ベネフィット・ワン社から詫び状が来た


1月22日に家族3人でディズニーシーの貸切イベントに行ってきた。


主催はベネフィット・ワンという福利厚生アウトソーシング会社。不景気で保養施設を縮小している会社が多いなか、会員企業の福利厚生を代行する業務で成長している。


今回のイベントは、「Benefit Station 東京ディズニーシー(R) マジカル・ファンタジー・パーティー」というイベントだ。


「貸し切り」という言葉は強力だ。
この日はベネフィット・ワンがディズニーシーを借り切ったんだから、ディズニーシーのカレンダーでは、きっと「休園日」になっているに違いない、と直前まで思っていた。


ところが、インターネットでディズニーシーのカレンダーを見たら、ふつうに朝から開園予定になっている。届いたのは午後2時から入場のチケットなのに……。


おかしい!


よーくイベント説明を読んでみると、どうもディズニーシーを貸し切るのではないようだ。
「貸切特別企画! ウェルカムグリーティング(14:00)開催!」と書いてあるから、「ウェルカムグリーティングというイベントが貸切り」という意味らしい。


なんだか騙された気分だが、もう入場券が届いてしまったし、楽しんでこよう! と、カミさんと小3の娘と3人ででかけた。


ところが、パークに早めに着いて入場を待っていたら、ゲートの向こうのウェルカムグリーティング会場前に、通常チケットで先に入った人が場所とりしている。
「普段より近くに、たくさんのキャラクターと出会えるチャンス!!」どころではなく、14時に入場しても後ろの方でしか見られなかった。


パーク内もけっこう混んでいて、朝から一般のお客さんが入っているので、ファストパスも無し。せめて、通常チケットのお客さんが夜8時に帰ったあと、特別延長時間の夜10時までたくさんアトラクションに乗ろうと思っていたのだが、夜8時になっても「一般のお客様はお帰りください」とも何ともアナウンスがない。結局、夜10時まで混雑がつづいた。


これで「貸し切り」なのか!
これなら通常料金で朝から入場してたほうが良かったじゃないか!


いっそ、ブログでこの日の惨状を糾弾しようとも思ったのだが、疲れてかえってきたのでやめてしまった。


でも、きっと他の参加者も同じ思いを抱いたのだろう。「ディズニー貸切」でググると、こんな苦情が上から2番目にヒットしているし、ベネフィット・ワンにもかなり激しいクレームが寄せられたようだ。
ベネフィット・ワンサイト内クチコミ情報を覗いて見たら、759件、ほとんどの文句ばかり。


こりゃ、おせち料理問題なみに大変な事件になるぞ。どうするベネフィット・ワン


怒り半分で成りゆきを見まもっていたら、ついに来ました。詫び状が。
完全貸し切りにできなかったお詫びをしたうえで、後日、ディズニーリゾートの特別利用補助券1,500円分を参加人数分送る、と書いてあった。


ほぉ〜。1,500円分も返金するか〜。


東京ディズニーリゾートのホームページには、企業・団体プログラムとして「マジカル・ファンタジー・パーティー」という内容が載っていて、7,000人以上なら1人5,010円、15,000人以上なら1人4,780円という料金表も公開されている。


今回の参加料金は1人あたり5,100円だったので、(ベネフィット・ワン主催イベントの参加者が15,000人以上だとして)ベネフィット・ワンの手数料は320円だ。それを1,500円も返金したら1人あたり1,280円の赤字になってしまう。


15,000人で1,920万円の赤字! ワォッ!


これはあくまで推測なのだが、あまりの苦情の多さをベネフィット・ワンオリエンタルランドに訴え、オリエンタルランドも事件がマスコミネタになる前に、ディズニーリゾートの特別利用補助券を(格安で?)ベネフィット・ワンに提供することにしたのではないか。(繰り返すが、あくまで推測)


今回のイベントはベネフィット・ワン社が「貸し切り」とむりやり名づけたのではなさそうに見える。もともと東京ディズニーリゾートのホームページで企業・団体プログラムを「パークの全域を貸し切り」と呼んでいたのだから。


「貸し切り」という言葉は強力だ。
これに懲りて、ベネフィット・ワンは二度と東京ディズニーリゾートのイベントに手を出さないと思うが、オリエンタルランドも、もう「貸し切り」と呼ぶのをやめたほうがいい。


こんなことを続ければ、また「貸し切り」を期待して、がっかりする人々が増える。それは、夢と魔法の国を運営する会社のすることだろうか。


お願いだから、大好きなディズニーリゾートを嫌いにさせないで欲しい。