話す言葉もさることながら、「トーン」や「高さ」といった「話し方」も、聞き手の印象を左右するもの。では、どのように話すと相手を説得しやすいのでしょうか? このテーマについて、ミシガン大学(University of Michigan)で、次のような研究結果が明らかになりました。

 研究員のJose Benki氏は、100人のインタビュワーを使って、1,380件の電話調査を実施。どのインタビュワーが、最も多くの回答者をこの調査に同意させられるのか? を調べました。

この研究結果によると、毎秒3.5ワードの速さで話すインタビュワーは、より多くの人々を同意させたとか。これより速くても、遅くても、よくないそうです。

また、声の高さに変化をつける話し方は、一部の人には効果がありましたが、そうでないことも...。やりすぎるとワザとらしく聞こえるようです。特に、男性は、自然な高さを心がけることがポイント。声の高い男性は、自然な太い声の男性よりも、相手を説得するのに苦戦しました。一方、女性は、声の高低によって説得の成否にあまり違いは見られませんでした。

Benki氏は、もうひとつのポイントとして、「(ま)」を挙げています。通常、ヒトは話しているときに一分あたり4~5回の間を取ります。間を一切とらずに話し続けたインタビュワーは、相手から同意を取り付ける成功率が最も低かったとか。台本を読んでいるかのように聞こえるからだと考えられています。また、間を多くとる人は、しゃべりがぎこちないと思われがちですが、意外にも、流暢に話す人より、しゃべりがぎこちない人のほうが、成功率は高かったそうです。

この研究結果によると、相手を説得しやすい話し方としては、早口すぎず、ゆっくりすぎず、比較的太めの声(特に男性の場合)で、十分に間を開けるのがポイントのようですね。ぜひ参考にしてみてください。

via the University of MichiganScience reveals what you need to do to talk people into anything [io9] より再録)

Alasdair Wilkins(原文/訳:松岡由希子)