『Photoshop』は、言わずと知れた強力な写真編集アプリです。使ってみたいけど難しそうだから...と敬遠していた方々へ、今回はPhotoshopの初歩中の初歩として、よく使う基本機能をザッとご紹介します。冒頭の動画も参照しつつ、読み進めてみてください。

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Photoshop持ってないんだけど...という方は、ひとまずトライアル版(30日の期限つき)をダウンロードしましょう。Photoshop買うお金なんてないよ! という方でも、ここで紹介する機能は、Photoshop以外の画像編集ソフトでも使えるものが多いので、参考にしてみてください。

 ■ツールバー

すべてのツールは紹介しませんが、なるべく多くをカバーします。まずは、写真を探して、さっそく編集してみましょう。

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移動ツール(キーボード:V)

キャンバス上のどこかをクリックし、ドラッグすると、レイヤーを移動できます。

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マーキー(キーボード:M)

キャンバス上の一部分を特定の形で選択できます。デフォルトでは長方形(シフトを押しながら行うと正方形に)となっていますが、形は円などにも変更可能です。

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ラッソ(キーボード:L)

手動で領域を選択できます。点を打っていくことで、その点を角とした図形の形で選択することも可能です。自動で角を検出する方法もあります。

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魔法の杖(キーボード:W)

いわゆる自動選択ツールです。選択部分と似た色の箇所を自動的に選択してくれます。写真の背景を取り除くときなどに便利です。

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クロップツール(キーボード:C)

切り取り機能です。好きな箇所を好きなサイズに切り取れます。

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アイドロッパー(キーボード:I)

クリックした箇所の前景を、指定した色へ変更できます。


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修復ブラシ(キーボード:J)

画像の一部の色をサンプルとして、他の部分を塗れます。違和感がなくなるよう、補正も行ってくれます。

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ペイントブラシ・鉛筆(キーボード:B)

名前の通り、ペイントブラシ・鉛筆を模倣する機能です。ペイントブラシには、エアブラシなどのバリエーションもいくつかあります。

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クローンスタンプ(キーボード:S)

ヒーリングブラシのように、写真の一部分をサンプルに、他の箇所が塗れます。しかし、ヒーリングブラシと違い、補正は行ってくれません。

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ヒストリーブラシ(キーボード:Y)

Photoshopに保存されたユーザーの操作(デフォルトでは50まで)を、現状の画像に適用できます。たとえば、画像全体を明るくしたものの、一部分だけは暗く戻したい場合は、ヒストリーブラシでペイントすればOKです。

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消しゴム(キーボード:E)

名前の通り、消去が行えます。操作はペイントブラシと同じです。

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塗りつぶし・グラデーション(キーボード:G)

特定のエリアを選択した色で塗りつぶせます。グラデーションは、前景と背景の色の間でグラデーションを作成します。プリセットも作れ、2色以上のグラデーションの作成も可能です。

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ブラー・シャープ・スマッジ(キーボード:なし)

3機能ともにペイントブラシのように使えます。ブラーはペイントした部分をぼかし、シャープは選択部分をシャープに、スマッジは選択した部分をにじませることが可能です。スマッジを上手く使えば、ペイントした色をきれいに混ぜられます。

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バーン・ドッジ・スポンジ(キーボード:O)

ペイントブラシと同じ操作で、明るさや彩度を変更できます。バーンでは選択エリアを暗く、ドッジでは選択エリアを明るく、スポンジではペイントの色を染みこませたり、その逆が可能です。

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ペン(キーボード:P)

ベクターイメージを描くための機能です。


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文字(キーボード:T)

名前の通り文字を入力できます。水平入力ツールの下に、垂直入力ツールがあり、文字マスクも作成可能です。

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パス(キーボード:A)

移動ツールと同じ操作で、パスが描けます。


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図形(キーボード:U)

正確な長方形、丸みのある長方形、円、ポリゴン、線などが作成できます。画像用に図形マスクを作るときに便利です。

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3Dツール

今回は説明を省きますが、3Dツールがあるということは覚えておくと良いです。なんとなくの概要はこちらの動画を参照してみてください。




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ハンド(キーボード:H)

キャンバスをクリック、ドラッグで動かせます。キャンバスがスクリーンぴったりに表示されていると、何も動作しません。ズームした時の操作法として活用できます。

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ズーム(キーボード:Z)

名前の通り、キャンバス上でズームイン・アウトできます。デフォルトだとズームインしかできませんが、オプションキーを押しながら行うと、ズームアウトが可能です。

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色選択(キーボード:Dでデフォルト、Xで前景と背景の切り替え)

使用している色を管理できます。上にある色が前景色、下にある色が背景色です。前景色はブラシが使用する色、背景色は背景を消去したり、広げたりしたときに使われます(Photoshop CS5では、前景色を使うことも可能)。上部の小さなアイコンはショートカット機能です。左の白黒の四角アイコンでは、前景色・背景色をデフォルトに設定でき(キーボード:D)、曲がった両方向矢印アイコンでは、前景色と背景色を交換できます(キーボード:X)。前景色・背景色のいずれかをクリックすると、選択画面から色の選択が可能です。

■パレット

モードの変更などが楽に行える、画面の右側に表示されるオプションです。

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レイヤー

レイヤーパレットでは全てのレイヤーが見られます。Photoshopに慣れてくると、一番頻繁に使うパレットです。レイヤーを管理、編集でき、ブレンドモードやレイヤーの透過率の変更、グループの設定など、さまざまな操作が行えます。

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アジャスト

レイヤーに任意の補正をかけられます。主に色調補正、カーブ補正などが便利です。簡単にオン・オフができ、中には劇的に画像を変化させるものもあります。

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カラーチャンネル

画像を構成している特定の色に焦点が当てられます。RGBモードであれば、赤・緑・青です(CMYKLABでは異なる)。全体的なコントラストを調整するために、一つ一つの色を調整できます。画像を白黒に変換する際にも、細かい調整が可能です。

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カラーピッカー

前景色・背景色をスライダーで調整できます。


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カラースウォッチ

カラーパレットから色を選択できます。自分で作成した色を登録することも可能です。

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ヒストリー

時間をさかのぼって、いくつかの動作をアンドゥできます。通常のアンドゥと違って、一動作以上戻れます(デフォルトでは50動作前まで)。

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文字

前述の文字ツールで入力したテキストを編集できます。文字幅の変更などができ、デザインに便利です。



■メニュー

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ファイル:開く、保存などがあり、多くのアプリとあまり変わりません。

編集:他のアプリであればコピペなどがある欄ですが、Photoshopではレイヤーや色の編集も含まれています。

イメージ:キャンバスと画像の編集、エフェクトなどが含まれています。画像全体に影響する機能が多いです。

レイヤー:レイヤーパレットの機能が全部含まれています。

フィルター:豊富なビルトインが表示されます(サードパーティのものをダウンロードしていればそれも)。ブラー、シャープ以外にも、ユニークなものが多くあり、それぞれにどのような効果があるのかは、試してみるのが一番です。

解析:各種測定機能が表示されます。

3D:前述のように、今回は3Dに関しては省かせていただきます。

ビュー:画面表示を編集できます(冒頭動画も参照)。

ウィンドウ:特定のウィンドウ・パレットを表示・非表示できます。設定した表示をプリセットとして保存することも可能です。

いかがでしたか? 今回は、Photoshopの初歩中の初歩をご紹介しました。お役に立てれば幸いです。

Adam Dachis (原文/訳:松井亮太)