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「アイドルマスター2」の最新情報公開。今回は「営業」と「コミュ」と「オーディション」と……ともかく,スクリーンショット満載でかなりのボリューム
バンダイナムコゲームスは本日(12月25日)付けで,そんなアイドルマスター2の最新情報を公開した。これまでも定期的に新情報が明らかになってきた同作だが,今回は「営業」「コミュニケーション」「オーディション」,そして「ライブ」について詳しく説明されている。2010年11月3日に掲載した記事で「フェス」を紹介しているので,なんというか「これで全部じゃん!」という感じさえしてくる大盤振る舞いで,スクリーンショットもやたらと多い。発売前にこんなに公開してしまっていいのかと思うが,こちらとしては嬉しいのでまったくオッケーだ。
というわけで,順に紹介していこう。ときどき,すでに公開されている情報も混じっているかもしれないが,そのへんは大人の対応として「なるほど」と感心してもらえると,こちらも気が楽なので,よろしくお願いします。
「アイドルマスター2」公式サイト
営業のことあれこれ
前作のアイドルマスター(2007年にリリースされたXbox 360版のこと。アーケード版と同じタイトルなので,ちょっとややこしいが,以下同ということで)では,「営業」と「レッスン」と「オーディション」が3本柱になっており,1週間にそこから1つを選んでゲームを進めていくというスタイルだった。
今回のアイドルマスター2では,その営業に2つのタイプが用意されており,それぞれ「通常営業」と「資金営業」と呼ばれる。過去の記事でも触れたように,アイドルマスター2には「マニー」と呼ばれるお金の概念が導入されており,それを使うことで,衣装やアクセサリーの購入など,いろいろなことができる。もちろん,不足するといろいろなことができなくなるわけで,そのへんがプレイヤーの戦略になるわけだ。通常営業とは「マニーを必要としない営業」,資金営業とは「マニーを必要とする営業」と覚えておけば間違いない。
四条貴音の「資金営業」
例えば接待は資金営業になる。雑誌社を訪問して「うちの子をよろしく」と挨拶して,しかるのちに御会食。いやいや,費用はうちがお持ちしますからご遠慮なく,うふふ。という非常に大人っぽい雰囲気の営業だ。違うかしら。もちろん,マニーを消費したぶん,ファン数の増加が期待できるし,使った額が大きいほど見返りも大きくなる。
一方の通常営業は,例えばイベントのキャンペーンガールとしてアイドルを送り込み,お仕事してもらうというもの。こちらは,仕事の内容に応じてギャラがもらえるし,合わせてそのエリアのファン数が増えるというメリットがある。ただし,ファン獲得/注目度向上の程度は,資金営業にはかなわない。
菊地 真,如月千早の「通常営業」
以上の2つを使い分け,アイドル達と日本全国をめぐりつつ営業していくのだ。地道にマニーを稼ぐことも大切だが,ときにはドカッと投資して大幅ランクアップを狙うことも必要になるだろう。とはいえ,営業の本質というか,一番大切なことが「思い出作り」にあることは前作同様だ。彼女達へ適切なアドバイスを与えたり,悩みに答えてあげることで「思い出レベル」が上昇し,レベルが上がることで「思い出アピール」の使用回数が増えていくという仕組みだ。
思い出アピールは,ステージパフォーマンスの成功に欠かせない要素であるだけに,アイドルとのコミュニケーションは相変わらずゲームの重要なキモになる。
コミュニケーション
さて,続いてそのコミュニケーションについて。以下,なれなれしく「コミュ」と呼ばせていただくが,営業の成功とはつまりコミュの成功にほかならない。とはいえ,前作では,営業とコミュは不可分だったが,今回は,ちょっとだけ違っているみたいだ。
アイドルマスター2の通常コミュは,営業のためにアイドルと一緒に全国各地の現場に出かけ,そこでユニットのうちの1人を選んで会話を進めていくというもので,ほぼ従来どおりだ。要所で選択肢が出てくるので,時間内にそこから1つを選ぶというシステムで,彼女達の個性や特徴を見きわめて,適切な会話を選んでいく必要がある。「これだ」と思って選んでも,なんだか話があさっての方向へ進んでいくときもしばしばあるので,女の子は難しいなあ。
高槻やよい,星井美希の「タッチコミュ」
また,単に会話をするだけでなく,「タッチイベント」が発生するときもある。これは,手の形をしたカーソルを操作して,「ここだ」と思うところをタッチするもので,掲載した写真にもあるように,高槻やよいの頭をナデナデして誉めてあげたりするわけだ。とはいえ,わざと手がすべって星井美希の変なところをナデナデしたりすると,当然ながら怒るので要注意だ。ゲームの進行や営業の成功を犠牲にしてなお,わざと手をすべらせたいという人は止めようがないけど。
・シークレットコミュ
さて,新たに加わったコミュとして,「シークレットコミュ」と「ストーリーコミュ」,そして「3人コミュ」がある。
まずは,シークレットコミュ……いい響きだ……から。これは週の終わり,事務所で解散したあとに,たまに発生するもので,ユニットの誰か1人と特別な時間を一緒に過ごすという,うらやましいコミュ。前作にあった「休日イベント」に相当するんじゃないかと思われるが,ともあれ,普段は見られない彼女達の意外な一面を発見できる。
写真にあるのは,天海春香に呼び出されたプロデューサーが,2人で衣装を買いに行くという一連のシーンだ。普段,前のめりな春香が,新たな方向性として「後ろ」を見いだしたと思われるスクープ映像も含まれているので,お見逃しなく。
・ストーリーコミュ
一方の「ストーリーコミュ」は,一定の期間経過,もしくは条件クリアによって発生するもので,物語の展開に深く結びついている。
アイドルマスター2には,765プロや961プロのアイドル達が,「アイドルアカデミー大賞」の獲得を目指して奮闘するという基本ストーリーがあり,その中で,ユニットのリーダーとプロデューサーが絆を深めていったりするドラマが繰り広げられるわけだが,それを描くのがストーリーコミュということになる。
掲載したスクリーンショットは,ゲーム開始後第3週に発生する,「竜宮小町」とのファーストコンタクトシーンだ。秋月律子プロデューサーのもと,一足お先にデビューした765プロのユニット,竜宮小町。彼女達とはライバルとして,あるいは仲間として,アイドルアカデミー大賞を目指して切磋琢磨していくことになるというが,それにしても「若年寄の便せんプロデューサー」って何だろう?
ユニットの親密度と団結力に重要な「3人コミュ」
前作アイドルマスターの不満点として挙げられることが多かったのが,「たとえ2人〜3人のユニットを組んでも,結局ソロと変わらない」という点だ。つまり,ユニットメンバー相互の関係があまりなかったので,限られた時間内で望ましい成果を得ようとすれば,ユニットのリーダーだけを相手にすればよかった。もちろん,アイドルランキングなんかどーでもいい,選んだ3人と会話しまくりたいという人は別に気にならなかったかもしれないが,ともあれ今回のアイドルマスター2では,ユニットメンバー相互の関係性が重視されており,ユニットの親密度と団結力に影響を与える3人コミュが導入されている。
これは,「朝の挨拶」「夜の事務所」,あるいは「(営業に行った)各エリア」で発生するコミュで,基本は3人のうち誰か1人を選んで会話をし,その結果によって,3人相互の関係およびプロデューサーとの関係が変化するというものだ。例えば,1人がわがままを言い,プロデューサーがそれを呑んだりすると,残りの2人が面白くないという感じ。春香の言うことなら,何でもオッケーオッケーという向き(筆者のことだ)には苦しいかもしれないが,後述するように団結力というパラメータはステージパフォーマンスで非常に重要になってくるため,ここは心を鬼にしなくてはいけないかしら。
都道府県所在地クイズ
それ以外の3人コミュも各種あるようだが,公開されたのは次の2つ。
まずは営業開始時,画面上に日本地図が表示されるので,仕事先の都道府県を間違えずにタッチしなくてはならないというもの。奈良県で仕事なのに,うっかり岩手県をタッチすると,あわてて事務所に電話を入れて確認することになり,女の子達の信用もガタ落ちだ。さらに,所在地を当てるだけなら,なんだかヤマカンでも行けそうだが,行くべき県のシルエットが表示され,それがどこだかを言い当てなければならないというものもあり,これは間違いなくかなり難しい。アイドルマスター2攻略に,日本地図が欠かせないとは,誰が予想しただろうか。
都道府県シルエットクイズ
また,「ステージ出演系」の仕事の場合,直前に必ず全員で声を揃えて気合を入れることになるのだが,このとき,掛け声として何を言うべきかリーダーの女の子がこっそり口パクで教えてくれるので,それをヒントに正しいものを選ばなくてはならない。うまくいけば,ユニットの雰囲気が良くなり,ステージパフォーマンスに力が入るが,間違えるとあーあ,となってしまう。なるほど。これもまた簡単ではなさそうな予感。
オーディション前の口パク当てクイズ
こうした3人コミュを重ねることにより,「ユニットステータス」が変化する。理想を言えばもちろん,3人仲良しのユニットが一番だろうが,失敗すると険悪なムードになってしまうらしい。また,バンダイナムコゲームスの資料には,「一部のユニットステータスには,秘密の効果を発揮させるものもあるようだ……」とあり,これも気になる。
ユニットステータスは,右上のアイコンで判定でき,例えばアイコンが靴の形のときは「小躍り」を意味する。三点リーダー(…)は「倦怠」を意味し,破れたハートは「らぶすね」,涙滴型は「どん引き」だそうだ。また,アイコンの表示される円の大きさは団結力の強さを表し,色にも意味があるらしい。いずれにせよ,なるべくムードが険悪にならないように,うまく3人コミュをこなしていかなければならないわけだが,「すねているところが,また可愛い」という理由で失敗してみるというプレイスタイルもあるかもしれない。
ユニットステータスから導かれる団結力は,活動を続けることで自然に増えていくのだが,メンバーの関係が良くないと,パラメータの伸びが遅くなる。また団結力は,ステージパフォーマンスの際の,「バーストアピール」に影響する。つまり,団結力が高いほど,バーストアピール時の得点が高くなるのだ。ただし,通常のアピールはユニットのボーカル,ダンス,ビジュアルの各イメージポイントで決まり,団結力とは無関係だ。
ユニットステータス
小躍り |
倦怠。あふぅ |
らぶすね |
どん引き |
重要なオーディション
ゲームの1つの柱となる「オーディション」についても,前作アイドルマスターに比べてかなりの仕様変更が施されている。大きな違いは,「ファンが減る」ということだろう。スケジュールの選択画面で,各エリア別に顔マークが表示されるが,これがファンの注目度を表している。ピンク色の顔が注目度最高で,黄色,緑,青の順で下がっていくのだが,放っておくと毎週低下していき,ファンが減少してしまうのだ。
全国オーディション |
エリアオーディション |
この注目度を再びアップさせるためには,オーディションが有効になる。オーディションの目的はマニーやファン人数もさることながら,このファン注目度を上げることにあるのだ。そんなオーディションには,特定エリアのファンが減少を始めた場合に受ける「エリアオーディション」と,全国的に注目度が下がった場合の「全国オーディション」がある。要するに,エリアオーディションが地方局の,全国オーディションが在京キー局のオーディションという感じだろうか。
いずれにせよ,オーディションに合格して,テレビ出演ができれば,ファン注目度がアップしてマニーとファン人数も獲得できる。いまだに前作で「ジャストアピール」がどうやって出るのか理解していない筆者にとって,オーディションは鬼門の1つなのだが,受けるしかない。燃えろ,オーディション。
システム的には,以前紹介したフェスとほぼ同様で,「思い出アピール」やバーストアピールなどを繰り出して,スコアを稼ぐことになる。もっとも,フェスでは相手となる特定のライバルユニットがいたが,オーディションでは番組ディレクターが審査を務め,顔の見えないほかのユニットと順位を競うことになる。
番組のディレクターにはボーカルやダンスなど,「求めるイメージ」があるので,それに対応したアピールを的確にしていこう。思い出アピールやバーストアピールの使いどころも,オーディションに合格する上で重要な戦略となる。心してかかりたい。
さて,ここで書いておかなくてはならないのは,本作からついにフルサイズの写真撮影が可能になったことだろう。なんの話かといえば,ステージ中に撮影してアルバムに貼り付け,あとから見てウフフとなれるスクリーンショットのことだ。前作では撮影できるフレームが小さく,踊りが激しいときなどはしばしば失敗していた。あ,首から下しか写ってない,とかね。アイドルマスター2ではフルスクリーンの撮影ができるほか,ムービー撮影時のカメラワークなどもパワーアップしているとのこと。
実際に動かしていないので,どのくらいの自由度があるのかはよく分からないが,プレイ後のお楽しみにも期待できそうだ。
765プロ主催の「ライブ」では,アンコールでソロ,デュオが
アイドルマスター2では,基本的に3人1組のユニットを育成することになり,前作のようなソロ,デュオの育成はできない。それはそれで仕様なわけだが,たまには如月千早が1人で歌っているところを見たいなあとか,萩原雪歩と菊地 真のデュオがいいなあ,という希望もあるだろう。私には,ある。そういう希望を叶えるのが「ライブ」だ。
アイドルマスター2の,ステージ出演系のお仕事には,テレビ局が開催するオーディションのほかに,765プロが主催するライブがある。ライブを開催するには,当然ながらマニーを使って会場(プロはこれを「ハコ」と呼ぶらしい)を押さえる必要があり,万が一,失敗すれば大きなダメージになってしまうが,成功すればファン人数とマニーをたんまり獲得できるという,ハイリスク・ハイリターンなイベントだ。いかにも芸能界っぽいじゃないですか。
イベントの成功/不成功は「ハコユレ震度」で判定され,ライブごとに設定されたハコユレ震度を超えると成功になる。で,成功すると観客からアンコールの声が湧き起こり,アンコールステージを鑑賞できるというダンドリだ。ゲーム的には,フェス,オーディション同様,楽曲のビートに合わせてタイミング良くボタンを押し,適切なポイントで思い出アピールを使ったり,バーストアピールを有効活用したりすることで,ポイントを稼いでいく。それがうまくいったら,プロデューサーはゆっくりアンコールを見ててね,ということですね。
さらに,スコアが一定以上になれば,セカンドアンコールが発生し,そこでソロ,デュオのステージが見られるのだ。というわけで,いろんな意味でライブは成功させなければならない。失敗なんてもってのほかの論外だ。
ちなみにハコは,ライブハウスから武道館まで多種多彩に用意されている。もちろん,ライブハウスに比べて武道館は必要なマニーが高くて,観客をわかせるのも難しいが,うまくいったら胸を張って「武道館ライブ,成功しました」と言えるだろう。誰に?
夢の5人ライブへの道
さて,いよいよ話は佳境に入るが,アイドルマスター2ならではの期待のフィーチャー,5人のメンバーによる「クインテットライブ」について。システムとしてはライブと同様で,メリット/デメリットも一緒。つまり成功すれば,マニーとファンがさらにタンマリという寸法だ。
クインテットライブの場合は,自分のユニットのほかに,2人の765プロ所属アイドルにオファーを出せる。もっとも,彼女達が来てくれるかどうかは,ステージパフォーマンス終了まで分からず,ゲストとプロデューサーの信頼関係も重要になるという。プロデュースしていないアイドルの信頼を獲得するにはどうすればいいのか,現時点で詳細は不明だが,いずれにせよ,基本的に6人のアイドルのうち2人にオファーを出せるのだ。しかも,「ある条件」をクリアすることで,竜宮小町のメンバーも呼べるという。ある条件とはなんだろうか? よく分からないが,それがどのような過酷きわまりない条件であろうとクリアする! 絶対する! というプロデューサーがたくさんいることは想像に難くない。
流れとしては,ライブと同じように,3人でステージパフォーマンスに挑んでハコユレ震度を上げて,「ハコを温めておく」。ここでずっこけたら,元も子もない。ポイントが一定量を超えれば成功で,ゲストが来てくれるのを待つだけだ。ちゃんと来てくれれば,あとは魅惑的な「センシティブトゥーン」で描かれるクインテットを心ゆくまで堪能しよう。
というわけで,本日の最新情報はここまで。個人的には,前作アイドルマスターに比べて,かなり戦略性が高まった印象を受ける。前作は,序盤の困難をなんとか克服し,ある程度軌道に乗ってしまえば,あとはちょっと作業っぽくなってしまう部分がなきにしもあらずだったが,今回は最後まで気を抜けないようだ。マニーの使いどころなども重要になるだろう。シークレットコミュには期待せざるを得ないし,タッチコミュもいろんな意味で楽しみだ。
以上,かなりの情報量で,なんだかこのまますぐにプレイできてしまいそうな気もするが,おそらく,まだまだ明らかになっていないところも多いはず。続報が届き次第,ぜひともお伝えしたい。
「アイドルマスター2」公式サイト
※画面写真は開発中のものです- 関連タイトル:
アイドルマスター2
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