以上と言われています。今からでも事故のビデオを流し、まずは危険行為を明白にするべきだと思います。情報化がこれだけ進んでいる時代。“カード”を隠すより、ネットを効果的に使うほうに考えをシフトするべきでしょう。