米マイクロソフト、31%増益 「オフィス」など好調
1~3月期
【シリコンバレー=岡田信行】米マイクロソフトが28日発表した2011年1~3月期決算は、純利益が前年同期比31%増の52億3200万ドル(約4270億円)となった。主力のウィンドウズ部門は売り上げ、利益ともに落ち込んだが、業務用ソフト「オフィス」やゲーム部門などの販売好調が収益を押し上げた。1株あたり利益は0.61ドル(前年同期は0.45ドル)だった。
売上高は同13%増の164億2800万ドル(約1兆3400億円)。パソコン向けOS(基本ソフト)を手掛けるウィンドウズ部門は、最新のOS「ウィンドウズ7(セブン)」が発売2年目に入って収益が鈍化。代わりに昨年発売した業務用ソフト「オフィス」など企業向けの部門が販売を大きく伸ばした。ゲーム機を含む娯楽・機器部門も、身ぶりや音声で画面を操作する入力機器「キネクト」のヒットで売り上げが60%も伸びた。
ピーター・クライン最高財務責任者(CFO)は声明で「パソコンをとりまく環境は不安定だが、我が社の事業の強さと幅広さを示すことができた」と強調した。
部門別収益では、「オフィス」を含むビジネス部門の売上高が21%増の52億5200万ドル、営業利益は25%増の31億6500万ドル。サーバー&ツール部門は売上高が11%増の41億400万ドル、営業利益が12%増の14億1900万ドル。ゲーム機などの娯楽・機器部門は売上高が60%増の19億3500万ドル、営業利益は50%増の2億2500万ドルだった。
ウィンドウズ部門の売上高は4%減の44億4500万ドル。営業利益も10%減の27億6400万ドルといずれも減少。インターネット検索などオンライン部門は売上高が14%増の6億4800万ドル、営業損益は7億2600万ドルの赤字(前年同期は7億900万ドルの赤字)となり、損失幅が広がった。