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~名もない蛾と虹の錯乱~ 内の思いと外の色彩をつらつらと。
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A little bit of self-care
もっと早く扱っとけばよかったトピックです。
なんとなーく自分が言うのもな・・・と思ってためらってたり。
でもTwitterでメンタルヘルス関係のページへのリンクが回って来たりして、触発されたというか自分ももっと早くにちょっと書いとけばいいな、と思いまして・・・

自分の話を始める前に回ってきたリンクを紹介。
1) 東北地方太平洋沖地震に関する社会心理学者からの提言
名前は堅苦しく思えるかもしれませんが、被災者・そして直接被災していない人のために災害における心理、心の問題などに関するいろいろなトピックについての記事、論文やその抄訳などへのリンクを紹介しています。まずは自分に関係のあるトピックから、でも目を通す価値はあると思います。(私が最初見たときとちょっと変わってる?)
2) 東北地方太平洋沖地震メンタルヘルス情報サイト
特に被災している際の子供のメンタルヘルスなどについての情報シートがあります(pdf)。
医療関係者向け、とあるセクションでも興味深いトピックもあります。


自分のことは自分が一番知っている・・・はず。そして自分と24時間一緒にいるのは自分。
ということである人のケアを行う際細かいところで頼りになるのはその人自身だったりします。
専門家、周りの人ももちろん居ます。一人で背負い込むことは良いことではありません。
でも特に病気を負っていない場合、そして予防的な意味には自分で行えるケアもあり、有用なケアであり、そして専門知識を勉強しなくても比較的気軽にできる、ということをもっと知って欲しいな、と普段から思っています。

私が今回まとめたいと思っているのは主に病院のプログラムでもらったプリント、そして私の精神医が日頃治療で教えてくれている、「認知行動療法」あたりの基本をベースにしています。
私がお世話になっていた(いる?)病院では「入院したときから退院後の事を考える」という方針があって、退院後の社会復帰をなるべくスムーズにして、退院後でハードルを感じて起こることまる病気の再発を防ぐことを目指しています。

こっちのエントリーでも扱ったことがあるのですが、うちのドクターによると認知行動療法の基本ステップは大まかに3つあります。
1) 自分の状態を認識する
2) 認識した自分の状態に問題がある場合原因、解決法などを考える
3) 解決法を行動にうつす

1)自分の状態を認識する
チェックするポイントはいくつかあります。
自分が今感じている感情(無力感、など)、自分がとっている行動(酒に走っている、生活の乱れ、など)、自分の思考(理不尽なネガティブ思考、など)、そして自分の身体的な感覚(頭が痛い、身体が重い、など)。
いつもだったらこういうのはないのにな、という症状だったり感覚、行動、感情を抽出します。
同時にそれが通常と比べてどれくらいの程度なのか、そしてどれくらいの期間続いているかも考える事が必要です。
さらに、自分は今何を欲しているか、何を必要としているか、考えることも重要だと思います(それによって問題が何なのかがわかるので・・・)。

2) 認識した自分の状態に問題がある場合原因、解決法を考える
3) 解決法を行動にうつす
感情だったら何が自分をそう感じさせているのか(さらにうつが疑われる場合は一日のなかでの感情の動きをモニター)、行動である場合はどうして、そして何を求めてその行動をしているのか、思考だったら思考の根拠、さらにその思考が論理的に考えて妥当か(=歪んだ認知・認識にもとづいていないか)。さらに身体的感覚であればそれが身体的な疾患(風邪など)に起因しているのか、または心因的なものか(肩こりの原因である緊張は、ときに不安神経症など不安が長期間続いた場合に起こる場合もあります)。
そこから、それらの問題を改善させる、または一時的に和らげる(もちろん前者が好ましいのですが)策を見つけていき、自分の欲求と需要を満たすための策を考え、さらにできる範囲で実際に行動にうつすことが求められます。
この繰り返しで自己モニタリング、セルフケアを行う、というわけです。

2)において、「何をしていると自分の気持ちが楽になるか」とか「どういう時に自分は幸せを(ささやかなものでも)感じるか」、というポジティブの傾向を把握することは一時的に和らげる方法、そして解決法につながります。
「どういう要素により自分の感情が下向きになるか」「どういうことが引き金で好ましくない行動をとってしまうのか」というネガティブの傾向を把握する事は「自分にとって悪いこと」を避けたり、避けられない場合でもあらかじめ知っておくことでその影響を最小化したり、予防策をとっておく事ができます。

もちろん自分を勇気づけたり、元気にしたり、気持ちを楽にしたりできる行動は人それぞれ。
自分のプリントに長いリストがあるのですが(うつではいろんなものに興味や楽しみを失い、思考能力も低下しているのでこうやって目の前にあると有り難いですね)、自分のためのリストを作っておくのも手かも知れませんね。
その中にリラクゼーションにかかわらず、自分の心を落ち着けるためにできることを含めることは大切ではないかと思います。不眠が症状として表れるのは病気の状態以外にもよくあることなので、備えておいて損はないと思います。

ここから+α的なトピックを。

1)ストレスに備える
ストレスを感じたり、心の調子を崩したりしたときは適切な思考・行動がとりにくいのがあります。
なのであらかじめ解決法になるかもしれないこと、頼ったり話したりできる人(専門家だったり、それ以外だったり)、そしてストレスを悪化させる可能性がある行動は何か、などを知っておくことが必要です。

2)自分をケアする
もとのトピックそのままになってしまいましたが・・・
まず自分の事を大切にしてあげる、気遣ってあげる姿勢が必要だと思います。
調子が悪い時は自分を少しだけ優先してあげる、など。他の人を気遣うように自分を気遣う。
自分の事を応援して、心配してあげること。
自分(そしてその心)を守るために行動することは悪いことではもちろんありませんし、ときになによりも必要なことでもあります。自己犠牲が美とされる場合は多いですが、自分を守ることで自分の親しい人を心配させない、などの他の人にとって良いこともあります。自分と自分の心は何よりも資本です。

さらに「自分と過ごす時間を作る」という記述があります。
外の情報や他の人が言うことに惑わされたり、いろいろ全般的に「わからなくなる」ことはあると思います。
何を感じるべきか、考えるべきか、するべきか・・・
そういうときは一旦自分だけの時間を作って自分と改めてゆっくり向き合って、自分が何を求めているか、自分にとって何が良いのか考えてみる時間、さらに自分のことを改めて支え、応援して力づける、そしていたわる時間が必要です。
それを「自分とアポを取る」という風に表現してるこのプリントが愛しい(笑)

そして自分のスタンス、自分の権利、他の人との境界線をはっきりして、自分をちゃんと守ってあげることが必要です。
自分は自分の意見を持って表現していいんだよ、、いつも他人のために自分を犠牲にせず自分の意志、自分のために行動していいんだよ、間違いをおかしても、そして間違いをみとめても良いんだよ、他の人の負担を追うことを拒絶してもいいんだよ、と。そう自覚して言い聞かせることも大事です。
(ちなみにこの「権利=いいんだよ」のプリント全体、一人の日本人として、オージーのやり方に馴染むまではしらなかった興味深いことで一杯です)

最後に。
いつも私のドクターが言っているのは「自分にとって良いことを考え、する」ということ。これはシンプルかつ重要です。自分の状態・調子を良くするために、自分がまた元気になるように考えて、行動することが大切だといつも言われます。

そしていろいろ書いてきましたが、これらを実行に移す際、考えたことを書くことは必須だと思います。
PCに打ち込む場合後に一度に見えるようプリントするほうが好ましいと(あくまでも個人的な意見)。でもなによりも手で書く行為に意味があると思います。自分で覚えておくにも、行動にうつす意気にも。

ちょっと今自分が偉いこと言わない方が良い状態なのですが・・・(汗)
でもちゃんと自分に良いことを考えて、少しずつ行動に移している自信はあります。
あとは・・・休みですね、休まないと。


今日の一曲: 賛美歌 「A New Commandment」

MP3/midiの試聴+歌詞

今日は学校のHymn bookからちょっとした名曲一つ。
小学生から中・高校生まで学校の集会で歌う曲ってやっぱり変わるんですけど(子供向けの賛美歌も入ってるので)、これはもしかしたら小学生から卒業まで通して歌ってたような気がします。
良い曲ですよ。たしか記憶違いでなければダイアナ妃のお葬式でも(ホルスト「木星」の中間部をメロディーとしたI vow thee to my countryとともに)歌われていたはず。

歌詞は新約聖書のイエスの教えが元です。
旧約聖書にあるユダヤの教えにはTen Commandments(モーゼの十戒)がありますが、それに一つ付け加えたい、と彼は言ったそうで。それは「お互いを愛しなさい」というものだったそう。
このシンプルな教えをシンプルな賛美歌にして歌うとまあ素敵ですね。
(注: 一応無神論者ですが、私。でも教えとしては本当にシンプルで良い物だと思います)

で、このニ長調でこのメロディー、そしてbasicだけど素敵な和音進行がシンプルさを引き立てて、本当に優しく、馴染みやすい賛美歌となっています。
なにかと心の中に表れて、心地良く居てくれる曲ですね。


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