日本からのニュースが暗い話、気の滅入る話ばっかりなんですよね。地震、津波、原発事故が起きたからそれはまあ仕方ないんですけど、それに続く話もろくなニュースがないように見えます。私のtwitterのTLが偏ってるのかもしれないけど、それを抜きにしても、今後を嘆く声ばかりが聞こえてくる。そして、それがいちいち筋は通っている。もう、「日本は終わった」という勢いです。
たしかに厳しい。しかも、原子力災害補償スキームひとつにしてもマトモなものを設計できない政治。先行きを考えると重苦しいのはたしかにそう。
・・・なんだけど、でも、ふと思い出す。そこまでダメダメなんだっけ? 世界トップレベルの平均寿命、貧しくなったとはいえまだ世界的には豊かな部類に入る庶民の暮らし、類を見ないほど洗練されたサービス、それなりにちゃんとした教育を受けた1億人を超える人口。高齢化や震災で斜陽は迎えるかもしれないけど、だからといって「終わった」わけじゃないよね? 現に日本に帰ると(東京以西しか滞在してませんが)、「あれ?」っていうくらい生活は普通だし、楽しいし、美味しいし、刺激的だし、友人たちもそれなりにいきいき仕事しているしさ。
日本から遠く離れた海外に在住したりなんかしていると、日本に関する情報はごくわずかです。日本人として積極的に日本のニュースを日本語で取りにいっていればそれなりの情報は入りますが、そうじゃない一般の人々の日本に関する知識はほんと、限られています。そんな状況の中で、「ダメだダメだダメだ」と発信してばかりいたら、ホントに海外で「日本は終わった」という単純なメッセージが固定してしまうんじゃないかと恐ろしくなるんですよね。
アフリカなんかにいると、原発事故こそないけれど、もっと「終わってる」国はいくらでもあります。「破綻国家」とか酷いラベルを貼られた国も多い。しかしそんな国でも(いや、そういう国だから、かもしれませんが)、人々は日本人には奇異に映るほどプライドが高いし、「オレたちのどこが悪いんだ?批判するヤツがおかしい。」くらいの厚かましさを持っていますよ。
そんな厚顔を日本人が真似するべきでもないし、しようと思ってもできないけど、でも、あんまり自己卑下ばっかりして、責めて、批判して、ネガティブなことばっかり発信し続けるのは不健康だなぁと思うのです。日本は元気だ、大丈夫だと空騒ぎするわけにもいかないけど、悲観ばっかりしてても何もいいことはないし、「なんとかしよう」「なんとかなるさ」っていうメッセージがもっと発信されるといいなって思うんですよ。
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