名古屋市議会リコール 有効署名、法定数下回る
住民投票、困難に
名古屋市の河村たかし市長が目指すリコール(議会の解散請求)を巡り、同市選挙管理委員会は24日、市長の支援団体が集めた署名のうち、有効数は35万3791人分だったと発表した。リコールの本請求に必要な法定数(36万5795人分)には届かなかった。
市内の各区選管は署名審査について異議申し立てを受け付け、無効とされた署名が有効に転ずる可能性はあるが、議会解散の是非を問う住民投票の実施は極めて困難となった。
今回のリコールは、市長が実現を目指す市民税10%減税の恒久化や市議報酬半減化などの政策に議会側が反発したことを受けたもの。市長の支援団体は8月末からの1カ月間の活動期間内に約46万5千人分の署名を集めた。
署名審査は当初、10月24日に終了する予定だったが、市選管は約11万4千人分の署名について、有効性に疑問があると判断、期間を1カ月延長していた。署名数の約21%が無効とされても法定数を上回る計算だったが、審査の結果、24%が無効とされた。
有効数が法定数を上回れば、本請求を経て来年2月中旬までに住民投票が実施され、過半数が賛成すれば議会は解散し、40日以内に出直し市議選が行われる予定だった。