森林に対する竹林の割合は、わずか1パーセントという。それほどとは思わなかったが、暮らしの中に木材の占める位置に対して、やはり竹材は片隅に追いやられていて、目立たない存在である。竹には確かに魅力はあるが、表舞台にデカデカと立ちはだかるものではない。見捨てられ、忘れがちなるゆえに本書タイトルのように「活用」と言われねばならないのだろう。
さて、本書の構成は、オーソドックスな章立て…「竹の種類と性状・特性」「竹の分布と生態・生産」「竹の伝統的な用途」「竹の現代的な利用」「竹利用で地域活性化」「竹の価値と可能性」と至れり尽くせりの【竹百科事典】または【竹ガイドブック】になっている。
現代的意義からすれば、「竹資源活用フォーラム」への誘いがある。環境問題として森林破壊が重要視されている昨今、木質系資源である竹を木材の補完的な役割を果たせる天然資源として活用することができるのではないか、竹に長年関わってきた著者にはそのような意図も根ざしていたようである。竹と環境に関わる技術開発問題の提言は、確かに現代的意義があって、注目すべき点であろう。一つの問題提起として本書を繙いてほしいと念ずるものである。

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竹の魅力と活用: 竹資源活用フォーラム 単行本 – 2004/3/1
内村 悦三
(編集)
- 本の長さ215ページ
- 言語日本語
- 出版社創森社
- 発売日2004/3/1
- ISBN-104883401758
- ISBN-13978-4883401758
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商品の説明
内容(「MARC」データベースより)
使い道がないと思われがちな竹を、高級紙や建材、竹炭、竹酢液などに生かす技術が注目されている。足もとの天然資源・竹の多彩な活用例、活用方法を紹介しながら竹の価値と可能性を提示する。
登録情報
- 出版社 : 創森社 (2004/3/1)
- 発売日 : 2004/3/1
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 215ページ
- ISBN-10 : 4883401758
- ISBN-13 : 978-4883401758
- Amazon 売れ筋ランキング: - 986,018位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 143位林業
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