筆者はフランス人を夫にパリに住む。 「パリの女は生んでいる」で日本エッセイストクラブ賞受賞。
フランスは先進国中唯一、人口が増えている。何故なのだろう?という問題意識。
一般的な回答は「フランスは恋愛大国だから」。 しかし筆者は、フランスでの「恋愛」は、婚姻関係にない男女がスリルを感じながら楽しむ恋愛で、子どもを作ることには結びつかないという。 だったら何故?
あとは本書を読んで下さい。 表題はやや受けを狙った感がありますが、内容は、表題よりもはるかに真剣です。
日本は、お見合い制度など、恋愛がなくとも結婚し幸せな家族を作っていく制度があった。 それが、最近は、結婚には恋愛が条件のような風潮に変化しつつある。 ところが、フランスに比べて日本人は、恋愛の仕方を学ぶ(?)機会が少ない。 フランスは「恋愛大国」なので、子どもも幼きころから、親(?)とか知人を見て、カップルになる術を知らずに覚えますが、日本にはそういった文化土壌がない。(作れとの主張ではない。) これが、日本でカップルが少なくなってしまっている原因ではないかなど、筆者の真剣なまなざしが感じられます。
若い女性に是非読んで、カップルが一組でも多く生まれることを期待します。
無料のKindleアプリをダウンロードして、スマートフォン、タブレット、またはコンピューターで今すぐKindle本を読むことができます。Kindleデバイスは必要ありません。
ウェブ版Kindleなら、お使いのブラウザですぐにお読みいただけます。
携帯電話のカメラを使用する - 以下のコードをスキャンし、Kindleアプリをダウンロードしてください。
なぜフランスでは子どもが増えるのか -フランス女性のライフスタイル (講談社現代新書) 新書 – 2010/5/19
中島 さおり
(著)
女が幸せな国は子どもも産まれるのか? 子どもが増える先進国フランス、じつはかつては世界でいちばん少子化が進んだ国でもあった。自らもパリで出産・子育てをする著者が、自らの経験と取材を重ね、歴史を紐解きながら女性の生き方の変化と社会の変化に、その秘密を探る。
【著者紹介】
翻訳家・エッセイスト。
1961年東京生まれ。早稲田大学、学習院大学大学院を経て渡仏。現在はパリ近郊でフランス人の夫、二子と暮らす。
2006年、『パリの女は産んでいる──〈恋愛大国フランス〉に子供が増えた理由』 (ポプラ社) で、第54回日本エッセイスト・クラブ賞受賞。著書はほかに『パリママの24時間──仕事・家族・自分』(集英社)、訳書にジャン=リュック・スタインメッツ『幻想文学』(白水社)などがある。
【目次】
第1章 フランス人は「セックスレス知らず」か?
第2章 「恋愛大国」だから子どもが増える?
第3章 フランスにはなぜ専業主婦がいないのか?
第4章 婚外子が多いと子どもは増えるのか?
第5章 フランス人たちはなぜカップルになれるのか?
第6章 フランスは少子化対策に成功したのか?
終 章 フランスから何が学べるのか
【著者紹介】
翻訳家・エッセイスト。
1961年東京生まれ。早稲田大学、学習院大学大学院を経て渡仏。現在はパリ近郊でフランス人の夫、二子と暮らす。
2006年、『パリの女は産んでいる──〈恋愛大国フランス〉に子供が増えた理由』 (ポプラ社) で、第54回日本エッセイスト・クラブ賞受賞。著書はほかに『パリママの24時間──仕事・家族・自分』(集英社)、訳書にジャン=リュック・スタインメッツ『幻想文学』(白水社)などがある。
【目次】
第1章 フランス人は「セックスレス知らず」か?
第2章 「恋愛大国」だから子どもが増える?
第3章 フランスにはなぜ専業主婦がいないのか?
第4章 婚外子が多いと子どもは増えるのか?
第5章 フランス人たちはなぜカップルになれるのか?
第6章 フランスは少子化対策に成功したのか?
終 章 フランスから何が学べるのか
- ISBN-104062880520
- ISBN-13978-4062880527
- 出版社講談社
- 発売日2010/5/19
- 言語日本語
- 本の長さ240ページ
この商品をチェックした人はこんな商品もチェックしています
ページ 1 以下のうち 1 最初から観るページ 1 以下のうち 1
商品の説明
著者について
中島 さおり
翻訳家・エッセイスト。
1961年東京生まれ。早稲田大学、学習院大学大学院を経て渡仏。現在はパリ近郊でフランス人の夫、二子と暮らす。
2006年、『パリの女は産んでいる──〈恋愛大国フランス〉に子供が増えた理由』 (ポプラ社) で、第54回日本エッセイスト・クラブ賞受賞。著書はほかに『パリママの24時間──仕事・家族・自分』(集英社)、訳書にジャン=リュック・スタインメッツ『幻想文学』(白水社)などがある。
翻訳家・エッセイスト。
1961年東京生まれ。早稲田大学、学習院大学大学院を経て渡仏。現在はパリ近郊でフランス人の夫、二子と暮らす。
2006年、『パリの女は産んでいる──〈恋愛大国フランス〉に子供が増えた理由』 (ポプラ社) で、第54回日本エッセイスト・クラブ賞受賞。著書はほかに『パリママの24時間──仕事・家族・自分』(集英社)、訳書にジャン=リュック・スタインメッツ『幻想文学』(白水社)などがある。
登録情報
- 出版社 : 講談社 (2010/5/19)
- 発売日 : 2010/5/19
- 言語 : 日本語
- 新書 : 240ページ
- ISBN-10 : 4062880520
- ISBN-13 : 978-4062880527
- Amazon 売れ筋ランキング: - 751,407位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 2,325位講談社現代新書
- カスタマーレビュー:
著者について
著者をフォローして、新作のアップデートや改善されたおすすめを入手してください。
著者の本をもっと発見したり、よく似た著者を見つけたり、著者のブログを読んだりしましょう
-
トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
レビューのフィルタリング中に問題が発生しました。後でもう一度試してください。
2015年4月18日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
この著者の別な本は購入して全部読み終わったので、こちらも何か参考になることを見つけたいと思います。
2020年11月16日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
この本のdistributorには幾つもの問題点があると思われる。(当方に誤解がなければ)
①販売価格が1680円ということで注文したが定価は740円だった。(2010年5月発行の講談社現代新書)
②新品と思って購入したがそうではなかった。(三ヶ所に前の読者によるものと思われる波線が引いてあった。)
③洋書でもないのに配送までに一週間以上を要した。
今までamazonで幾冊もの洋書を購入したが、概ね満足している。
今回のようなことは全く想定外。
①販売価格が1680円ということで注文したが定価は740円だった。(2010年5月発行の講談社現代新書)
②新品と思って購入したがそうではなかった。(三ヶ所に前の読者によるものと思われる波線が引いてあった。)
③洋書でもないのに配送までに一週間以上を要した。
今までamazonで幾冊もの洋書を購入したが、概ね満足している。
今回のようなことは全く想定外。
2011年8月24日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
制度だけから読めない視点で詳しく書かれていて大変興味深かった。フランスは個人のロマン追求を肯定するのと同じくらい現実主義だと思う。それが一番反映されているPACS(連帯民事契約)についてはページがさかれているが、所得税と子供の数の関係(「N分N乗方式」での税負担減少効果は、世帯の稼得所得が4万ユーロ以上所得水準の高い世帯負担軽減効果ありとのこと)が具体的に取り上げられていないのが残念だった。週刊朝日でも取り上げらていたが、収入が多く、高い教育を子供に与えられると想定される高額所得者層(たぶん高い教育を本人達も受けている)への子供の数が多いほど有利な税制にフランスの国としての方針が垣間みえる。日本の一律ばらまきと視点がちがう。著者はその辺りも盛り込める力量と環境があると思うので次回作にさらに期待。
2010年6月22日に日本でレビュー済み
家族手当や、厚い社会保障で、少子化克服に成功した国、フランス。
というのが常識とされているが、本当のところは、どうなのか。
この本は、実体験を踏まえつつ、歴史にも遡って、この疑問に答えてくれる。
下手な大学教授らの研究書よりも、充実した内容になっていると思う。
一律の児童手当に、住宅関連の補助。最低所得保障制度もあって、
これでもか、というくらいの手当が出る。教育費も国家負担で、
大学もほとんどが国立で国家負担だという。
しかし、これらの対策は、第二次世界大戦直後に取られた政策だそうで、
気合いの入り方も、国民の納得度も違うのは、よく理解できる。
一方で、フランスは、子供を大事にしない、という予想外の事実も
明かされる。女性は、母親であることよりも、女性であることを望み、
そもそも「専業主婦」なる階層もいないという。
また、これは絶対に報道されないことだろうが、婚外子が多い、
ピルが処方箋なしで買える(高校の保健室で配っているらしい)
同性愛のカップルにも結婚に似た制度が用意されていることなど
も紹介されている。(私たちが不勉強なだけだが。)
少子化について考えたい人には、必読の書だと思います。
というのが常識とされているが、本当のところは、どうなのか。
この本は、実体験を踏まえつつ、歴史にも遡って、この疑問に答えてくれる。
下手な大学教授らの研究書よりも、充実した内容になっていると思う。
一律の児童手当に、住宅関連の補助。最低所得保障制度もあって、
これでもか、というくらいの手当が出る。教育費も国家負担で、
大学もほとんどが国立で国家負担だという。
しかし、これらの対策は、第二次世界大戦直後に取られた政策だそうで、
気合いの入り方も、国民の納得度も違うのは、よく理解できる。
一方で、フランスは、子供を大事にしない、という予想外の事実も
明かされる。女性は、母親であることよりも、女性であることを望み、
そもそも「専業主婦」なる階層もいないという。
また、これは絶対に報道されないことだろうが、婚外子が多い、
ピルが処方箋なしで買える(高校の保健室で配っているらしい)
同性愛のカップルにも結婚に似た制度が用意されていることなど
も紹介されている。(私たちが不勉強なだけだが。)
少子化について考えたい人には、必読の書だと思います。
2010年11月18日に日本でレビュー済み
フランス人と結婚してパリ郊外に住んでいるという著者だから,日本人にもフランス人にも書けない日本女性とフランス女性とのちがいを書くことができたのだろう. そのちがいがフランスと日本の出生率のちがいにつながっているのかどうかはかならずしもわからないが,納得させられる理由とともに書かれている.
最後に日本の少子化対策のためにフランスからまなべる点が分析されているが,結局は日本はフランスとはちがうので,まねしてもだめだという. すぐに少子化対策につながる内容ではないが,エッセイ風の文化比較として読めば,いろいろおもしろい.
最後に日本の少子化対策のためにフランスからまなべる点が分析されているが,結局は日本はフランスとはちがうので,まねしてもだめだという. すぐに少子化対策につながる内容ではないが,エッセイ風の文化比較として読めば,いろいろおもしろい.
2011年1月29日に日本でレビュー済み
ハローワークに相当する機関での手続きに来た女性市民を、男性係員が口説いて、「仕事中だからって口説いて悪いって事ないでしょ」というような、チョット気があるような言葉や、女っぷりを褒めるのが「粋」とされるフランス。
今でこそ少子化対策では、EUの優等生となっているが、歴史的にはあまり子どもを大事にしない少子化の国であり、その先輩から見習える部分はないかと模索したエッセイ。
子どもの扱いは、第1次大戦後まで、生まれるや否や乳母に預けられ、7歳で修道院か寄宿学校に送られていた。
上流婦人は社交の為、それ以外は家業の労働力として、女性の社会的地位あったからで、邪魔になる子どもは自分たちの経済力で賄える、(庶民では)安かろう悪かろうな乳母に委ねられた伝統を持つ。
(日本でも第2次大戦前後には、育てられない子どもを新聞や雑誌の広告などを使って養育費を取って乳幼児を集めたり(寿産院事件)、貧困で育てられない家庭から引き取り代を取って子どもを預かる(岩の坂もらい子事件)などが、都内であったように、子どもを手放すこともあったようだ。)
日本と異なるのは、現在も続く「ミクシテ(=混合性)」という性・人種・社会階層など異質なものが混じって存在する文化で、女性が「母であること」の比重が軽くなり、社交性などが求められ、母親というアイデンティティに染まらなくて済むので、子どもを産むことによって失うものが比較的少ない社会となっている。
女性が仕事を続ける理由は、家庭に閉じこもっていると退屈、家事の評価が低い、仕事をしていない女は、仕事に就けない=無能だとの公然の差別がある、家計も男が一方的に負担するのではなく(夫が高所得の場合、妻の少数は働かず、子どもの数も多い場合がある)、女性が経済的に独立しているといった点で、社会保障がなければ少子化は止まらない理由は日本より多い。
しかし、19世紀にヨーロッパでも例を見られない程隆盛した「乳母産業」の名残としてか、保育ママやベビーシッターを32%もの人が利用し、3歳児からは保育機関でなく教育機関としての、無償保育学校全入制度があり、3年間の育児休暇を経て、仕事に復帰できるようになるとの制度があり、通勤時間最長30分の職住近接であることもあって、結果的に子育てと仕事を両立しやすい社会となっている。
日本ではまだまだ差別的な婚外子も多いが、婚外子の多さが出生率に繁栄されるようになるには、結婚していない女性が子育てしやすい環境が整うか、結婚しないことにより全体のカップルが増えるとの前提が必要であり、日本では結婚しないと子どもの姓の問題、税金控除、財産分与などの点で不利なので、これもすぐ見習えるわけではない。
日本では現金のバラマキと皆が言うが、合計特殊出生率が約2,1%で、EU内NO.1の称号をフランスは得るために、49年にはGNPの21.8%にも達する多額の家族手当を行ってきた。
また教育格差は日本と同等かそれ以上にあるかもしれぬが、大学もほぼ無料で、塾なども少なく、トータルの「教育費」の負担が日本より少ない。
移民が多く、移民が子沢山で出生率を押し上げているのではないかとも想像しがちだが、出生率に換算すると0.1ポイントにしかならず、それよりも自国民が産み育てられる環境作りが重要なのだ。
最終章で、「人々が子どもを産むために犠牲を払わずに済む、親になる男女が生きやすい社会」実現の為、仏の例が参考になったらよいと〆るが、本書を読むにつけ、益々日本がそのような社会になるとは思えず、このまま少子化の回復は望めまいと悲観的に受け止めてしまうのであった。
今でこそ少子化対策では、EUの優等生となっているが、歴史的にはあまり子どもを大事にしない少子化の国であり、その先輩から見習える部分はないかと模索したエッセイ。
子どもの扱いは、第1次大戦後まで、生まれるや否や乳母に預けられ、7歳で修道院か寄宿学校に送られていた。
上流婦人は社交の為、それ以外は家業の労働力として、女性の社会的地位あったからで、邪魔になる子どもは自分たちの経済力で賄える、(庶民では)安かろう悪かろうな乳母に委ねられた伝統を持つ。
(日本でも第2次大戦前後には、育てられない子どもを新聞や雑誌の広告などを使って養育費を取って乳幼児を集めたり(寿産院事件)、貧困で育てられない家庭から引き取り代を取って子どもを預かる(岩の坂もらい子事件)などが、都内であったように、子どもを手放すこともあったようだ。)
日本と異なるのは、現在も続く「ミクシテ(=混合性)」という性・人種・社会階層など異質なものが混じって存在する文化で、女性が「母であること」の比重が軽くなり、社交性などが求められ、母親というアイデンティティに染まらなくて済むので、子どもを産むことによって失うものが比較的少ない社会となっている。
女性が仕事を続ける理由は、家庭に閉じこもっていると退屈、家事の評価が低い、仕事をしていない女は、仕事に就けない=無能だとの公然の差別がある、家計も男が一方的に負担するのではなく(夫が高所得の場合、妻の少数は働かず、子どもの数も多い場合がある)、女性が経済的に独立しているといった点で、社会保障がなければ少子化は止まらない理由は日本より多い。
しかし、19世紀にヨーロッパでも例を見られない程隆盛した「乳母産業」の名残としてか、保育ママやベビーシッターを32%もの人が利用し、3歳児からは保育機関でなく教育機関としての、無償保育学校全入制度があり、3年間の育児休暇を経て、仕事に復帰できるようになるとの制度があり、通勤時間最長30分の職住近接であることもあって、結果的に子育てと仕事を両立しやすい社会となっている。
日本ではまだまだ差別的な婚外子も多いが、婚外子の多さが出生率に繁栄されるようになるには、結婚していない女性が子育てしやすい環境が整うか、結婚しないことにより全体のカップルが増えるとの前提が必要であり、日本では結婚しないと子どもの姓の問題、税金控除、財産分与などの点で不利なので、これもすぐ見習えるわけではない。
日本では現金のバラマキと皆が言うが、合計特殊出生率が約2,1%で、EU内NO.1の称号をフランスは得るために、49年にはGNPの21.8%にも達する多額の家族手当を行ってきた。
また教育格差は日本と同等かそれ以上にあるかもしれぬが、大学もほぼ無料で、塾なども少なく、トータルの「教育費」の負担が日本より少ない。
移民が多く、移民が子沢山で出生率を押し上げているのではないかとも想像しがちだが、出生率に換算すると0.1ポイントにしかならず、それよりも自国民が産み育てられる環境作りが重要なのだ。
最終章で、「人々が子どもを産むために犠牲を払わずに済む、親になる男女が生きやすい社会」実現の為、仏の例が参考になったらよいと〆るが、本書を読むにつけ、益々日本がそのような社会になるとは思えず、このまま少子化の回復は望めまいと悲観的に受け止めてしまうのであった。
2010年6月20日に日本でレビュー済み
著者はフランスの文化の特徴の一つとして「ミクシテ(混合社会)」を挙げます。
「ミクシテ」とは男女間においては色っぽい関係を維持しながら共生することだそうです。
これは「男女七歳にして席を同じゅうせず」のような文化の対極してとらえています。
この「ミクシテ」の伝統により女性は母親であるより美しい女性であることが求められ
それが却って「母親になる(心理的)負担感を軽くし、子供を産むことに抵抗がない」
という逆説になっているとのことです。
この部分は著者の経験と小説などから考察するエッセイ的なものだと思います。
また、カトリックは結婚を「神が一つにしたもの」として離婚を認めないので結婚に対するハードルが高く、
パクス(連帯民事契約=同棲)が一般的になり、婚外子が増え、巡り巡って出生率が高まったのではないかとしています。
日本でも、男女別姓、嫡出子と非嫡出子との権利の平等化等の議論が進んでいますが、
他国との文化的宗教的背景の差異はもっと考慮に入れるべきではないかと思いました。
「ミクシテ」とは男女間においては色っぽい関係を維持しながら共生することだそうです。
これは「男女七歳にして席を同じゅうせず」のような文化の対極してとらえています。
この「ミクシテ」の伝統により女性は母親であるより美しい女性であることが求められ
それが却って「母親になる(心理的)負担感を軽くし、子供を産むことに抵抗がない」
という逆説になっているとのことです。
この部分は著者の経験と小説などから考察するエッセイ的なものだと思います。
また、カトリックは結婚を「神が一つにしたもの」として離婚を認めないので結婚に対するハードルが高く、
パクス(連帯民事契約=同棲)が一般的になり、婚外子が増え、巡り巡って出生率が高まったのではないかとしています。
日本でも、男女別姓、嫡出子と非嫡出子との権利の平等化等の議論が進んでいますが、
他国との文化的宗教的背景の差異はもっと考慮に入れるべきではないかと思いました。