「復興・再生に大きな障害」 内閣不信任案提案の理由
自民、公明、たちあがれ日本の野党3党が共同提出した内閣不信任決議案の提案理由要旨は次の通り。
菅内閣は、国難の時にあって明確な指針を示せないまま迷走を続け、わが国の復興と再生に大きな障害となっている。東日本大震災対応は、初動の遅れを招いた判断、あいまいで場当たり的な指揮命令など、迷走ぶりがさらなる混乱を招き、取り返しのつかない状況を生み出してきた。
被災者や関係者への配慮を欠く発言、マニフェストにこだわり、ばらまき政策を財源に充てようとしない姿勢、対策本部の乱立、唐突な連立政権呼び掛けなど、未熟で軽率な言動に寄せられる厳しい非難は、菅直人首相が政権を担当する資格と能力に著しく欠ける実態を明確に示している。
被災地の再生に道筋をつけようともせず、今国会の会期や2011年度第2次補正予算の提出について明言を避ける不誠実な対応は、震災よりも内閣の延命を優先する無責任極まりないものだ。
未曽有の災害を前に、われわれは政府、与党に協力し、菅内閣の継続を黙認してきたが、もはや容認することはできない。国民の不安を払拭し、国家を挙げて被災地の復興と被災者の生活再建を実現していくためにも、菅首相は一刻も早く退陣すべきである。〔共同〕