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コロプラおでかけ研究所レポート #4 GW全期間千円高速に期待・近場もレジャー需要回復へ

このたびの東北地方太平洋沖地震により被害を受けられた皆様に心よりお見舞い申し上げますとともに一日も早い復興を心よりお祈り申し上げます。

おでかけを科学する<コロプラおでかけ研究所(主席研究員:長谷部潤)>は、株式会社コロプラ(代表取締役:馬場功淳)が運営する位置ゲープラットフォーム「コロプラ+(プラス)」における月間4,000万回もの位置登録情報を分析した結果、昨年のゴールデンウィーク(GW)の「平日」における千円高速適用日と非適用日との「おでかけの差」が2倍~3倍あったことが判明。本年GWでは全期間千円高速が適用されるため、その効果は大きいだろう。近場においても4月15日に東京ディズニーランドが営業を再開したことで、週末の浦安市の位置登録回数が大きく回復。上野動物園もパンダ効果で震災前の水準を遥かに凌駕している。震災の影響は鑑みつつも、遠近ともに相応のおでかけが実現されるのではないかと考えている。

※位置登録データは統計処理をしており、ユーザの皆様個人を特定できるものではありません。


一日平均おでかけ指数の昨年2月と昨年GW期間との対比(赤>橙大>橙中、の順でGWの方が大きい)。東京本拠地ユーザの抜けた都心の穴を大阪本拠地ユーザが観光客として埋めていることが分かる。

おでかけ効果は大きい千円高速

2009年3月から休日高速道路代が原則一律千円となる施策が実施された。当初は若干の混乱も見られたが、翌2010年のゴールデンウィーク(GW)には、すっかり当施策も根付き、多くの人々がこの千円高速を活用した。

昨年のGWは千円高速で特例日があった。昭和の日(4月29日)とその週末(5月1日、2日)に挟まれている平日の4月30日が千円高速適用日となったのである。翌週の平日(5月6日、7日)は適用されなかったため、適用日である4月30日と同じ平日金曜日である5月7日との位置登録数比較は、千円高速によるおでかけ効果をチェックするには、とても有効といえる。

下図が比較結果である。東京を本拠地とするユーザが東北自動車道、東名高速の各サービスエリア(SA)で位置登録した総計を日次表記した。千円高速適用日である4月30日に比べ同じ金曜日である5月7日は2分の1から3分の1にまで減っていることが分かる。もちろん休日に挟まれた平日期間が一日か二日かの違いはそれなりにあるだろうが、ここまで大きな開きを合理的に説明するものではないだろう。逆に言えば、千円高速の効果は通常の平日に比べ2倍から3倍にまで「おでかけ」を促進するということなのである。


同じ平日ながら千円高速適用日と非適用日とのSAでの位置登録回数比較(薄い赤地が休日)

今年はGW全期間が千円高速適用

今年のGWは5月2日(月)と5月6日(金)の二日間が平日であるが、いずれも千円高速適用日となった。つまりGW全期間が千円高速適用なのである。昨年のGWの結果を鑑みれば、全期間適用は「おでかけ」に大きく寄与することが予想できる。分散効果も期待できることから、今年は非常におでかけしやすいGWとなるだろう。

おでかけする「頻度」は千円高速によって上昇することを<コロプラ+>のデータによって示したが、おでかけする「距離」についてはどうだろうか。下図は昨年GWの4月30日(千円高速適用日)と5月7日(同非適用日)、東北自動車道のSA毎に位置登録回数をプロットしたものである(蓮田SAを100としている)。いずれもユーザの本拠地は東京であるため、東京から離れれば離れるほど位置登録回数は減少傾向を示すチャートとなる。

結果は、頻度ほどではないが距離についても、千円高速が人々のおでかけを後押ししていると判断できるチャートが示された。<コロプラおでかけ研究所>としては、近場旅行の予定を、高速が千円ということで、「もう一歩足を伸ばして東北地方まで!」となるような雰囲気が強まれば、と願っている。


東北自動車道SA別位置登録回数一覧。千円高速適用日がより遠くのSAでも位置登録している

近場は好調か?自粛の影響は大いに薄まる

近場は、お花見の時のような自粛ムードも随分と薄まったこともあり、好調な出足となることを予想している。震災前から直近までの出足状況を示す事例――東京ディズニーランド、上野動物園――をここに取り上げたい。

東京ディズニーランドは、震災により営業を一時停止。一ヶ月強経過した4月15日から昼のみの営業再開とした。4月23日からは夜も含め終日の営業を開始。浦安市は、震災による大規模な液状化被害もあり、近隣エリアに比べて位置登録回数の戻りが大幅に遅れていた。東京ディズニーランドの営業再開を機に浦安市での位置登録回数の戻りが期待されていたが、結果は下図の通りで大きな改善が見られた。上野動物園に至っては4月1日にパンダが公開されたことで、震災前の水準を大きく上回る位置登録者数が記録された。


震災の前々週の土曜日(2月26日)の位置登録回数・者数を100とし指数化。週末の土日をグラフ化

前回レポートの「千鳥ヶ淵の桜」と同様に、動機付けさえしっかりあれば、人々はちゃんと「おでかけ」することが、この二つの事例でもはっきりとした。震災の影響は少なからずあるだろう。しかしながら、日本人の知恵と工夫により、このGWもしっかりとした人々の「おでかけ」が見られ、結果として被災地、ひいては日本全体に好影響を及ぼすことを祈っている。

コロプラおでかけ研究所について

株式会社コロプラ内に設立された「おでかけ」に関するリサーチセンター。位置情報プラットフォーム<コロプラ+>におけるユーザからの月間4,000万回にも及ぶ位置登録情報データをベースに「人々の移動」を調査・分析し定期レポートを発表している。

主席研究員:長谷部潤 ※株式会社コロプラ 取締役CSO(最高戦略責任者)を兼務

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【本プレスリリースに関するお問い合わせ先】

株式会社コロプラ 経営企画部:天野 press@colopl.co.jp

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