概要
説明しよう!シルバーニャンコーとは、民間特務機関『Armored-Chrysanthemum』が世界に誇る絶対防衛の『攻強皇國機甲』の一機であるっ!
エアアニメ攻強皇國機甲に登場するAC(Armored Chrysanthemum)の一機である。また、Dr.エコロジー、および宿命の敵である癇凶悶大(かんきょうもんだい)についても本文で説明する。
初代エアアニメ版の放映後、製作元がサソライズから石ノ林プロダクションに変更された後に作られた「猫と女子高生 シルバーニャンコーシリーズ」についても本文で説明する。
本来、26話構成で終了予定であった攻強皇國機甲が思わぬ大人気にてクール拡張された際にキャラクターデザイナー木村うめによって書き起こされた追加キャラクターである。
大よそ第20話頃にはデザインは完成していたものの、神祭四天王デマ、カクの想像以上の人気上昇を見たサソライズが急遽、26話以降のキーキャラクターとして上記キャラの復活バージョンとしてソレハー・デマ・ナノ、カーク0239、彼女達の乗る轟豪戦虚(ごーごーせんきょ)を木村うめにデザインさせたため一度没デザインとなった。
その後、第37話にて(大人の事情で)さよなライオンが退場することが確定すると、今度はその穴埋めとしてのリリーフキャラが必要となり一度没デザインとなったシルバーニャンコーが再び日の目を見ることとなったのである。その際に当たってシリーズ構成・脚本の井上靖子から「日頃よく目にする自動販売機からキーアイテムが出てきてはどうか」との素案が出され、追加設定としてパートナーキャラである女子高生、そして自走する自動販売機から変身トリガーである缶が出されるというギミックが付与された(当初は女子高生ではなく男子高校生だったが、大人の事情によって変更された事が当時のスタッフのTwitterによって呟かれている)。
さらに、追加設定としてAC西日本が設定され、女子高生とシルバーニャンコーは退場したさよなライオンの代わりにAC西日本から派遣されてきたという設定となった。
ファンの間ではさよなライオンを惜しむ声が根強く、登場直後はシルバーニャンコーは非常に不人気であったが話が進むにつれニャンコの見かけによらない渋いキャラ付け、及び自称IQ1300を吹聴するアホの子(ACの構造に詳しく、かつ人並み以上に有能ではある)である女子高生とのでこぼこコンビ、表には出せない彼等の深い事情なども相まって大人気となった。
シルバーニャンコーの追加に伴い日本国内でも組織間上層部のいざこざに現場が巻き込まれる様子が味付け程度に付与され作品をさらに深いものとした。
ストーリー
「いくら天才の私にもあんたの悲しみは分からない。私はあんたじゃないから」
「でも、捨てられる悲しさなら嫌ってほど知ってる…」
「だから…あんたみたいに悲しい現実を「ポイ捨て」にはしない。
捨てていいのは…捨てられる悲しさを知ってるやつだけよっ!」
(缶を開ける前のポーズ)
「いくよっ、ニャンコっ。変身!」
機関「AC(Armored-Chrysanthemum)」に所属する謎の臨時編成部隊隊員『女子高生』。
彼女の「空き缶」によって召喚した『猫』が「ポイ捨ての言葉」によって変形した真の姿。
それが『シルバーニャンコー』なのだッ!!!
世界の平和を守るため日々戦い続けるグレートありがとウサギ達…。
一方、西日本でもまた別の攻強皇國機甲が同じく世界の平和を守るために戦っていた。
かつては敵であった『女子高生』と共に彼もまた社会にはびこる数多の敵と果てのない戦いを繰り広げていた。
そんな彼等の元に届けられたさよなライオンとありがとウサギ達の別れを知らせる被災時用電報。
東日本の仲間を救うため、『シルバーニャンコー』と『女子高生』は走る自動販売機・オートバインダーに乗って東を目指す。
危機にあるACの仲間を救うためにッ!!
店頭PV
ストーリー要点
諸元
ver1
本体重量 65t
全備重量 84t
推力 83,000,000kg
(最大出力は発動サーキットが焼ききれるため10秒のみ可能。最大での実行時には自動音声とデジタル表示でのカウントダウンがされる)
武装
- アルミスチールランス
- 素粒子再構成武装。空缶や瓦礫などを元に女子高生の指示した武器を生成できる。本来の利用方法は災害復興、及びリサイクルである。
- ニャンコシールド
- 全周波帯域強制置換武装。Dr.エコロジーが、かつて率いていたシルバーニャンコー開発チームによって創り上げられたシールド。AC共通規格により全てのACのエネルギーチャージが可能。OVAでは敵のビームまでも吸収し攻撃を増幅させ敵に攻撃を返したほどの力を持つ。本来の利用方法は被災地における非常用電源、及び既存に変わる新しいエネルギー源を模索するための試作品である。
- シルバーステルナー
- 小衣(女子高生)がシルバーニャンコーのために作り上げた新兵装。小衣の実装した量子転送装置「ソコラヘン・ニステチャー・オート」が装備されている。ニャンコの出力サーキットにつなぐことで始めて動作する。
ver2
No Data
関連キャラクター
- シルバーニャンコー(CV:大塚明義)
- 対環境問題戦闘用エコロジー特殊武装AC
シルバーニャンコーは単独での戦いに備え武装、性能、技術面においてスペック上はトップクラスの性能を誇る。女子高生の実父、Dr.エコロジー(本編ではエコロ爺と女子高生が言っている)が西日本を護るためにオーバースペックともいえる機体性能を備えたと考えられる。Dr.エコロジーがかつて提唱していた「全ての言葉は万人のために、万人の言葉は一人の為に」を守り癇凶悶大となった製作者をアルミスチールランスで分解したという過去を持つ。それが原因で女子高生と深く対立したが最終的には和解。現在は強力すぎる自分の兵装の全ての発動権限をパートナーである女子高生に預けている。 - 毎話、一回は女子高生に「俺の事拾ってくんねぇかな」と頼み込み「それは無理」と切り返される。最終話を迎え女子高生の答えは「…かんがえておく」(後ろ向きなので表情は見えない)へと変わった。
- 女子高生 早乙女 小衣(さおとめ こころ CV:高垣絢妃)
- 自称IQ1300の天才少女。シルバーニャンコーのパートナー、現在16歳。公式設定にアホの子であると記載されている。大概のことが一見しただけで人並み以上にこなせる天才肌であるが故に飽きっぽく努力が長続きしない。「その発想はなかった」ということを思いつき、実行する一種の鬼才がある。江石姉妹の三女、芽生に一目置いており、二人が相談している場合には脅威の新発明が生まれるか、爆発するかの二択しかないといわれている。
- 面倒見がよく、やさしさも思いやりも人並み以上にあるだが、とても気まぐれで、かつ調子に乗りやすいため周囲には気づかれないことが多い。なお、癇凶悶大は実父である。Dr.エコロジーをエコロ爺と呼んでおり実父では無く祖父と教えられていた(父は交通事故死と認識していた)。なお、万年金欠気味でありニャンコを正式に自分の飼い猫として引き取らないのも経済上の理由である。
- Dr.エコロジー(どくたーえころじー CV:緒方賢二)
- 心優しき不屈の天才老科学者。
本名は早乙女英悟朗(さおとめ えいごろう 自称Dr.エコロジー)、AC技術の基盤開発に尽力した人物であり、同時にシルバーニャンコーを開発した総合科学者でもある。
あいさつアニマル達の生みの親の一人であることが広く認識されている。女子高生 早乙女小衣の実父(小衣は遅くに出来た子供である)。またカクや江石芽生の恩師でもありAC研究の第一人者でもある。
「全ての言葉は万人のために、万人の言葉は一人の為に」の提唱者。かつての軍艦島遺跡発掘チームの一員であり、大神祭TKとツナーミの襲来に備えACの強化に尽力した。とある事件から「古の呪文:イーシエ」は地表にあってはならないという考えを持つことになり癇凶悶大と名と姿を変えてしまった。ACとは道をたがえてしまったが彼の技術や志(こころざし)は娘である小衣、弟子のカク、江石芽生に引き継がれていくこととなった。カイシーメとは違った魅力のあるキャラクターであり、Dr.エコロジー自身のファンも多い。 - 癇凶悶大(かんきょうもんだい CV:緒方賢二) 旧Dr.エコロジー
- 大神祭TKに協力して、地球を滅ぼす兵器を開発した科学者であると同時に、全てのモノを等しく救済したいという強い信念を持つ。シルバーニャンコーに以前敗れたことから復讐心に燃え執拗に狙う。元Dr.エコロジー、すなわち女子高生の実父であり、同時にシルバーニャンコーの創造者である。カイシーメからは「物を捨てられないクズ」といわれている。
- 炎上するヒート・アイ・ランドと共に退場した。しかし、その後のOVAにて死んでいなかったことが判明する。物を捨てるのが苦手であり、ニャンコや小衣を捨てたことを悔やんではいるが、(カイシーメなどにつけ込まれる為)表に出さないようにしている。
- ACの他の仲間達、及び共通の敵
- 攻強皇國機甲を参照のこと
癇凶悶大の発明
- シルバーニャンコー
- Dr.エコロジーであった時に発明した。 詳細は関連キャラクターを参照。
- オートバインダー
- 走る自動販売機。その本質はシルバーニャンコーの機能開放を許可する装置である為、このような名称がついている。Dr.エコロジーであった時に発明した。
- 元々はDr.エコロジーと小衣の住居であった旧い木造平屋の近くに存在した、全品100円で販売されてた自動販売機が廃棄される際にDr.エコロジーが引き取り、その外観を生かした形で作り上げたものである。なお、正しいことを判断する補助装置としてDr.エコロジーの作った承認判断用AI『ジミニー』を備えており、オートバインダーの独自判断によりシルバーニャンコーの強制拘束、変身解除が出来る。なお、意思表示は光ったり動作で拗ねたりすることで表現するためCVは無い。ニャンコが倒れた際には、全てのライトが青く点滅し、小衣が「あんたも泣いてるのね、オートバインダー」と気持ちを汲み取った。
- 光火嶽スモッグK砲(こうかがくすもっぐけいほう)
- 廃棄された人工衛星を癇凶悶大が改造したもの。衛星攻撃兵器(ASAT)を再利用したものである。第45話「節電の闇の中で・・・甦れ、さよなライオン!」で宇宙空間での位相を利用した位相発電の為、宇宙に飛び出したシルバーニャンコー(轟豪戦虚(ごーごーせんきょ)での宇宙進出)を苦しめた。
- ヒート・アイ・ランド(ひーとあいらんど)
- 癇凶悶大が居を構える研究施設群。
彼が拾い集めたゴミで作られており、施設自身の持つ多足で歩く巨大要塞。中央にある小さな小屋はかつて軍艦島にあった、遺跡発掘チームの地上仮古屋を彼が回収したものである。第47話で珪殻帝澱(けいかくていでん)に魔改造される。(初代TVエアアニメ版の)最後の戦いの後、激しく炎上するヒート・アイ・ランドの中で、かつての旧い友達を想いながら、静かに一人酒盛りをする癇凶悶大の姿があった。その時に癇凶悶大の視界に映っていたのは、昔の姿のままの発掘チーム(会田博士や角田、甲斐標)、シア、デマ、おはよウナギ、そして、その当時いるはずのない今のニャンコと小衣たちの楽しそうな姿というものであった。彼のがヒート・アイ・ランドでの最後の時間に見た白昼夢は、視聴者の心に深く刻まれるととなった。 - 琲奇蛾簾(はいきがす CV:梅都秀幸)
- ヒート・アイ・ランドに生息する惨業廃鬼(さんぎょうはいき)の一体。癇凶悶大がヒート・アイ・ランドのメンテナンスの為に造り出した存在。全身にパイプを備え、周囲一帯に毒を出す。多種多目な気体を製造・放出する能力を持つ。エアコンや掃除機、産業用ろ過フィルターを癇凶悶大が再利用したもの。その凶悪な能力からは想像できないが挙動はユーモラスで癇凶悶大にて対して極めて忠実である。第42話で癇凶悶大と共に現れる。
- 本意棄(ぽいすて CV:源田鉄章)
- 癇凶悶大がヒート・アイ・ランドへの素材収集の為に造り出した惨業廃鬼(さんぎょうはいき)の一体である。作中ACの現在の状態の報告を入れていた相手は癇凶悶大である。非常に豪快な性格で叫ぶように話す。体に無制限にゴミを回収し、そのゴミを出す能力を持ち、街をゴミで埋め尽くそうとした。また、両腕がショベル始め自在に重機に変更できる仕様になっていた。シルバーニャンコーに倒された(皮肉にも本意棄の出現がシルバーニャンコーを呼び込んだともいえる)。ヒート・アイ・ランドが最終的に大炎上するシーンにて、背景のガラクタの隅に壊れた本意棄の一部を確認することが出来る。
- 帝澱Ⅱ(ていでんつー CV:宮家健一)
- 癇凶悶大がカイシーメによって譲渡された大神祭構成員のデータから電気を操る帝澱の能力に目を付け開発された。スクラップになったトラックや戦車、装甲車を改造してつくられた重厚かつ巨大なフォルムが特徴。帝澱の電気を操る能力と吸収力の拡張や武装の転用、さらには惨業廃鬼へのエネルギー譲渡機能も追加された。重厚な装甲による鉄壁の防御力を持つ。第45話でさよなライオンに倒された。
- 珪殻帝澱
- 第47話に登場。ヒート・アイ・ランドを癇凶悶大が改造したもの。最終的には破壊され大炎上した。
- 不崩闘鬼(ふほうとうき CV:大野大助)
- 癇凶悶大がACたちの技術を元に最終的に完成させた兵装。ACのコアに比類する、擬似AC(Aisatsu Crystal)を備えた機甲である。ヒート・アイ・ランドに生息する惨業廃鬼(さんぎょうはいき)の一体でもある。独自の装備換装システムをもち(ヒート・アイ・ランドにて変更する)、手にした刀で全てを切り裂く鋼鉄の侍。その元の姿は不景気にて廃園となった寂れた遊園地、その片隅にあったゲームセンターコーナーに配置されてた『鬼にボールをぶつけるゲーム』の的となっていた鬼の人形である(装備換装システムで換装できる各種兵装は、全て、その廃園となった遊園地から持ってきたものを土台に癇凶悶大が改造している)。判断用AI『ジミニー改』を持っていたことにより癇凶悶大の完全なコントロール下には置かれていなかった。正太郎、シア、およびデマに、かつて遊園地に遊びに来てくれた子供達を重ねて見てしまった為に、癇凶悶大の悪逆非道な作戦に悩む。なお、その遊園地は、かつて、Dr.エコロジーであった頃の癇凶悶大が年に数回しか家に帰れない罪滅ぼしに、小衣(女子高生)の誕生日につれていった思い出の遊園地である。また、その際に小衣に買ったお土産が、ニャンコとよく似た猫のヌイグルミであるが詳細は判明していない。不崩闘鬼はACとの壮絶な戦いの後、稼動を停止する。
- 光化雅苦(こうかがく CV:中井和弥)
- 惨業廃鬼(さんぎょうはいき)の一体である。42話にて癇凶悶大とともに登場。45話にてAC達と初戦闘。
47話にて不崩闘鬼で完成していたものと同じ擬似AC(Aisatsu Crystal)を実装される。その後、珪殻帝澱との連動で日本中の光を吸収する機能も付与される。AC達を、光による攻撃で苦戦させた。しかし47話にてこんばんワニとエックスシャドーの共闘により敗北した。流線型にモノアイという無機質なデザインをしており、常に敬語、かつ、癇凶悶大以外の人間を非常に嫌っていた。口からスモッグを吹き出すことにより相手の体に悪影響を起こすことが可能。光を使った攻撃が得意で、体中の至る部位からビームを吸収・放出する事が可能であり、特に巨大な両肩の赤い発光体からのレーザーは高い破壊力を持ち合わせている。接近戦では腕をビームで包みサーベルとして利用できる為、かなりスペックが高かった。
世界平和を守る仲間達
サントラ
ファンアート 画像集
猫と女子高生 シルバーニャンコーシリーズ
女子高生とのニャンコの出会い。女子高生の実父であるDrエコロジーがなぜ癇凶悶大(かんきょうもんだい)に変わってしまったかなどが後日発売されたスピンオフOVA「攻強皇國機甲 猫と少女」にて語られた。
完全追加設定だった故に使いやすかったシルバーニャンコーは、OVAを中心としてネット配信エアアニメ化始めノベライズや実写化なども行われた。その為、攻強皇國機甲の作品群の中では異例ではあるが、「AC(アニマルチェンジ)シリーズ」に個体作品としてもエントリーされることとなった。
OVA以降のシルバーニャンコーに関るスピンオフ作品群(OVA、実写化、ネット配信)は製作元がサソライズから石ノ林プロダクションに変更になっている。それら、製造元変更後の作品群は「猫と女子高生 シルバーニャンコーシリーズ」と呼ばれている。
これは、シリーズ構成・脚本の井上靖子が、元々石ノ林と縁が深かったことや、サソライズが石ノ林との著作共管に同意したことが大きい。ある意味、特撮における八手三郎に近いといえる。成立した経緯としては、前年度のTVエアアニメの制作進行の無理がたたり、スタッフが相次いで休養したこと、製作開始していた映画「攻強皇國機甲~さよなライオン! 魂の出撃~」に資源を集中させようというサソライズの経営上の判断があったとされる。
以上の経緯から、シルバーニャンコーはデザイン破棄という形で一度捨てられ、その後、チャンスを手にし不動の人気を手にしたものの、上記にある大人の事情から製作元に再び捨てられ新たな製作元に拾われた、極めて不運なキャラクター(作品)であるといえる。その意味でも「俺の事拾ってくんねぇかな」というニャンコの言葉は、大量生産大量消費の現代に生きる我々に多くのことをわれわれに考えさせるともいえるだろう。
その一方で忘れてはならないこともある。
「ちくちょー」と叫ぶことの多いニャンコだが、最初から最後まで(宇宙にて一度大破したときも含め)決して彼の心が折れることがなかったということである。最後はニャンコが小衣に言った初代エアアニメ版最終話の台詞で締めたい。
「捨てるやつもいれば拾うやつもいる。」
「捨てられて泣いてるやつがいたら拾いにいく、それだけだ。」
「(それが)オレたち…捨てられた奴が出来るたった一つのことだからな。」
「ところで…なぁ、小衣(こころ)。
いい加減、オレのこと拾ってくんねぇかな。」
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