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2010年12月11日

【自炊】『電子ブック自炊完全マニュアル』をお薦めする5つの理由


電子ブック自炊完全マニュアル
電子ブック自炊完全マニュアル


【本の概要】

◆今日ご紹介するのは、最近ブームの「自炊」に関するご本。

著者の戸田 覚さんは、日経トレンディネットで、「戸田 覚のPC進化論」というコラムを連載されており、なるほどこのような本の著者としてはうってつけのお方。

そして本書もかなり濃厚であったため、今般、本書を皆様にお薦めする理由5つ挙げてみました。

これから自炊に挑戦したい方のみならず、既に自炊を始めてらっしゃる方も必見だと思われ!


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【目次】

序 章 あなたの書棚を持ち歩く

楽しい電子ブック作成
思い切って本を裁断する
切った本をスキヤンする ほか

第1章 勇気を持って本を切ろう

勇気を持って本を切るのは情報を捨てないことだ
本を切るには勇気が必要だ
実は電子ブックの方が読みやすいケースもある ほか

第2章 スキャナーで本をどんどん読み込もう

本をデータ化するにはスキャナーが必要
ドキュメントスキャナーが書籍読み取りにはイチオシ
ドキュメントスキャナーの欠点とは ほか

第3章 自前の電子ブックを快適に読む

自前の電子ブックを快適に読む方法
自炊後は廃棄をお勧めする
自炊が電子ブックより安全なことも ほか


【お薦めする5つの理由】

■1.とにかく図解や写真が多く分かりやすい

◆本書は「マニュアル」とうたっているだけあって、とにかく、図解写真が豊富。

たとえばこれは、単行本の裁断の部分。

K3200030










そしてこちらが、「ScanSnap Organizer」の設定画面。

K3200031










普通のページはもちろんもうちょっと文章が多めですが、基本的にビジュアルに訴えることが多く、ひと目で分かるようになっています。

なお、「カラーでの解像度の比較」等については、巻頭のカラーページにて対応していますので、ご安心を。


■2.グッズの紹介が豊富である

◆自炊をするのに必要なのが、「裁断機」「ドキュメントスキャナー」

ネット等で見る限りでは、一番人気やその対抗馬である、これらの製品ばかりよく取り上げられています。

●裁断機

プラス 断裁機 裁断幅A4 PK-513L 26-106
プラス 断裁機 裁断幅A4 PK-513L 26-106

MAITZ MCペーパーカッター MC-380A
MAITZ MCペーパーカッター MC-380A

●ドキュメントスキャナー

FUJITSU ScanSnap S1500 FI-S1500
FUJITSU ScanSnap S1500 FI-S1500

Canon imageFORMULA DR-150
Canon imageFORMULA DR-150


◆しかし本書には、それ以外の製品も多数登場。

たとえばこんなのとか。

カール事務器 ディスクカッター DC-300
カール事務器 ディスクカッター DC-300

Canon imageFORMULA DR-2010C 2454B001
Canon imageFORMULA DR-2010C 2454B001

裁断機のパートでは、果ては事務用のカッターまで含めて、長所と短所を論じてますし、スキャナーのパートでは、複合機フラットヘッドスキャナーとも比較しています。

自炊するにも「お試し」から「書斎丸ごと」まで色々な事情の方がいるわけで、幅広い言及はありがたいところかと。


■3.予想されるトラブルやその対処法についての解説アリ

◆本の切断で一番注意しなくてはならないのは、ホチキスや金具を裁断してしまうこと

これらは刃こぼれの大きな原因であり、刃の欠けた裁断機では、いくら力を入れても髪はキレイに切れません。

ただ、これは、理屈として十分分かること。

では、切断を途中で止めたらどうなるか?

または、ノリで綴じてある部分を切ってもいいのか否か?


◆スキャンする際にも、色々トラブルは起こりうります。

例えば、紙が破れたり切れたりしたら、どうしたらいいのか?

スキャンするとき巻き込まれて、シワになった紙はどうしたらいいのか?

こういったトラブルや、それに対する対処法や、さらには予防法について、本書ではかなり詳しく述べられています。

紙詰まりを防ぐためには、「紙をさばいておく」ことが大事らしいのですが、これもわざわざ図解で説明されていました。


■4.メーカーにまで話を聞いている

◆上記トラブル対処法に関連して、本書では代表的な自炊関連メーカー(?)に話を聞いているのが、スゴイです。

「メーカーに聞く上手な裁断機の使い方」のパートでは、マイツ・コーポレーションと、プラス

ここではさらに、通常あまり触れられていない「刃のメンテナンス」について、この2社を比較。

研磨と交換について、それぞれ価格や納期までが表になっています。

確かに、ある程度の量を切断したら、メンテナンスが必要なのは当然かと。


◆一方、「メーカーに聞く上手なスキャナーの使い方」のパートでは、「ScanSnap」シリーズの開発元のPFUにヒアリング。

こちらでは、紙詰まりを防ぐ方法や、パッド等の消耗品の交換頻度についてのお話がありました。

どうも上記の紙さばきのお話は、こちらがソースのような感じ。

ちなみに、この「ScanSnap」シリーズは、「iPadが発売されてからは、前年比およそ2倍のペースで売れている」のだそうです。


■5.各種端末についても言及アリ

◆上記までは基本的にアナログのお話ですが、ここからはやっと(?)デジタル。

自炊してできあがったPDFファイルを読むための端末について、メリット・デメリットが挙げられています。

登場するのは、「iPad」「Kindle」はもちろんのこと、「タブレットPC」なんてものも。

また、特にiPadで読むために便利なアプリケーション3本と、「Dropbox」の使い方までもレクチャーされています。

ただ、この辺りになると、ネットでも結構良質な情報や体験コメント等もあるような気がしないでもなく。


【感想】

◆今まで「自炊」というと、「デジタルな話が中心」と思っていましたが、本書を読んで、実はそこに至るまでのアナログの部分の話が結構重要なことに気づかされました。

というか、むしろアナログ部分の出来不出来や効率化が、自炊のキモではないか、と。

例を挙げると、ドキュメントスキャナーでスキャンする場合、どうしても紙詰まり等のミスは避けられません。

上記では、それを少しでも防ぐための「紙さばき」のお話がありましたが、それでもミスが起こりうる、と言う前提で、「一度に大量にスキャンしない」方が良い、と。

というのも、例えば50枚をセットして、35枚目でミスが発生したら、もう1度最初から読み込みなおさねばなりませんが、25枚ずつセットしていれば、最初の25枚は大丈夫で、次の25枚の方だけやり直せばよいわけですから、結局は作業がラクなのだとか。


◆また、実際に自炊するまでは全く考えもしないような事項についても、事前に注意を促してくれる点も本書のありがたいところ。

一見コンパクトに見えるドキュメントスキャナーも、作業の際には給紙部分や排紙部分のトレーを開くので、意外と場所を取る、なんてことは誰も教えてくれませんってw

同様に、裁断機は使わないときは、どこかにしまっておくことになるのですが、実は「鉄の塊」のような製品なので、湿気に注意しないとさびてしまうのだそう。

刃のメンテナンスと併せて、これまた自炊する前には、考えてもみませんでした。


◆本書は、自炊未経験の方にとっては、非常に有益な情報が多く掲載されていると思います。

もちろん、自炊を既に開始されている方にとっても、トラブルシューティングやメンテナンスのお話は、得る点があるハズ。

私は本に対する思いいれが強いせいか、未だに本を切ることができず、雑誌でさえも、複合機でページめくりながらスキャンしております。

ただ、いったん心理的な壁を乗り越えられたら、おそらく一気に自炊しそうな気がw

そんな時、常に手元においておきたいのが、本書であるのは間違いありません。


自炊する方全てに捧げる必読の1冊!

電子ブック自炊完全マニュアル
電子ブック自炊完全マニュアル


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【編集後記】

◆昨日発売になったのが、コチラの本。

3カ月で結婚できる おとこの婚活本。
3カ月で結婚できる おとこの婚活本。

当ブログでは「婚活本」はほぼ全滅なんですが、「簡単にできる外見の改造テクニック」というのは気になりますw


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